

春の近づきを少しずつ感じることがあり、待ち遠しい気持ちになります。
大阪(今里)事務所への異動にともない、リーダーとして働かせて頂くことになりましたので、自己紹介と決意表明をさせていただきたいと思います。
出身は沖縄の宜野湾市です。
アクティブにとって初めて新卒の言語聴覚士として2014年に入社しました。
入社前に上司の碓井STに「なんでもできる在宅のSTになりたい」と話していたこともあり、松原事業所だけでなく今里事業所や吹田事業所のデイ業務や訪問業務にて色々な先輩方々と利用者さんに関わらせていただきました。
周りからは緊張しているように見えないようですが、当時はお話するだけでガチガチに緊張していました。
また通常業務に加え失語症漫才や学会発表、失語症者の集い、養成校での講義などの経験をさせてもらい少しずつ自信につながっていきました。もちろんまだまだ未熟ですから、今後も今まで以上に精進します。
リーダー職のお話をいただいたときは、経験年数の浅さや受け身な性格もあり自分に務まるのか悩みました。
これも私にとって必要不可欠な経験ができると考え、なんでもできるSTに近づくことができると思いリーダー職を受けさせていただきました。
アクティブでは初の新卒STということもあり、「新卒から地域、訪問でいいのか?大丈夫?」と周囲から聞かれることがあります。
いつも答えに悩み、正しいかどうかわかりませんでした。しかし、少しずつ経験を積むことで自信が増えて自分の中で答えがでてきました。
「新卒から地域、訪問、アクティブで大丈夫」
新卒から入社しても、アクティブの業務や勉強会を経ることで訪問や地域に貢献できるようになる。と思います。
最後に
新人療法士の気持ちは分かりますので、不安なことや壁にぶつかったとき、何がわからないのかなど、なんでも聞いてください。またスタッフの皆さんが気軽に相談でき、ストレスなく働けるように走り回って少しでも貢献できたらと思います。
これからもよろしくお願いします。
リハレクバーバーズとして、リハの要素を取り入れたレクリエーションを伝える活動をされている佃さん。
後編では健康指導・介助指導・後輩育成についても話してくださいました。
佃PTのインタビュー前編はこちら。
http://active-nopsj.sblo.jp/article/185315562.html
●地域リハの分野でやってみたいことはありますか?
リハに限らず、福祉の楽しさを伝えたい。
健康指導や介護現場に必要不可欠な介助指導を広め、介助は考え方で楽になる!福祉現場で働くことは、今はもうしんどいことじゃないことを伝えていきたいです。
●今の具体的な活動について教えて下さい。
介護エンターテインメント協会での活動は年に2〜3回、あとは他のイベントで、大体一年間に5〜6回くらいですかねぇ。
楽しさを伝える、という部分ではマジックを披露して、色々な施設をまわる活動もしています。
●マジックで楽しさを伝えるとはどういうことですか?
マジックを僕が披露するだけじゃなく、実際に介護スタッフの皆さんに教えて、利用者さんとの関わりに活かしてもらえたらなぁと。
マジックは集団レクリエーションで楽しい時間を過ごす手段であり、相手に感謝の言葉を伝える、コミュニケーションツールでもあります。
感謝の言葉を口で伝えるより、マジックが入ると、驚きや感動がプラスされると思うんです。
介護スタッフの方がマジックをマスターして、敬老の日や誕生日会イベントで利用者さんにマジックで感謝の言葉を伝えたら、もしかしたらいつもとは違う利用者さんの反応を引き出せるかもしれない。
マジックがそんなキッカケ作りになれば良いなと思いながら活動しています。
●健康指導、介助指導について、具体的にどのようなことをしているんですか?
介助指導は理学療法士としての知識、技術に加え、今勉強している、「キネステティクス(人の動きについての学習)」の理論をもとに、介護スタッフの方や一般の方にアドバイスする活動をしています。
具体的には『自分の体の動きに気づいてもらう』体験をしてもらい、どうすれば楽に体を動かすことができるのかを考えて頂くきます。
だから僕はあまり技術的な方法は伝えないようにしてるんですよ。
技術や方法を教えると、それが当てはまる対象者にしか使えなくなり、結果的に現場で通用しないものになってしまいます。
「自分がどうすれば楽に体を動かすことができるか」という『気づき』を伝えられれば、どんな対象者にも応用が効きますから。
●そういった活動を実践している中で印象に残っていることはありますか?
先日、自宅で父親を介護している一般女性の方が参加してくれたんです。
その日は小学生の娘さんが一人で留守番をしないといけないと聞いたので、是非娘さんも一緒に参加して下さいと勧めました。
僕の介助指導を娘さんも興味津々に聞いてくれ、みんなで練習する時に、娘さんが「私もやりたい!」って言ったんです。
対象者は180cm、80kg程の大きな方だったんですけど、娘さんがその方をコロコロとベッドで寝がえりさせてました。
後日、その一般女性(お母さん)から届いたメールには「今では娘が父の移乗、トイレ介助を手伝ってくれています」とありました。
娘さんが介助できるようになったこともですが、介助指導をキッカケに、家事や介護で日々忙しいお母さんの負担を減らせたこともうれししかった。
おじぃちゃん(お母さんの父)も孫に介助してもらう喜びもあったでしょうが、これ以上孫に負担をかけられない!気持ちが出たのか、今ではおじぃちゃん一人でトイレ動作ができるようになったみたいです。
そのメールを読んで、あぁ、この活動を続けてて良かったなぁと感じましたね。
●なりたい自分や目標などあれば教えてください
他の人から「あの人はいつも楽しそうやなー」と思ってもらえるような人間であり続けたいですね。
『否定しない』『自分が知っている領域とは違うことを知る』ことを意識するよう心掛けています。
僕はPTですが、PTの知識、技術があれば良い訳ではないと思ってます。
利用者さんの昔の仕事、やりたいこと、興味のあること等、色んなことを知っておかないと、その人の本当にやりたいことや興味のあることに共感できないと思うんです。
もし、利用者さんが弁護士なら、弁護士の勉強をします。
どんなことにも興味を持って、知ることを嫌がらないようにしています。あと、自分と関係ないと思ってたことも、知っていくと案外リハビリに繋がってたりするんですよね。
●先ほどおっしゃっていたマジックですが、リハビリテーションに活用することもあるんですか?
もともとはカレンダーの日付け管理がうまくできずに困っている認知症の方を担当させて頂いたことがキッカケだったんです。
認知症の方って普段のことは覚えていないけど、お孫さんが家に来てくれた時のことは覚えていたりするじゃないですか。あれってその出来事に「嬉しさ」「驚き」「感動」とかが含まれているからだと思うんです。
記憶は感情の部分と深く繋がっているので、リハビリに「感動」や「驚き」を取り入れられないかな、と考えてたらマジックに行き着きました。
その方は予定がある日はカレンダーにシールを貼っていました。でもシールの意味がわからなかった。そこでマジックを通して、マークの意味を考えてもらうようにしたんです。
結果的にその方は2ヵ月で日付管理ができるようになり、無事訪問リハビリは卒業になりました。
●病院と訪問の考え方に違いを感じますか?
僕自身はあまり考え方に大きな違いはありません。ただ病院の患者さんの訴えは「歩きたい」「手が動くようになりたい」みたいにすごく抽象的でした。
在宅の利用者さんは、「とにかく今すぐにできるようになりたい」っていう訴えが多かったんです。
深く掘り下げていくと、実は機能改善が一番の目的じゃなかったりする。
それを知ってからは、今の状態でやりたいことができるようにするには、どう工夫して、環境を調整すればいいかをすごく考えるようになりました。
まさにICFの視点がとても重要だと、病院で働いていたとき以上に感じるようになりましたね。
●理想のリハビリテーションはありますか?
あえて夢とか理想は持たないようにしています。
それよりもやりたいと思ったことをチャレンジする。
とにかく思いついたら即行動を心がけてます。
病院時代、足底板が必要な方がいました。
その素材に足に負担のかからないシリコンが良いんじゃないかなと思ったんです。
シリコン素材を扱っている業種はないかなぁと探していたら女性の下着メーカーを思いついて。
たまたま知り合いがいたので、余ったシリコン素材を分けてもらい、足底板を作ったらうまくいきました。
あの頃、特許を取っていれば、今頃は大金持ちだったかもしれないですね。
●後輩育成において、最も大事にしていることはありますか
人に興味を持ってもらいたいですね。
僕自身が後輩と積極的に会話(雑談)するようにしています。
人に興味を持ってもらいたいなら、まず自分が人に興味を持つことなので。
最初の頃は技術的なことを詰め込んでいくべきか迷いましたがやめました。
僕が学んできた技術は当時の僕が色々なことに悩み、考えた上で学んできたもの。だからそれを後輩に強要したくないんです。
「こうすれば良くなる」みたいな伝え方は極力しないですが、「僕だったらこの利用者さんに対してこんな風に考えるかな」という伝え方はたくさんするよう意識しています。
技術的な部分を教えることがあっても、「触り方はこう!」みたいな決めつけはしません。
触り方や介助方法はその人それぞれなんで、その人に合った一番やりやすい方法で良いと思っています。
ただ、触り方、動かし方を工夫することで、変えられないもの、例えば利用者さんの肩が上がらない、といったことに変化を起こせることは伝えます。
僕たちの触り方や動かし方はあくまで「変えられるもの」ですから。
●今とは違う働き方ができるとしたら、どんなことをしてみたいですか?
起業ですね!!
■インタビューを終えてみて感じたこと
自分が行うセミナーなどで、よく考え方を聞かれることなどありましたがここまでリラックスして話すのは初めてでした。
そしてこの会社に入職し、経験としてはまだ若いセラピストと言われる年齢にいる自分が発言できる場はうれしいことでした。
後輩には、こんな考え方や活動している先輩がいる。先輩方にはそんな考え方でリハビリに取り組んでる後輩がいるらしい。管理職の方にはこんな働き方をしている職員もいる。みたいに知っていただけることは、私がいち社員として活きることにつながります。
「リハビリは趣味でエンターテイメント」これは私自身の心の在り方として徹底していることです。リハビリを受けている方、運動を続けている方にも同じ気持ちになってくれたらなと感じています。
病院と在宅を経験し一番感じたことが、「リハビリが生活の一部を占めている方が多い」ということ。
「リハビリが趣味」といえる方が増えれば地域で困っている人を、地域で解決していく循環が生まれます。
私たちが地域に出るのではなく地域がどんどん前に出てくれれば、もっともっと楽しく活きている地域が出来上がります。
そこで解決できないことが起これば、私たちプロの出番です。
同じ診断名、既往歴でも100人いれば100通り以上の症状があります。だからこそ私は理学療法士としてもっと自由であり、柔軟でありたい。その気持ちがインタビューを通して更に強くなりました。
最後になりましたが、私の退屈な話を最後まで興味をもって聞いてくださった室之園さんこのような機会を下さりありがとうございました。
楽しい活動がしたい!!方、是非声をかけてください。(原文)
▲キャリアインタビュー記事編集担当より
前半の記事にも触れましたが、リハビリテーションをエンターテインメントとして捉えているからこそ、これだけ色々な発想が沸き上がってくるんだなといった印象でした。
ただ、面白いことをしたい、という発想の根底には、対象者(利用者さんや後輩スタッフなど)にとことん向き合い、真剣に興味、関心を持ち続けているからこそ生まれてくるものだと思います。
この人がどうなれば笑顔になるのか。どんな環境になればこの人らしく過ごせるのか。そういった課題に向き合い続けているからこそ、佃さんと関わる方は心の底から笑った表情を見せておられるんだと感じます。
私の好きな研究者で実業家の落合陽一さんは『「普通は○○」と言ってしまう時点で、思考は停止してしまっている。常識や価値観は変わりゆくものだから唯一解なんかない。その時その時の最適解を出すことが重要』と述べています。
佃さんはこの「最適解」を常に考え続けている方のように思います。
私も佃さんのように、常に「最適解」を考え続けられるようになれるよう精進してまいります。
■職員紹介
氏名:佃(つくだ)彰(あきら)
職種:理学療法士
経験年数:病院5年 訪問3年目
入職年月日:H27年4月1日
◆インタビュー及び記事編集担当
心意気実践チーム&泉北事業所:室之園
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