2019年04月17日

読書について。

心意気実践チームのいとうです。

通勤時間の大きな愉しみのひとつとなっている読書。

なぜ学ばないといけないのかなぜ本を読んだ方がいいのかということを考えてみるために、下記のよく似た題名の本を読み比べてみました。



◆「読書する人だけがたどり着ける場所」斎藤孝著、SB新書、2019

帯文:毎日情報に触れているのに知識が深まらないのは、なぜか?読んだ本の差で人生は変わる、深い人、浅い人の差は読書で作られる。
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◆「本を読む人だけが手にするもの」藤原和博著、日本実業出版社、2015

帯文:なぜ本を読むといいのか?仕事と人生に効く

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◇心意気的ナナメ読み◇

[斎藤本]のなかのキーワードをピックアップして、[藤原本]とも共通する中身を抽出しました。



●ネットでいいじゃんと思っている人に●

[斎藤本]

⇒ネットで文字を読むときと読書の違いは“向かい方”

⇒ネットで何か読むときはじっくり向き合うというより、パッパッと短時間で次へいこうとする

⇒情報化社会と言われながら、有用な情報にあまり接していない私たち

⇒インターネットの海でほとんどの人は浅瀬で貝殻をとっているようなもの

⇒表面だけサーッと撫でてニュース、記事のキーワードだけ拾って詳しいところまで読んでいないのでは

⇒本を読んで教養を高めることが、その人に深みを持たせ人生も豊かにする

⇒読書は人間に生まれたからこそ味わえる喜び、自分で自分の人生を深めていける最高のもの

[藤原本]

⇒読書は能動的に情報を取りに行くアクティブラーニング

⇒あなたが人事部長だったら、電車のなかで、読書をしている人と、ずっとスマホとにらめっこの人、どちらを採用するだろうか?

⇒本を読んでいる人には、嫌な感じの表情をしている人はいない

⇒読書をする人は、著者の脳のかけらを自分の脳につなげることで脳を拡張し、世界観を広げられる人、イマジネーション豊かな人



●コミュニケーションは文字で磨かれる●

[斎藤本]

⇒コミュニケーションの根底は認識力

⇒人の複雑な感情を瞬時に理解するのも認識力です。そういったものを感じ取ることができればより深いコミュニケーションにつながる。

[藤原本]

⇒コミュニケーションは人の話しをよく聴くことが大切

⇒ヒアリング技術が高くなければ、他人の脳につながらないから、自分のことを相手に伝えることもできない

⇒人の話しを聴く技術は読書で高め深められる



●物語で身につく「映像化」する力●

[斎藤本]

⇒読書をしているときの脳の働きは、文字をたどって意味内容を理解し、感情を理解して味わい、描かれた風景や人物の姿、声など様々なものを想像する

⇒映像は視覚・聴覚に訴える情報量が多い分、短時間でワールドに入っていける

⇒同時に自分の頭をあまり使わなくていい、想像力、イメージ力を駆使する必要が減る

[藤原本]

⇒本の中の「雪国」の情景や人物を想像するため、視覚野に蓄積された過去の映像が引き出されて、場面のイメージが脳の中に作り出される

⇒現代は映像時代であり、テレビでもスマホでも解像度が高いため、人間のイマジネーションのレベルが下がってしまう



●著者の目で物事を見てみる●

[斎藤本]

⇒読書は自分と異なる視点を手に入れるのに役立つ

⇒視点が重層的で多角的になる

[藤原本]

⇒読書は世界観を広げることに役立つ

⇒両極端の視点を獲得するには本を読み比べることが肝要

⇒読書で複眼的な視点(クリティカルシンキング)を持つことができる

⇒著者の脳のかけらをつなげることで脳は拡張する

⇒本を読むことは、見方を増やし、味方も増える

⇒自分の意見を作り上げるための読書



●集中力を高める読書●

[斎藤本]

⇒現代人の集中力の低下を示唆する研究、アテンション・スパン(一つのことに集中できる時間)の低下、2015年は8秒(2000年は12秒)

[藤原本]

⇒読書を楽しむこと、没頭することが集中力を高める



自分自身の読書歴をリフレクションしてみたところ…

1.学生時代(OT養成校卒業)まで本が苦手だった
○読み進むのが遅かった
○国語力と読解力がなかった
○難しい本を無理して読もうとし断念した苦い経験があった
○勉強方法の要領が悪かった
○ラグビーのトレーニングやスポーツ心理学、人物像等に関する専門誌のコーナー記事は読めた

2.本を読むようになったのは…
○どうしても専門書を読まないといけないOTの仕事に就いたから
○はじめの職場が自己研鑽と研究発表、講師等に積極的に取り組まないといけない職場と状況だった
○リハの理由付けと考察に入れ込むために、脳生理学や解剖学、運動学等の専門書の参考・引用文献を選択的に読んだ
○就労支援関連の専門書を選択的に読んだ
○働くことの意味や理由、職業観に関連する専門書を選択的に読んだ
○講師の仕事で、学生さんに教えるための言葉の多くを本から学ぶという生きた経験ができた
○起業関連のビジネス書を幅広く読んだ
○ブログが自分自身の考えを文字にアウトプットする習慣化になった
○人材育成・開発やキャリアデザイン、コーチング等に関するビジネス書を読んだ
○転勤により電車通勤になった
そのタイミングで革のブックカバーを同僚からもらった
○通勤時間に池波正太郎さんの時代小説や随筆を初めて漁るように通勤時間内外で本を読んだ。そのハードボイルドなエンターテイメント性に没頭し、著者の世界観の中で一緒に生きたような錯覚にハマった
○本を読む抵抗感がなくなった
○職業観、人生観、組織学、社会学、臨床哲学、行動経済学、心理学、地域社会、コミュニティ、幸福学等の幅広い専門書を読むようになった。たくさんの著者の世界観に触れる・つながる経験ができた
○ブログに本から得た学びを深め、文章の中に入れ込み自分自身の考えや解釈につなぎ合わせ、アウトプットする習慣化になった
○メルマガ編集や書評を文章化することで、自分の捉え方や考え方を言葉にすることで、自分自身の意見に深みをもてるようになってきた
○様々な職種や背景の方々とのコミュニケーションに一役買ってくれた

自分自身の読書歴の振り返りとこの2冊の読み比べは、個別性のある個々の人生に直接的に関わる仕事であるリハビリテーション職、看護師、介護士だけに、読書は欠かせないものとして、あらためて確認することができました。


訪問リハビリテーションの開始当初に利用者様のお宅で先ずやることとして、お話しをしっかりと聴くことはもちろんのこと、お宅の本棚にある本の題名やジャンルを確認すること、壁に掛けられている絵や写真を確認することが習慣になっていることを思い出しました。


利用者様とそのご家族の人となりを知るためのごく自然な行動習慣です。


[藤原本]では、読書、芸術、遊び、スポーツ等で得た知識、技術、経験が想いや考えとして結晶すると、電磁波が出て共鳴しあい、より多くの関連したヒトやモノを引き寄せるとしています。


それらを在宅の現場で、利用者個々により発信される電磁波をキャッチできる受信機を常に持ち、共鳴しあえるようにするためにも幅広い分野の読書をしたいものです。


読み比べしてみて、子供たちにも“なぜ本を読んだ方がいいか”をどうにか説明できそうです。


朝の公園にて
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