2019年07月15日

ともに行う調理。

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今夜のメニューは「白菜の黒酢あんかけの中華丼」


ともに行う訪問介護事業所の介護福祉士・作業療法士いとうです。

この日の最後の時間は、記憶障害等の高次脳機能障害と右手指に拘縮のある利用者様宅です。

訪問リハビリテーションを終えてから身体介護による自立生活支援の見守り的援助"ともに行う調理"です。


2週間前から冷蔵庫にあった白菜1/2を1/4にします。
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そしてさらにカット。
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ピーラーで人参の皮むき。
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ともに行なう調理を始めた当初は、人参のカットで右手首の痛みや違和感がありましたが、今は全く問題なく難なくカット。
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白菜、人参、しめじにおろし生姜を加えて炒めます。
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ツナ缶を加えてさらに炒めます。
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醤油大さじ2、料理酒大さじ2、黒酢小さじ2、砂糖小さじ1の合わせ調味料を加えて炒めます。
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野菜からの水気も確認しながら、弱火にしてから水溶き片栗粉を回しかけます。
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「白菜の黒酢あんかけの中華丼」完成!
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利用者様、ほとんど無言で平らげました。
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「今までと違う味付けだねェ」。
「砂糖や黒酢がこんな味するんだねェ」。
「うめえや、これ」。
と、満足げでした。

前回終了後に今回のメニューを相談して決めていたこともあり、買い物を控えておられました。冷蔵庫の中身はいつもより在庫が少ない状況でした。

味付けに関する関心、食への関心が日に日に大きくなっているように感じます。


ともに行う訪問介護事業所は、身体介護による見守り的援助"ともに行う"で利用者様の自立生活支援をサポートします。

お寿司が食べたい!! 〜口から食べる楽しみを諦めない〜

こんにちは。今里のST金井です。今里のSTは人の入れ替わりもありバタバタしていましたが、最近やっと落ち着いたように思います。私のアクティブ入職のきっかけの一つでもあった失語症漫才師の山川STにも指導して頂きながら日々業務に当たる日々です。また、6月から大ベテランの関口STも常勤になり相談出来るSTも増えて、とても心強いです。山川STは有名ですが、関口STもかなりのお酒好きです。段々と気温の上昇につれてビールも美味しい季節となり仕事帰りには、飲みたくてソワソワしてしまいます。


さて、今回STとして、良い関わりが出来た利用者様の報告をしたいと思います。

  


私の担当の利用者様で誤嚥性肺炎発症後、胃ろう造設し経口摂取はお楽しみレベルでも難しいと判断された90代の男性の方がいました。介入から約8ヶ月ですが現在はST訪問時週1回、デイで週2回のお楽しみレベルでコーヒーとゼリーを食べている方がいます。介入時より何が食べたいか聞くととても良い表情で「やっぱり寿司やな〜茄子かエビの寿司を食べたい!」と必ず仰られます。痰は変わらずみられていますが、@咳嗽力が強くなっている事A経口摂取時のムセが減少している事B舌の力が保たれている事C半年間誤嚥性肺炎を起こしていない事この4点を踏まえて、お寿司をチャレンジする事にしました。                         


チャレンジする前に準備です。去年から、毎月1STだけで勉強会を開いています。各自持ちまわりで、内容は何でもOKの勉強会です。6月の勉強会は嚥下寿司の試食会を実施しました。今回は今里ST5名と私と同期のふくちゃんこと福西PT、今年新卒で入社した中橋OTも参加してくれました。


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今回用意したのは、嚥下調整食にあたるフードケアのしゃりソフトシリーズ(玉子、いなり、おはぎ、しゃり)、ムーミー君のやわらか寿司セット、甘エビ、サーモン、トロを準備しました。


まずは、皆で甘エビ、サーモン、トロを調理します。甘エビ、サーモンは@ペースト A刻み B粗刻みと3段階の形態を用意しました。


いよいよ試食です。

今回は、関口STに教えて頂いた、@固さA付着性(口やのどへはりつきにくいか)B凝集性(まとまりやすさ)、C味 を意識しながら試食をします。

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<ムーミー君のやわらか寿司セット>

固さ・・・★★★★☆

付着性・・・★★★★☆

凝集性・・・★★★★☆

味・・・★★★☆☆





<しゃりソフトシリーズ>

固さ・・・★★★☆☆

付着性・・・★★★☆☆

凝集性・・・★★★☆☆

味・・・★★★★☆


<トロ>

固さ・・・★★★★☆

付着性・・・★★★★☆

凝集性・・・★★★★★

味・・・★★★★★


<甘エビ>

固さ・・・★★★★☆

付着性・・・★★★★☆

凝集性・・・★★★★☆

味・・・★★★★★



<サーモン>

固さ・・・★★★☆☆

付着性・・・★★★☆☆

凝集性・・・★★★★☆

味・・・★★★★★


お寿司のまとめ

  1. 筋がある魚は噛み切るのが難しく口腔内、咽頭に残留しやすい。

  2. 油分の多いネタを選んで、凝集性が高く、付着性を低くする。

  3. マヨネーズで和える事で、嚥下をスムースにする手助けとなる

  4. 醤油は口腔内に入れた後、喉頭に流れ込んでしまう危険性があるためトロミ剤を使うか少量のみ使用する。


今回のお寿司の研修結果も踏まえ、利用者様の嚥下機能があれば摂取可能ではないかと思いました。リスク

を軽減し、安全に訓練を進めるために歯科の先生に嚥下内視鏡検査を依頼しました。


7月初旬、シャリソフトに甘エビのマヨネーズ和え、トロのたたきで嚥下内視鏡検査を実施。結果は、若干の咽頭残留はあるものの、誤嚥や喉頭侵入は無し。残留もトロミ茶を摂取すればクリアされ、◎でした。週1ST介入時にお寿司を1貫ずつ食べていく事になりました。

                                   

今回は座位姿勢での検査であったため、ベッドから椅子へ誘導しました。お寿司を見た第一声は「今日は豪華やな〜」と良い表情。あの表情は忘れれません。今後は、普通食の寿司に近付いていけるように慎重に進めていく予定です。


最後に、今回誤嚥性肺炎のリスクがあるにも関わらず直接嚥下訓練の継続、経口摂取量の増大、形態を上げる事が出来たのは主治医の先生やCMさん、デイでのコーヒー摂取を提案したところ快く引き受けて下さったデイの職員の方々、家族様の支援やご協力があったからだと強く感じます。そして、食べたいという利用者様の想いに寄り添えた事がこの結果に繋がったんだと思います。


今後も課題はまだまだありますが、連携を取りながら少しずつ進んでいきます。


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