






こんにちは。松原事業所の山野です。
アクティブデイサービス松原で行われている『アクティブオリンピック』の報告をさせていただきす。
今月は、6/ 12〜 6/18にかけて、アクティブオリンピックを開催しました。
今回のゲームは、『色で答えましょう』。
今回は介護士のSさんに企画をしていただきました。12個のマス目に書かれた文字があります。
『青・黄・青・赤』と答えるのではなく・・・。
『赤・青・緑・緑』と答えます。
時間制限内でどれだけ答えられるかが勝負です。
早い人で8秒で全てを答えられました。すごい!
最近は体を使うゲームが続いていましたが、時には頭を使うゲームも楽しいですね。
人材開発室のいとうです。
"介入"という言葉。
私たちはリハビリテーションの現場で何気なく使っていないでしょうか。
この記事はリハビリテーション専門医岡本五十雄先生からの問題提起です。
いま一度、自分たちが使っている言葉を考え直す機会になればと思います。
「医療の分野で使っていいのだろうか」
1,介入
問題・事件‣紛争などに本来の当事者でない者が強引にかかわること(広辞苑)
事件や争いなどに割り込むこと(三章堂 大辞林)
当事者以外の者が入り込むこと。争いやもめごとなどの間に入って干渉すること(goo辞書)
@ 臨床現場で使われる介入
私たちの仕事の分野でこの言葉に違和感を覚えたのは15〜16年前くらいからでした。それが時と共に、頻繁に使われはじめ、使わなくてもいいのに、使っているのに心が痛んでいました。
どんな使われ方をしているかというと、理学療法介入(の結果)、作業療法介入(の結果)、言語療法介入(の結果)、治療介入やリハビリテーション介入など、全国学会でも地方会でも此見よがしに使われているのです。
これらは、介入を入れないで理学療法、作業療法、言語療法、治療やリハビリテーション治療の結果で十分なのに、介入という言葉を入れて、勝手に入り込む療法という意味にしています。医療は患者さんとの協力、協同で行われます。この言葉は使ってはいけない言葉なのです。カンファレンスの時に多くの療法士がこの言葉を使います。私はその都度諭します。
以前に日本リハビリテーション医学会にもこの問題についての意見をあげたことがあります。
A医療・福祉関係では、Interventionの適訳は国語力が問われる
このように介入は医療現場では使うべきでないと考え続けてきましたが、日本福祉大学名誉教授二木立先生の「二木立の医療経済・政策学関連ニュースレター」(通巻184号、17ページ(2019年11月)に『Intervention』を日本語に訳するときに介入という言葉を使うべきでないこと、訳すときの状況に応じた適訳が必要であることが紹介されており、これには大いに感動しました。二木立先生の文章をそのまま紹介します。
○渡部律子(日本女子大学教授)「援助・支援 ソーシャルワーカーとクライエント…が出会い、そこで展開されていく問題解決・軽減のための活動をソーシャルワーク援助と呼ぶ。英語圏では、日本語に訳すと『介入』となる『Intervention』という用語が使用されることもあるが、この日本語は両者の関係が対等ではないという誤解を招くこともあるので本書では使用しない。本書では主に援助を使うが、時に支援という用語も同様の意味で用いる」(『福祉専門職のための統合的・多面的アセスメント−相互作用を深め最適な支援を導くための基礎』ミネルヴァ書房,2019,20頁「用語の定義」)。
二木コメント−私も以前から「介入」という日本語表現が気になり、大学院生や若手研究者が社会福祉・ソーシャルワーク分野の研究計画等で「介入」を使った時には、「支援・援助が適切ではないか?」とコメントしていたので、多いに共感しました。今回Googleで調べたところ、interventionの動詞interveneの本来の意味は「間に入る」「介在する」(inter=間・中+vene=来る)という中立的意味であり、日常用語として干渉、押しつけ等のマイナスイメージがある「介入」は、専門用語としても使うべきではないと改めて思いました。医学論文のinterventionは、なかなか良い訳語が思いつきませんでしたが、本「ニューズレター」183号の英語論文抄訳欄の冒頭で紹介した論文では、試みに「働きかけ」と訳してみました。また、以前から、"treatment intervention" "intervention group"はそれぞれ、「治療介入」ではなく「治療」、「介入群」ではなく「治療群」と訳しています。
さすが二木先生です。ここまでの英語力と国語力なのです。
B 翻訳は国語力
翻訳には国語力が問われるといいます。いくら英語が上手でも、日本語を駆使できる能力を持っていなければ、とんでもない間違いを起こします。英語を本当に理解するためには、日本語力を身につけなければなりません。それは、幼少の頃から必要なことです。いくら幼少期から英語だけを学んでもよい日本語は身につきません。
余談ですが、若いときに、ベトナムの傷痍軍人大臣から頂いたベトナムのリハビリテーションを訳したとき「ベトナムは飛行機による激しい爆撃を受けた」と翻訳しました。先輩に、それは「空爆」だよと指摘され、己の国語力の低さを痛感したことを覚えています。
2,用語の変遷
@めくら将棋→目隠し将棋に
以前には「めくら将棋」と言われました。めくらという表現が差別用語とされてから、目隠し将棋となったのです。目を被うように鉢巻きをして、将棋を指すのです。当然、将棋盤や将棋の駒は全く見えません。駒の位置を言葉で対戦相手に伝えて指すのです。ほとんどのプロの棋士は可能です。しかし、多少弱くなります。よく間違えるのが、歩の数です。そのため、指を折って、歩の数を確認しているといいます。一歩でも間違えると詰ますことができなかったり、また余分に使ったりして、負けとなります。
ついでですが、このように目隠しでも将棋の駒の配置は記憶を頼りにできるのですが、それをゴボウ、ニンジン、大根などの形をした駒をおいて、その駒を前に進めてもすぐ記憶は途切れてしまいます。
なれたものの記憶は難しくても残り、不慣れなものは単純なものでも記憶に残りにくい。不思議ですね。
Aつんぼ桟敷
江戸時代の劇場で、正面2階桟敷の最後方の席。現在の3階および立見席に当たる所で、役者のせりふがよく聞こえない観客席。見巧者が多く集まるので俳優には重視され、「大向う」といわれる。A転じて、いろいろな事情を知らされない状態(広辞苑)。
つんぼという言葉が差別用語となり、耳の日自由な人となりました。
つんぼ桟敷の言い換えや類語には中間はずれ、かやの外、つまはじき、村八分、疎外などがあります。これらの言葉を使っても、言葉の響きはいまいちです。この言葉は、「声の聞こえない桟敷」から「つんぼ桟敷」になったといわれ、これからは「声の聞こえない桟敷」という表現になるのでしょうか。すきっときませんね。だからといってつんぼ座敷が
よいわけではないのですが。
この記事は、リハビリテーション専門医の岡本五十雄先生(北海道のクラーク記念病院)のメールマガジン『リハビリテーション、医のこころ』より、岡本先生から許可を得て原文のまま転載させていただきました。
岡本先生、ご厚意ありがとうございます。
▼岡本先生の関連のブログ記事↓
人材開発室のいとうです。
"介入"という言葉。
私たちはリハビリテーションの現場で何気なく使っていないでしょうか。
この記事はリハビリテーション専門医岡本五十雄先生からの問題提起です。
いま一度、自分たちが使っている言葉を考え直す機会になればと思います。
「医療の分野で使っていいのだろうか」
1,介入
問題・事件‣紛争などに本来の当事者でない者が強引にかかわること(広辞苑)
事件や争いなどに割り込むこと(三章堂 大辞林)
当事者以外の者が入り込むこと。争いやもめごとなどの間に入って干渉すること(goo辞書)
@ 臨床現場で使われる介入
私たちの仕事の分野でこの言葉に違和感を覚えたのは15〜16年前くらいからでした。それが時と共に、頻繁に使われはじめ、使わなくてもいいのに、使っているのに心が痛んでいました。
どんな使われ方をしているかというと、理学療法介入(の結果)、作業療法介入(の結果)、言語療法介入(の結果)、治療介入やリハビリテーション介入など、全国学会でも地方会でも此見よがしに使われているのです。
これらは、介入を入れないで理学療法、作業療法、言語療法、治療やリハビリテーション治療の結果で十分なのに、介入という言葉を入れて、勝手に入り込む療法という意味にしています。医療は患者さんとの協力、協同で行われます。この言葉は使ってはいけない言葉なのです。カンファレンスの時に多くの療法士がこの言葉を使います。私はその都度諭します。
以前に日本リハビリテーション医学会にもこの問題についての意見をあげたことがあります。
A医療・福祉関係では、Interventionの適訳は国語力が問われる
このように介入は医療現場では使うべきでないと考え続けてきましたが、日本福祉大学名誉教授二木立先生の「二木立の医療経済・政策学関連ニュースレター」(通巻184号、17ページ(2019年11月)に『Intervention』を日本語に訳するときに介入という言葉を使うべきでないこと、訳すときの状況に応じた適訳が必要であることが紹介されており、これには大いに感動しました。二木立先生の文章をそのまま紹介します。
○渡部律子(日本女子大学教授)「援助・支援 ソーシャルワーカーとクライエント…が出会い、そこで展開されていく問題解決・軽減のための活動をソーシャルワーク援助と呼ぶ。英語圏では、日本語に訳すと『介入』となる『Intervention』という用語が使用されることもあるが、この日本語は両者の関係が対等ではないという誤解を招くこともあるので本書では使用しない。本書では主に援助を使うが、時に支援という用語も同様の意味で用いる」(『福祉専門職のための統合的・多面的アセスメント−相互作用を深め最適な支援を導くための基礎』ミネルヴァ書房,2019,20頁「用語の定義」)。
二木コメント−私も以前から「介入」という日本語表現が気になり、大学院生や若手研究者が社会福祉・ソーシャルワーク分野の研究計画等で「介入」を使った時には、「支援・援助が適切ではないか?」とコメントしていたので、多いに共感しました。今回Googleで調べたところ、interventionの動詞interveneの本来の意味は「間に入る」「介在する」(inter=間・中+vene=来る)という中立的意味であり、日常用語として干渉、押しつけ等のマイナスイメージがある「介入」は、専門用語としても使うべきではないと改めて思いました。医学論文のinterventionは、なかなか良い訳語が思いつきませんでしたが、本「ニューズレター」183号の英語論文抄訳欄の冒頭で紹介した論文では、試みに「働きかけ」と訳してみました。また、以前から、"treatment intervention" "intervention group"はそれぞれ、「治療介入」ではなく「治療」、「介入群」ではなく「治療群」と訳しています。
さすが二木先生です。ここまでの英語力と国語力なのです。
B 翻訳は国語力
翻訳には国語力が問われるといいます。いくら英語が上手でも、日本語を駆使できる能力を持っていなければ、とんでもない間違いを起こします。英語を本当に理解するためには、日本語力を身につけなければなりません。それは、幼少の頃から必要なことです。いくら幼少期から英語だけを学んでもよい日本語は身につきません。
余談ですが、若いときに、ベトナムの傷痍軍人大臣から頂いたベトナムのリハビリテーションを訳したとき「ベトナムは飛行機による激しい爆撃を受けた」と翻訳しました。先輩に、それは「空爆」だよと指摘され、己の国語力の低さを痛感したことを覚えています。
2,用語の変遷
@めくら将棋→目隠し将棋に
以前には「めくら将棋」と言われました。めくらという表現が差別用語とされてから、目隠し将棋となったのです。目を被うように鉢巻きをして、将棋を指すのです。当然、将棋盤や将棋の駒は全く見えません。駒の位置を言葉で対戦相手に伝えて指すのです。ほとんどのプロの棋士は可能です。しかし、多少弱くなります。よく間違えるのが、歩の数です。そのため、指を折って、歩の数を確認しているといいます。一歩でも間違えると詰ますことができなかったり、また余分に使ったりして、負けとなります。
ついでですが、このように目隠しでも将棋の駒の配置は記憶を頼りにできるのですが、それをゴボウ、ニンジン、大根などの形をした駒をおいて、その駒を前に進めてもすぐ記憶は途切れてしまいます。
なれたものの記憶は難しくても残り、不慣れなものは単純なものでも記憶に残りにくい。不思議ですね。
Aつんぼ桟敷
江戸時代の劇場で、正面2階桟敷の最後方の席。現在の3階および立見席に当たる所で、役者のせりふがよく聞こえない観客席。見巧者が多く集まるので俳優には重視され、「大向う」といわれる。A転じて、いろいろな事情を知らされない状態(広辞苑)。
つんぼという言葉が差別用語となり、耳の日自由な人となりました。
つんぼ桟敷の言い換えや類語には中間はずれ、かやの外、つまはじき、村八分、疎外などがあります。これらの言葉を使っても、言葉の響きはいまいちです。この言葉は、「声の聞こえない桟敷」から「つんぼ桟敷」になったといわれ、これからは「声の聞こえない桟敷」という表現になるのでしょうか。すきっときませんね。だからといってつんぼ座敷が
よいわけではないのですが。
この記事は、リハビリテーション専門医の岡本五十雄先生(北海道のクラーク記念病院)のメールマガジン『リハビリテーション、医のこころ』より、岡本先生から許可を得て原文のまま転載させていただきました。
岡本先生、ご厚意ありがとうございます。
▼岡本先生の関連のブログ記事↓
5月18日〜21日の4日間、
大阪医療福祉専門学校の言語聴覚士学科の学生さんと、
失語症の利用者様とで、
オンライン失語症対話会を行いました。
学校の先生より、緊急事態宣言の延長で実習が中止になり、
ぜひ、オンラインでとご要望がありました。
失語症の利用者様たちも、
活動・参加の場が減っていたので、お受けする事になりました。
1日目:S様
失語症の方との会話になれておらず、
学生さんからの会話が止まってしまうと、
S様自ら話を振る場面もあり、
いつも以上に言葉の力を発揮されていました。
また、学生さんがコロナの影響で学校や実習に行けていない事を知って、
「大丈夫なの?」と心配する場面も!
学生さんとても喜んでおられたようで、
後日学校の先生より学生さんが
「気にかけてくれて泣きそうになった」と話していたとお聞きしました。
2日目・4日目:森様
他の利用者様が緊張していたり、当日の様子を気にかけたりしていた中、
森さんはどっしり構えていました。経験が違います!
「化野念仏寺(あだのねんぶつじ)」「サニーレタス」etc…
京都のお寺の名前、物の名前、人の名前など、
普段の会話の中ではなかなか出づらい名前もどんどん出ていました。
やはり、学生さんの前に立つとスイッチが入るようです。
3日目:K様
訪問すると、発症当時の日記や、伝えたい言語症状について
まとめた紙を準備してくださっていました!
途中言葉が出ず「何て言うんやろう」と言いつつも、
話は尽きず、お話は盛り上がりっぱなしでした。
趣味のカラオケのこと、家のこと、
そして紙にまとめていた伝えたかったこと。
終了後「また機会あればお願いします。」とお伝えすると
「今日話した子達とまた会えるの?」とおっしゃっていました。
本当に時間さえあればもっとたくさんのお話ができたはず・・・
また機会がいただけたら嬉しいと思うばかりです。
コロナ禍においても、利用者様に活動・参加の機会が生まれ、
オンラインという形で交流の場をいただくことができ、
みなさん大変喜んでおられました。
学生さんとの交流だからこそ出てくる生き生きとした言葉に、
横で見ていて驚かされました。
今回の交流が、利用者様にとって、
新たなリハビリの機会になったのではないかと思います。
またこのような活動ができたらと思います。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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