2022年03月17日

長期で関わると

水野さん.jpg


昨春、利用者さん宅に咲いていた花にあこがれ、植えたミモザが花をつけました。

利用者さんから「花が咲くまで3年くらいはかかるかもね」と言われていました。

1年で咲くとは!とてもうれしいです。

ST水野です。




訪問看護での訪問するメリットのひとつに利用者さんに長期に関われることがあると思います。

入社したときに引き継いだ利用者さんとは10年来のお付き合い。

長期に訪問している方は、発症から時間がたっていますので、生活はある程度安定していることが多いです。

しかし、ここ数年、もともとお持ちであった疾患に加え、新たな病気を発症されるケースを続けて経験しました。

脳卒中にがん
神経難病にがん
脳卒中にアルツハイマー型認知症

状態は安定していたはずなのに、急に体調が悪くなったり、体力・認知機能がだんだん低下してきたり、加齢だけではなさそうな様々な変化があらわれます。
おかしいなと感じて受診を勧め、病気が見つかったケース、もっと早く受診を勧めていたらと悔しい思いをしたケースも。

ご本人もご家族もほんの少しずつ変わっていることには気づきにくい。
数週間、数ヶ月経って、あれ?やりにくいな、何だか前と違う気がするぞと気づいたときにはだいぶ症状は進んでいる。

いち早く変化に気づくには、冷静な第三者の視点が必要だなと感じます。


また介護するご家族の高齢化による変化もあります。

70
代の利用者さんを80代のご家族が介護(夫婦)
50
代の利用者さんを80代のご家族が介護(親子)

ギリギリでバランスを保っている家庭はたくさん。

ご家族が高齢になったり、病気になったり、体のあちこちに痛みや辛さを感じるようになったり、寝不足が堪えるようになったり。

ご本人だけでなくご家族の生活を変えないと近々共倒れしてしまうと思いますとケアマネに相談したこともありました。

ご家族の努力でどうにか支えてきた生活が維持できなくなり、利用者さんが入院されたり施設に入所されたりするようなケースも見てきました。

ご家族が元気でいらっしゃらないと在宅生活が続けられない、公的な介護サービスが使えるとはいえ、まだまだ家族頼みな状態。

今後、働き手が不足し、介護サービスは限られた人しか使えないようになれば、家族頼みがますます強くなる未来が待っているかもと思ったりしています。

私は実家を出て長いので、利用者さんと過ごしてきた時間を積み重ねると、近年自分の両親との時間よりずっと長いなとしみじみすることもあります。

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