先週蒔いたベビーリーフの種。
すぐに芽が出てプランターの中がみっちりになりました。
そろそろ間引きをした方が良いかもしれません。
ST水野です。
とある失語症の利用者さん。
訪問が始まったときには発症から10年近くが経過していました。
開始時から発話はありますが、
ほんまになあ
まったくもう
これがなあ、これやから(のどや口をさわって、しゃべれないという意味)
などの決まった言い回しのみ。
この決まった言い回しは流暢ですが、これ以外は復唱でもなかなか言えませんでした。
身体リズム運動をつけた母音から始め、2行を正確にとなえる練習へ。
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/188839058.html
このときに書いたように、しっかり「聴く」ことに意識を向けて、くり返し練習しました。
・母音の強化
→聞き返しの「え?」は自然に出るのに意図的には出せなかった「え」が数ヶ月で出せるようになり母音が安定。
・同じとなえうたを毎回
→ だんだん余裕の表情で1回目に正確にとなえられる割合が増加。
・となえうたのバリエーション、一回に行うとなえうたの量を徐々に増やす
→集中して聴ける時間が延長。
・月ごとに集中的に取り組む行を決める
→目的の音が語頭より語中や語尾にあると正確性が上がる。
約1年半をざっとまとめるとこんな経過。
途中コロナ感染で1ヶ月位お休みになったりもありました。
ただ練習でよい変化がたくさんあり、それをお伝えしても、ご本人は自覚できません。
ご本人が確実に「ここが変わった!」とわかる何かを作りたいと思いました。
ここ数ヶ月の短期目標は
「おはよう、ありがとうが自分から言える」
としました。
利用者さんはどちらも復唱はできます。
おはようと言われれば、おはようと返せます。
ポイントは「自分から」
訪問してお会いしたときに「おはよう」
では今日はこれで終わりましょうで「ありがとう」
タイミングよく自分から言えるかどうか。
訪問して無言で利用者さんの顔を見て、(ちょっと目で圧をかけて)何でしたっけ?と促す日がしばらく続きました。
利用者さんは真剣に
「なんやなんや、お、お、おはよう。おはようか?おはようか?」
という自然とは言いがたい反応が多くありました。
今週、訪問したとき、私の顔を見た瞬間に
「おはよ」
出ました!
言い方が何だか渋くて、きっと本来の利用者さんの言い方なんだろうなと感じる、自然さがありました。
「おはよ」までの道のりは長かった。
これからもできたり、できなかったり、そのときどきによってあるでしょう。
利用者さんご自身も前へ進んでいると感じながら、少しずついけたらいいなと思います。