2022年07月12日

投票したいけとできない

暑い日が続いています。
ST
水野です。


参議院議員選挙が終わりました。
先週今週の訪問では「選挙は行きましたか?」とたずね、話題にしています。

「病気してから行ってない」

「息子に車に乗せて行ってもらって、行ってきた」

「生まれてこのかた、選挙には1回も行ったことがないです」

いろいろな返答が聞かれました。


そのなかで気になったのは

「投票する人のメモを娘が書いてくれました。メモを持って行ったら、よかったら代筆しましょうかと声をかけてもらい、お願いしました」

と答えた方がいらしたこと。

代筆してもらえるんですね!


7
8年前に訪問していた失語症の利用者さんを思い出しました。
選挙前になると候補者の名前を書く練習をされていました、とても熱心に。

投票所では書いているときに家族であっても声をかけると選挙のスタッフにやめてくださいと叱られます。
だから自力で書けるようにしないといけないんですとご家族が言われていました。


代筆できるように仕組みが変わったのかな?と気になり、少し調べてみました。


2013
5月に公職選挙法が改正。
それまでは家族やヘルパーさんらが補助・代筆できていたのが「代筆などを担う者は選管職員に限る」と改められたようです。

なるほど。
先ほどの利用者さんにご家族が声をかけるのを止められたのは改正後のことだったんですね。


それなら代筆を頼めばいいように思うのですが、そう単純な話でもないようです。


投票の代筆を頼めるのを投票所の事務員に限定しているのは投票の秘密を保障した憲法に違反していると訴えを起こした方がいます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210830/k10013232081000.html

公職選挙法改正までは家族や信頼できるヘルパーに代筆を頼めていたのに、投票所事務員に投票先を知られるのは納得できないという思いだそう。

そのお気持ちわかります。

選挙に行ったかどうかは気軽にたずねられても、誰にどの政党に投票したかは、触れてはいけない感覚が私にはあります。
自分も触れられたくないからでしょう。


代筆は自分が投票したい候補者を知られてもよい場合しか、使えないことになります。

代筆を依頼する場合、候補者名のメモを持って行ったり、選挙公報に丸をつけて行ったり、職員に明確に指示をする必要があるようです。


「市役所の期日前投票に行きました。近所の投票所は駐車場から遠い。市役所ならエレベーターで上がるだけだから」
と話された方もいらっしゃいました。

投票所へのアクセスの問題もありますね。

投票したい意思はあっても投票できない人がいなくなることを目指して、変えなければいけないことがまだまだあるなあと思いました。

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