
寄せ植え・テラリウムです。
この日のお昼は腰椎圧迫骨折等で下肢に痛みと運動麻痺、歩行困難がある90歳代の訪問リハ利用者様宅で、寄せ植え・テラリウム教室です。
元々、花等の植木好きの利用者様です。
今は室内の伝い歩きがやっとこさの状態のため、外出は車椅子介助での通院時のみで、ベランダガーデニングも思うようにできていない状態が続いていました。
利用者様が日常の愉しみとなるモノを何かしらご提案出来ればと、毎回の関わりのなかで考えていました。
そこで、先日住んでいる地域の自治会の講座で習った箱庭療法*的な要素もある"寄せ植え・テラリウム"を先週ご提案しました。
*箱庭療法は、セラピストが見守る中、クライエントが自発的に、砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置き、また砂自体を使って、自由に何かを表現したり、遊ぶことを通して行う心理療法。(日本心理療法士会HPより)
すると利用者様は、
「ええやん。ほなやってみよか〜」。
とほぼ即答でした。
早速、材料をホームセンターや花屋さん、100円ショップ等を空き時間で周り、どうにか1週間で取り揃えました。しかしながらお好みの苗を探すのにはなかなか苦労しました。
今日昼に訪問すると、
「しんどいねん、痛いねん」。
と開口一番でそう話されていましたが…
買い揃えた苗をお見せすると、早速苗を手に取り、あーでもないこーでもないと、苗の配置、テラリウムのデザインに頭を悩ましておられました。

「こんな考えることないわ〜」
と利用者様は苦笑い。
苗の配置、デザインはようやく決定!
使わなくなったガラスコップに、根腐れ防止剤を敷き詰めます。
人工の土を低くく敷き詰めてから、霧吹きで水をかけて土を固めて土台を作ります。
ついに苗の植え付け!
ここでも、苗の配置、デザインでアイディア、アレンジに、あーでもないこーでもないと、想いを巡らせておられました。


苗の配置、デザインが決まれば、土を盛ります。
水をかけると固まる白い石でデコレーションです。
霧吹きで水を少しづつあげます。
水はあげ過ぎないように…
土がこんな感じで全体的に湿る程度でOK!
最後の仕上げです。
次はこうしようとか、挿し木してから増やしてみようか?と…想いを巡らせます。
完成!
作業時間はゆっくり進めて約40分程度。
「正面はこっちやで〜」
と、笑顔。
しっかり正面から写真を撮らせてもらいました。
新しく自分自身の手で創り出したテラリウムに優しくて穏やかな笑顔で何やら語りかけておられます。
そして、居間のテレビ横に自ら手の届く位置に台を付けて置かれました。
水は土に湿り気が無くなっていたら少しづつ水を加えます。
最後はしっかりと下肢の関節可動域訓練と歩行練習です。
次のテラリウム教室は利用者様のご希望次第です。
「こんなことはよう考えられんねんけどな〜」
「むかしはよう園芸やってたんやで〜」
と、痛みやしんどさは忘れて、むかしの愉しみを思い出されたようで、とても良い気分転換になったようです。
アクティブ心意気実践チームは、利用者さまの自立支援、重度化防止、QOL向上に資するご自分の価値やあり方を見い出すお手伝いを微力ながら出来ればと考えています。
その先にある”自分らしさ”を一緒に追求します。
あーでもない、こーでもないと
デザイン考えながら
手や身体、頭を働かせて
作業に没頭すること(フロー状態)
で満足感、自己効力感を感じておられたのでしょうね。
痛みへの注意を向けすぎないように工夫しながら、
リハビリしていくことの大切さを再度教えていただきました。
ありがとうございます。
グリーンがご利用者様の暮らしに
いい風を吹かせてくれるといいですね!
言われるとおりまさにフロー状態です。こちらの声かけも聞かずに作業をされて、ものすごい熱中ぶりでした。完成したテラリウムを眺めながら満悦されている表情が最高でした〜
フロー状態と言うんですね。
この状態の時には、思わぬ力がわいてくるので、質の高いリハビリだと思います。
利用者さんの喜びをご自身のことと受け止めて、喜んでおられる伊藤さんもまたすごいです。フロー状態?
園芸療法の準備は、時間と手間がかかります。思った商品が季節により店にあるとは限りませんし、利用者さん一人一人の状況を熟知していないと段取りもできないです。
お疲れ様です。
嬉しいコメントありがとうございます。ホントに可愛いらしい方で一緒に楽しませてもらっています。園芸はその方のお好みに合わせたモノを提供しないといけないのでかなり創造力が要求されます。やってみて実感です。これからもご助言お願いします〜