心意気実践チームのOT日野上(ひのがみ)といとうです。
昨年に続き阪奈中央リハビリテーション専門学校作業療法学科3年生のみなさんと、地域作業療法について考えました。
トークライブを終えた小倉様ご夫妻と。
トップバッターはOT日野上!
恒例の必殺技「みなさんどーですかァ?」
超オープンな問いかけを連発!
学生さんもはじめは困惑の表情でしたが、慣れてくるとメモとったり、身を乗り出して興味深く熱心に聴いてくれました。
急性期リハ、回復期リハ、老健、訪問と渡り歩いたキャリアを振り返りながらの話しとなりました。
そのなかでも、老健施設で経験した入所者様の在宅復帰支援の困難さとそれを思い込みがちな支援者の視点と在宅復帰支援が行き届かない課題についても、かなり突っ込んだ話題提供となりました。
在宅復帰支援が困難と老健施設職員の誰もが思い込んでいた車椅子生活だった入所者様を、お一人暮らしの在宅生活へと導いた支援チームの発想の転換と住宅環境の調整等の具体的な関わりを通した劇的な入所者様自身の変化を話しました。
実習を控えた学生のみなさんにとって大切な話しがたくさんありました。
2日目は、昨年度に続き2回目のトークライブとなる小倉様ご夫妻とのセッションです。
▼昨年度の濃厚なトークライブ↓
脳出血による左片麻痺のある小倉宏章様です。
コロナ禍のなか、
「生の声を学生さんに届ける事に意味がある」
と、バリバリの営業マンだった頃の熱さを感じるハートで、オンライン講義の提案を拒まれ、学校へ出向いて登壇してくださいました。
小倉様の復職に至るまでの切実なお話しは、学生のみなさんには心に響いたのではないでしょうか。
小倉様にとっては最も身近な妻の由美さんからのお話しは、リハ職として身の引き締まるものばかりです。
復職に向けてたくさんの方々とのネットワークづくり、会社とのやりとりに、ご夫妻は何度も腐心されました。
支援者のネットワークのみなさんでの連携についても話しました。
そのネットワークで、ともに外来リハでサポートしてくださっている山本医院のOT林さんからも、定期的な高次脳機能障害評価の内容やその継続と認知訓練、自動車運転評価等について、経過を交えて丁寧に話していただきました。
「小倉様からたくさん学ばせていただいています」
「未来のOTのためなら、ぜひとも参加させてください」
と、"小倉愛⁈"と"OT愛"がいつもいっぱいの林さん、仕事の休暇を使ってのご参加ありがとうございます!
昨年度はお聴きできなかったお話しや、今回のこの場で初めてお聴きするお話しも出てきて、あらためて場のチカラを感じました。
ラポールと想像力。
作業療法士になる学生に向けて、
この2つをキーフレーズにお話しをしてくださった小倉様です。
学生さんに繰り返し語りかけて下さいくださいました。
時間を延長しての触診、ROMにも消毒をした上でごく短時間ですがご協力していただきました。
そして、学生さんからの個別相談。
丁寧に学生さんの質問に答えていただきました。
小倉様ご夫妻、ありがとうございます!
3日目は、八尾はあとふる病院のOT武平さんとのセッションで、地域作業療法デザインのワークショップです。
武平さんからの話題提供では、病院での地域リハを通して、地域へ作業療法する視点について、高次脳機能障害の家族会の地道な取り組み等についてのお話しがありました。
いとうからは主に以下の話題提供をさせていただきました。
○社会課題とは何か?
○社会課題を捉える視点とは?
○SDGsとは?
○人口減少社会、超高齢化社会、少子化、孤立社会…
○ソーシャル・キャピタルとは?
○つながりと健康、幸福
○自分事化、自分ごと化することとは?
▼詳細はこちら↓
地域にOTしてみると….pdfSDG'S、社会課題、地域包括ケアシステム.pdf
ワーク振り返り.pdf
グループワークでは、地域包括ケアシステムのなかでのOTの役割について、"解のない問い・答え"をみんなで考えてみました。
感染対策のためワークではヒソヒソ話での対話になりましたが、みなさん熱心に取り組まれて、各々の意見を深く掘り下げて考えることができました。延長してのさらに延長するくらいでした。
グループ発表では笑顔や拍手で盛り上がりました。
今までにない斬新なアイディアも発表されていました。
地域包括ケアシステムでの自分たちの役割とは…
新しい生活様式に即したリハビリテーションや介護、ケアとは何か…
を、考えてみる機会になったのではないかと思います。
引き続きわたし達も在宅リハ、ケアのなかでも検討し、試行錯誤します。
心意気実践チームは…
利用者さまの自立生活支援、重度化予防、QOL向上に資するご自分の価値やあり方を見い出すお手伝いを微力ながら出来ればと考えています。
その先にある”自分らしさ”を一緒に追求します。