
台湾産のパイナップル、今季3個目にしてとっても甘いものに巡り会えました。
芯まで食べられるのはいいですよね。
台湾には行けないので、せめて気分だけはと積極的に購入しています。
ST水野です。
失語症の利用者さん、練習を始めて、半年ほどになります。
身体を動かして(身体リズム運動をつけて)、母音を出し分けたり、イントネーションを変化させたりする練習やとなえうた練習を続けてきました。
練習をしていくなかで、やりにくいと感じている点がありました。
私のことばを最後まで聞いて、利用者さんにマネして言ってほしいのですが、待てずに私と同時に言ってしまったり、かぶせて言ってしまったりすることがたびたび。
なぜ、待つことが難しいのか。
せっかちな性格だから、つられて反射的にことばが出てしまうから、言われたことばを忘れるのが怖くて焦るから、理由はいくつか考えられます。
私のことばと利用者さんのことばが重なってしまい、私のことばを正確に聞くことができず、利用者さん自身のことばの誤りに気づきにくくなってしまいます。
このところ、練習の進度が少し停滞気味に感じたので、自然にまかせるのはやめて、少し状況を変えてみようと思い立ちました。
となえうたの練習中に利用者さんに手のひらを向けて注意をひき言ってみました。
「言わないで。まず聴いてください」
利用者さんは動かそうとしていた手を下ろしました。
そして、少しうつむいて目を閉じました。
真剣に聴き入っている様子です。
3回4回と聴き続けるうち、利用者さんの口がわずかに動きつぶやき始めます。
しばらくするとハッとした表情で顔を上げ、うなずきました。
目が輝き、光が灯ったようでした。
ことばにはなりませんでしたが利用者さんの様子が「今わかったで!!」と語っていました。
その後、マネをしてとなえていただくと、音が正確でした。
やはり、今まできちんと聴けていなかったのだ。
聴くことに集中する時間を設けるようになり、変わりました。
この半年間、単独で出せずにいた「え」の音が正しく出せ、他にも苦手としていた、いくつかのフレーズが楽に出せるように。
つっかえていたものがポンと外れて、一気に流れ出した感覚です。
利用者さんの自然な反応をできるだけ生かしたいと考え、聴く姿勢に対してアプローチしてこなかったことを反省しました。
どのような練習でも同様ですが、表立つわかりやすい反応(今回の場合なら「話す」)に意識がむきやすくなり、目に見えない反応(「聴く」)は置き去りにされがち。
立ち止まって、見直す機会が必要だなと思いました。
利用者さんの目に光が灯る瞬間に立ち会える、やっぱりいいですね。