ベランダであれだけうるさく鳴いていた蝉の声が一気に弱まりました。
季節の移り変わりがはやいですね。
ST水野です。
ある難病の利用者さん。
暑さが苦手で、夏になると食べられなくなり、体重が減ってしまいます。
例年、夏が過ぎれば食欲が回復、体重も増えることが多いのですが、昨年の夏に減った2sが戻る前にまた夏が来てしまいました。
最近は病状が進んできたこともあり、食事に1時間以上かかり、後半はご家族の介助が必要。
ご本人いわく、
「食べる気持ちはあるけど疲れる」
「時間がかかるとだんだんお腹がいっぱいになってしまう気がする」
とのこと。
食事に限らず、他のADLもどうにか自分でできるものの、動きが止まってしまったり、とても時間がかかったりします。
介助をされる高齢のご家族の負担も少しずつ少しずつ増えてきました。
ケアマネージャーに報告。
受診時、主治医に手紙を持参していただくことにしました。
毎月の報告書では伝わりにくい、日々の生活の詳細、薬の効き方などをご本人・ご家族から聞き取って書き、家で過ごされている姿勢の写真もつけました。
受診時、主治医が薬量を変更し、エンシュア(総合栄養剤)を処方してくださいました。
エンシュアは1日1本の処方ですが、必ず飲むのではなく、食事が摂れなかったときに栄養を補助する形でよいとの指示。
利用者さんは以前にもエンシュアを飲んでいた期間があり、抵抗なく、飲み始められたようでした。
飲み始めて、数週間後の訪問日、エンシュアは飲めていますかとたずねると、首をふる利用者さん。
「エンシュア飲んでないんですか?」
「げり」
「飲むとお腹を下します?」
「いつもじゃないけど、ゆるくなる」
「そうなんですね。確かお通じの薬、飲まれていましたよね?」
「うん、のんでる」
トイレ!と思ってもすぐにトイレに行くことが難しい利用者さん。
お腹がゆるくなることが不安なのはよくわかります。
薬については、次の受診予定までまだ日があったので、訪問している看護師(他の訪問看護ステーションから)に相談の手紙を残しました。
翌週、訪問すると、看護師さんからお返事がありました。
薬は一包化されていて、便の薬だけスキップすることは現状難しいです。次の受診でその薬だけ別にしてもらうようにお願いするつもりです。
お礼の返事を書き残しました。
主治医や他の事業所の方とのやりとりは緊急の要件を除き、連絡ノートや手紙が中心です。
今度病院に行ったら、先生に相談してみてくださいねと利用者さんに言うだけでは不十分なこと、多いですよね。
受診時伝えようと思っていたのにああ先生に言えなかったという経験は自分にもあります。
長雨で気温が下がり、過ごしやすくなり、利用者さんの食欲は回復しつつあるようです。