1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯、転職のこと、転機のこと、キャリアを振り返ると…
4年制大学(経済学部)に入学したのですが、1年の夏には辞めました。入学してからこれは違うなと、すぐに感じて「入学前には将来のことはあんまり考えていなかった」「次にどうしようか」と考えました。両親に話すときは、かなりの勇気を振り絞ったが、問い詰められることもなく案外すんなりと進路変更できました。その時のことを思うと両親には頭が上がりません。
このときはじめて、自分は将来どんな仕事をしたいのか?を考えました。そこで何か資格を取ろうと考えつき、母がケアマネージャーをしている事もあり、リハビリテーションの仕事があることを教えてもらいました。小学校から高校時代にサッカーをやっていました。目立ったケガはなくリハビリのお世話にはならなかったものの、筋肉など体の事に興味はあったので、PTの仕事をやってみようと思ったことを覚えています。
PT養成校の卒業時に、担任の先生と社長とのつながりもあってアクティブの会社見学をしました。卒業後アクティブには就職せず、まず病院で経験を積んでからと思い、実家近くの病院に就職。その病院では、4年間の勤務で急性期から回復期、学生指導と幅広く仕事を経験できました。外来リハや訪問リハの仕事もありましたが、主に上司や先輩の方々の仕事として固定化されていました。そのようなこともあり心機一転、新しいチャレンジをしたくてアクティブに就職することを考えるに至りました。
2.今の仕事、働き方
訪問は週に20件程(2〜3件/日、土曜日1日訪問勤務)で、それ以外の時間にデイ業務に入っています。デイでは、個別リハ、バイザーとしての新人指導、書類作成・管理などをしています。
アクティブに就職して1年半経過後くらいの時期。新しいことへのチャレンジをしたい思いがあった矢先に、リーダー職の社内公募がありました。迷わず「やってみよう」とすぐに大正事業所運営責任者の飛永さんに希望を伝えました。
3.仕事での苦労、醍醐味
新人スタッフの教育・育成をバイザーとして担当しており、人に伝える難しさを日々感じています。
新人さんたちが次の行動を起こしてくれるまでを、落とし込めていないときも多く、こちらからの伝え方も試行錯誤している最中です。楽しさと難しさの両面を感じています。教えるのは得意ではないけど、経験をしないとうまくはならないと思って、勉強会の時は新人さんたちの反応をよくみるようになりました。教える側が学ぶ必要性を感じています。
醍醐味は、やはり新人さんたちに自分が伝えた内容を理解してくれ、実際の現場で生かされているのを見ると、少しはうまく教えることができたのかなぁと嬉しくなります。
4.仕事の魅力、やりがい
リハビリの仕事をしていると、利用者様はほとんどが人生の先輩になります。今までの人生があっての、心身・身体機能です。そしてその人の活動があると思います。そのためお話を聞くのは、職業や今までどのような生活を送ってこられたのかを聞く事が多くなります。人生の中での失敗や成功のお話は、いつもついつい聞いてしまいます。これらのお話しは、本当に自分自身のためになるお話ばかりです。利用者様やご家族のみなさんから仕事を通して、そういったお話を聞くことが出来るのは、この仕事の大きな魅力の一つと思います。
病院と訪問のリハの違いとして、病院では毎日患者様・利用者様に関わることができる。しかしながら訪問では週1回程度。リハ内容だけでなく、生活をどう変えるか、コミュニケーションの方法とその深さ、利用者様、ご家族主体という点も、訪問リハは病院リハとは大きく異なってきます。病院リハの方が、患者様はこちらの指導などをよくきいてくれるというところも、訪問リハの仕事をしてみるとわかってきました。そんな訪問リハでは、わたしたちと利用者様、ご家族と目標の共有がハマればグッとコトが進む、先週と今日の利用者様の状態が全然違うということもよくあることです。
5.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること、座右の銘やモットーなど
「楽しむことは一番大切に」している事です。
「人生において、仕事はほとんどの時間を占める」と思っています。
「その仕事を楽しく出来たら、こんな幸せな事はない」と思っています。
6.家庭、育児と仕事の両立の秘訣は?
朝が勝負だと思っています。
朝起きてから、どれくらい家事が出来るかでその後が変わります。今は、妻が育休中のため僕は少しラクをさせてもらっています。今後、妻が職場復帰すれば、その時間は無くなるので、朝に出来る事を増やしていかないといけないなと思っています。
7. わたしの事業所自慢
入社したのは2020年4月、コロナ禍の真っただ中。事務所滞在時間を短くする、歓迎会・忘年会は無く、もちろんプライベートでの関わりはなかったです。あまり職場内でコミュニケーションを取る時間がない状態でしたが、すきまの時間などで話しかけてくれる先輩方が多かったです。こんな時期でも職場に馴染めたので、みなさんのおかげだと思っています。
8.わたしの療法士像
特に理想の療法士像はありません。
ただ仕事を楽しめない療法士にはなりたくないなと思っています。
利用者さんとのコミュニケーションや、訓練も楽しく出来たら良いなと思っています。
9.入職前にイメージしていたやりたかった仕事はできているか
イメージしていた事、それ以上の事をやれています。
転職時は、誰もわからないコロナ禍+新居引っ越し+同棲生活+新しい仕事と、自分自身の仕事、生活環境が大きく変わった時期でもありました。
訪問リハの仕事はある程度イメージできていた事ですが、それ以外のデイでのリーダーとしての業務は入職前には全くイメージしていなかったので、今はとても充実しています。
10.これから仕事でチャレンジしたいこと
『過去の自分が今を作っている。今の自分が未来を作る』
何かで読んで、自分の中に残っている言葉です。
過去にあまりやった事が無い事は、積極的にチャレンジしていきたいです。
11.わたしのアクティブ自慢
アクティブのブログ(アクティブ報告)やホームページを見ていると、他の事業所で色々な事にチャレンジしている事が分かります。そういった方々が多いと、自分自身もなにかにチャレンジしようと言う気持ちになれます。またそういった環境を作れているのは良い事だなと思います。
12.親しい人に職場を勧めたくなりますか
その人の性格や、やりたい事にもよりますが、訪問だけではなく他の事もやりたいなど、色々な事にチャレンジしたい方には勧めたいと思います。
13.療法士人生を左右したもしくは、影響を与えた運命の人、言葉、一冊、出来事
専門学校が同じ友達です。本当によく勉強する子で何もしてなかったら、置いていかれるなと思い自分もしっかりやらないと思わせてくれる人です。いつも背中を押されています(笑)
14.これがなければ生きていけない
自由な時間です。
何をするにしても時間は大切です。
時間を大事にしていきたいなと思っています。
15.マイブームは?趣味、関心ごとなど
ゴルフです。早朝に起きて、自然の中で自分の好きな事ができるのは最高です。
初心者レベルで下手くそですが、それでも楽しいって事は、上手くなればもっと楽しいのではないかと今思っているところです。
16.ご自身のことで、ここ最近で起こった大きなことは?
太ったことです。2年前から+5s太りました。
以前は、どんな時間に何を食べても太らなかったのですが、今では気をつけないといけません。運動のため、通勤を自転車に変更しました。
春木 優佑 さん 略歴
1993年生まれ、29歳、大阪市在住。結婚して2年。女の子(1歳2か月)を授かり、育休中の看護師の妻は来年4月職業復帰予定
2016年 近畿リハビリテーション学院 卒業
急性期・回復期リハ病棟(脳外科、整形外科)、一般病棟(内科、透析)の病院に各病棟に3年勤務
2020年4月 弊社入職
2021年10月 大正事業所リーダーに昇格
インタビューを受けての感想
今回、自分自身の経歴をインタビューして頂き、良い振り返りになりました。
振り返り感じた事としては、インタビューを通して、普段考えない事を考える機会になったなと思いました。過去から現在と考え方が変わった点・日常生活においての変化点(住む場所・結婚・子育て)・仕事への向き合い方など変化したなと感じる事が出来ました。
来年で30歳を迎えるので、変化を楽しみながら、今後も前向きに自分らしく仕事を出来れば良いなと思っています。
直属の上司のPT飛永さん(大正事業所運営責任者)はどんな人ですか?
何事にも感情的にならない人だと思っています。僕自身が今までミスを犯しても、強く怒られた事がありません。ミスは起きるもので、個人に原因を求めるのではなく、ミスが起きやすい職場のシステムや環境にいつも目が向いている人です。そして本当に他責にすることがなく、常に自分自身に矢印が向いています。このあたりは、自分自身まだ自分の仕事に責任が足らなく、デイの事は自分自身に責任があると思えていない部分があるため、とても参考になります。僕がリーダーとしてデイでの運営業務や新人指導をしていますが、まだまだミスが多いのが現状です。そのことについて相談をすると、ご自身の実際の経験からアドバイスを具体的に頂けるので、僕自身も腹落ちして目の前で起こっていることや対処方法を理解できます。こういったところもぜひ見習っていきたいです。そんな飛永さんは尊敬できる上司でもあり、PTの大先輩です。
PT飛永さんから春木さんへ
大正事業所リーダーの社内公募の際、「やりたいです。」と、その第一声を今でも鮮明に覚えています。目の輝きにワクワクしました。楽しい仕事や新しいチャレンジを、自らつかみ取ろうとする春木さんの姿や行動力は、事業所全体にとっても良い影響をもたらし、推進力になっていると確信しています。他の職員に対しても同様の想いですが、ともに時間を過ごす仲間として、彼自身の成長や挑戦を支援できることが私のやりがいです。こちらもいつも刺激をもらっています。
■キャリアインタビュー記事編集担当より■
よく笑って終始穏やかなオンラインインタビューで、あっという間の1時間でした。高校卒業後すぐの大学中退という人生の大きな転機や、転職時に重なったコロナ禍で激変する世界、難しい状況の現場や職場環境のことを話す時でも、ポジティブな言葉ばかりで、話しを聴いているわたしも気持ちが明るくなりました。リーダー職の社内公募に真っ先に手を挙げて、新しいチャレンジに前向きな姿勢は心強い限りです。病院勤務時代に学生指導の経験はわずかにあったものの慣れない新人のバイザー指導にも「やってみないことには、うまくもならない」、「教える側が学ぶ必要性を感じています」と謙虚に取り組む春木さんです。
「理想の療法士像はないが、仕事を楽しめない療法士にはなりたくない」という言葉には、前向きでチャレンジ心あふれる仕事ぶりの源泉を見た気がしました。加えて、インタビュー中に何度も聞かれた言葉「過去にあまりやった事が無い事には、積極的にチャレンジしていきたいです」に、春木さんの芯の強さと仕事への前向きな姿勢がにじみ出ていました。確かなキャリステップを踏む春木さんの新しいチャレンジに目が離せません。
日ごろの忙しい業務のなか、インタビューへのご協力ありがとうございます。
キャリアインタビュー記事編集担当
発掘あるある広報室・人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎
勉強会や症例発表等を事業所内で頻繁に行っており、アドバイスや指導を親身にして下さります。
自分も「仕事を楽しめない療法士になりたくない」と考え、楽しみを見つけていけるように日々仕事を頑張っていきたいです。