どうも。
泉北 兼 心意気実践チームの室之園です。
3月の本はコレ
「魔の2才児」と楽しくバトル!
新編 2才児イヤイヤ期の育て方
ん?
介護やリハビリと2才児のイヤイヤ期がどう関係するんだ?
と思った方もおられると思います。
まぁ半分は自分事で半分は人材教育に通ずるものがあるなぁと勝手に感じたので読書感想ブログで挙げようと思いました。
いま現在イヤイヤ期のお子さんを育てておられる方は自分のお子さんを、
新人教育や育成を担当されておられる方はその部下を、
それぞれイメージしてもらえると嬉しいなと思います。
※くれぐれも部下を子ども扱いする、という意味ではないのでご注意を!
●はじめに
赤ちゃん時代を抜けて自我が芽生え始めた2才児はとても手強い存在。
その成長をしっかり見守り愛情深く受け止めるための知恵が詰まった本である、と著者は冒頭で述べています。
心があまりにも急激な発達をしているために、
自分でもどうしたらいいかわからなくなって
混乱したり、もがいたりしている
そんな時期を「魔の2歳児」や「イヤイヤ期」と呼んだりしています。
「あの頃はあんなにかわいかったのに…」と
親まで「子育てイヤイヤ期」になっているのではないでしょうか?
これから自立しようとする子どもの内面を理解し
子どもを忍耐強く見守れるよう
親も、子どもとともに育っていきましょう、
という言葉は子育てに限らず人材育成にもぴったりと当てはまる気がします。
そうなんです。
親(指導者)が子(部下)に対してすべきことは『忍耐強く見守る』
ということをこの本で再確認しました。
●2才児の心の発達
・「イヤ」「自分で!」は自我の芽生え
何でもかんでも「イヤ」と言うわけでなく、
「はい」と言って素直に頼んだことをしてくれることもある。
自分自身の要求が制限されたり、禁止されたりするとき、
子どもは「はい」と「いいえ」のラインを見極めるそうです。
●2才児の感情表現
・喜怒哀楽の表現がとても豊かになる
2才児の色々な「問題」とされる行動はみな、
情緒の分化が進んだことのあらわれ。
感情が豊かに表現できればできるほど、
2才児としての発達が順調であると考えられます。
●気になる2才児魔の行動
なんでも「イヤ!」
・反抗は成長のあかし
「いや!」と言えるようになることは、
自分の考えを主張できてきた証拠。
それが大人には反抗に見えてしまう、と著者は話しています。
●家族のつながり
嬉しいことも悲しいことも何もかも一緒になって共感してくれるのが家族。
自分の存在をしっかり受け止めてくれる家族の一人一人に、
子どもは安らかな心を寄せます。
お母さんの役割
・母性愛神話にとらわれないこと
「自分を犠牲にして子に尽くす、すばらしい母」
になろうとしても、子どもにはありがた迷惑であるということになりかねない。
互いに影響を与えたり、与えられたりしながら、心を通い合わせていくことに重きをおくほうが、
母親の役割としてはずっと大切なことのように思われる。
●子どもとの暮らしを楽しみましょう
・親と子の個性がぶつかることもある
子どもに「当たり(聞き分けの良い子)、はずれ(親の言うことを全く聞かない子)」があるように、
子どもにとっても親の「当たり(自分の言動を全て受け入れてくれる親)、はずれ(あれしろこれしろ、と文句ばかり言う親)」があるかもしれません。
・息抜きして心に余裕をもつ
子どもの個性は認められなければいけないですが、
それと同時に親もすこやかに生活する権利がある。
心に余裕がなくなってしまうと、
「私がこんなに一生懸命頑張っているのに…」と
子どもや家族に当たり散らす、という最悪のパターンに陥ってしまう。
育児は勉強と違い、まじめに頑張り抜けば必ず成果が現れる、
というものではないかもしれません。
・「いま」をしっかりと楽しく
「過去」に目がいく親は、問題行動が生じると、
必ず子どもが小さかったときの育児のやり方にその原因を探ろうとする傾向にあると言います。
しかし冷静に考えれば過去に生じたことならどんなことでも「原因」にすることができます。
「添い寝をしなかった」ことも「添い寝ばかりしていた」ことも、どちらも「いま」の睡眠の問題と関係づけることは可能です。
子ども自身は「いま」を生きています。
だから親もしっかりと子どもの「いま」を見つめ、
「いま」が豊かになるよう援助することが大切だと著者は述べています。
以上です。
冒頭でも触れましたが今回2才児の成長について考えることで、
新人教育や人材育成と共通する事柄がとても多いように感じました。
育児にしろ、人材教育にしろ、
大人は色々なことに手を出したくなることが多いです。
それは「もっと成長してほしい」「色んな経験をしてほしい」など、
相手のことを思っての行動であることが大半だと思います。
しかし、その大人の言動が結果的に子どもの成長や自尊心を止めるキッカケになる可能性も大いに秘めていることを大人である自分は自覚しておかないといけないと感じました。
あまりにも口出しされると子どもは指示がないと動かない(自発的に行動することを注意され続けた結果)ようになります。
怒られることが多いと子どもは怒られないような行動をとるようになります。
子どもの頃に親に認められない経験が続くと、大人になってから他者から認められたい行動(SNSで他者から評価されたがる等)をとるようになります。
必ずしも上記のような関連性がある訳ではありませんが、少なくともこれらの行動をとる可能性を高める、という認識でいていただけるとありがたいです。
わが子、わが後輩を師と仰ぎ、
彼ら、彼女らから多くのことを学ばせてもらう、
という姿勢でこれからも関わっていきたいと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。