2014年07月09日

質問いっぱい

むしむし、むしむし、あついです。
ST水野です。

第15回日本言語聴覚学会 報告第3弾です。
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碓井STの発表、とてもよかったです。

発表のよしあしを決めるのは難しいです。
私が指標の1つとしているのは、
フロアからの質問です。
質問が出なくて、
3分間発表者と座長のやりとりで終わってしまうのは、
なんだかもったいないように思うのです。

その点では碓井STの発表後、
次々に手が挙がりました。
注文度が高かった証拠だと思います。
突かれて「痛い」質問もなかにはありましたが、
そこは反省点として。

カッチンコッチンに緊張されていたんですね。
関西のノリを全面に出した個性的な発表でしたよ。
おつかれさまでした。
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発表が終わって、やり遂げたこの表情!


アドバンスセミナー「失語症の長期経過」を聴講しました。
江戸川病院、中川良尚先生の講演です。

失語症者270名の長期(4〜5年は当たり前)の
データがあることがまず、びっくりでした。

最も印象に残った内容を簡単にまとめますと
練習によって、改善した機能はぜい弱なので、
いったん回復しても低下しやすいこと。
そのメンテナンスのためにも
適切な刺激を与え続けることが必要であること。

メンテナンス!!
失語症者が変わらないことに悩むことも多いです。
でも変わらないことも練習の効果かもしれませんね。
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2014年06月20日

お家での嚥下食

ST水野です。

高齢のご夫婦でお住まいのご利用者さん。
誤嚥性肺炎の既往があります。
胃ろうからの経管栄養と、
ごく少量の楽しみ程度の経口摂取で退院されてきましたが、
現在は経管併用でミキサー食を経口自力摂取されています。

訪問では、姿勢調整、口腔顔面の運動、呼吸・咳払い練習等の
嚥下間接練習と併せ、
直接練習(食事の評価や指導)を行っています。

先日、訪問時の食事内容です。
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ミキサー食にしてしまうと、見た目が…なのが残念です。
本当は香りも、質感も、温度も、それぞれ違うんですよ!!

ご主人が一品ずつ説明して下さいました。

バナナ(左奥)  
ミルクとまぜてミキサーやろ、冷たいまんま。

お粥(左手前) 
そのままミキサーするとだんごみたいになるから。
お茶(ペットボトルの緑茶)を入れてミキサーすんねん、
茶粥みたいな感じ?

ナスと厚揚げの炊いたん(真ん中手前)  
娘が作ってくれてん。
食べる分ずつ、直前にミキサーをせんとあかん。
冷蔵庫入れといたら、三日くらいはもつよ、僕も食べるし。
これもだしのまんま、ミキサー。

豆の卵とじ(右手前) 
スーパーで買ったん、そのままミキサー。

エンジョイおかずゼリー肉じゃが味(右奥)
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皿にだして電子レンジで温めよう思ってんねん。
他のもんとおんなじ40秒やってみるわ。

クリニコさんのエンジョイおかずゼリー全6種類のいろいろセットを
購入されていました。
http://www.clinico.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=56
幸運にも初めて食べる場面に同席しました。
おいしい!と笑顔の奥様。
いつも味が濃いめのおかずから召し上がるので、きっと好みでしょう。
ワット数にもよるのでしょうが、40秒では温め不足のようでした。
HPやカタログには湯せんで温めるようにありますが
クリニコさんに確認したところ、電子レンジでの温めも可だそうです。

ご主人、手作りのミキサー食。
経験からくる、工夫がちりばめられています。
市販の嚥下食との組み合わせると、
バリエーションも増えて更にいいですね。
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2014年05月20日

方法はいくらでも!

続いても、ST水野です。

大阪難病医療情報センター主催コミュニケーション支援講座
在宅での実地研修。

実習場所は、このブログに何度も登場しているAさんのお宅。

Aさんは昨年11月から
PPSスイッチのニューマティックセンサー(エアバッグ)タイプを使用。
導入当初は、右示指、中指での操作が中心でしたが
2月頃から、ほぼ右母指のみでの操作となり。
4月半ばに、ピエゾセンサーに変更をしました。

Aさんにとって、スイッチが操作は、まさに命綱です。
うまく操作ができなくなるたびに、Aさん自身もご家族も
精神的に不安定になります。

担当OTの木田さんに
ピエゾセンサーを右母指に貼り付けてもらいました。
業者さんにもスポンジの上に手を乗せて指を浮かせるポジショニングを
教えて頂きました。

そのおかげで操作はできるようになりましたが、
センサーがかわったことでタイミングが合いづらくなり
また反応を拾い過ぎて、誤反応が多く見られました。
Aさんは「はいってくるじをけすのにくろうする。いらいらする」
と伝の心で伝えて下さいました。

このタイミングしかないと実習を依頼。
支援員の作業療法士、看護師のお二人が来て下さいました。

そして
本当にたくさんのアドバイス、ご指導を頂いたんです!!

・モニターの位置、視力や視野の評価の必要性
・スイッチの設定ポジショニングは複数作り、体調等に合わせ使い分けるとよい
・スイッチの感度や誤作動防止機能を確認すべき
・現状能力を維持する方法  等

勉強になりました。
そして、自分の知識、経験不足を痛感・・・。

支援員の先生に、
これからまだスイッチの方法はいくらでもある!と言って頂き、安心しました。
Aさんも、ご家族も同様の思いだったのではないでしょうか。

4/27には、実地研修報告会で病院・在宅での実習報告をしてきました。
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コミュニケーション支援、まだまだ、自信はありませんが
日々のひとつひとつの経験が積み重なっていることは感じています。
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現在進行形でも、冷静なことば

ST水野です。
日に日に、夏が近づいているのを感じますね。

一昨年より大阪難病医療情報センター主催
コミュニケーション支援講座を受けてきました。

その講座の最終研修が実地研修。
実地研修には病院と在宅とがあり
病院実習を1月に刀根山病院にて受けさせて頂きました。

50代 男性ALS患者さん
「コミュニケーション方法がない」
「目線しか方法がないのか」と訴えられ
機器の紹介、デモを含めたコミュニケーション方法の
検討目的で入院された方でした。
光ファーバースイッチ、EOGスイッチの設定、
マイトビーのデモにも立ち会わせて頂きました。

奥様が言われていたことばが印象に残っています。
「給付で頂いたのに今は使えなくなったスイッチを
必要な人に循環させていけるといいですね」

なるほど!と思いました。
しかも、現役で介護されている奥様からそのことばが
出たことに驚きました。

多くの場合は機器は自費ではなく
補装具費支給制度 重度障害者用意思伝達装置  
での給付を受けておられます。
(原則定率一割負担があります)
スイッチ等については、修理として、再給付を受けることも可能。

ALSの患者さんの状態は日々変化していきます。
そのために、使える機器もどんどん変化していきます。
場合によっては、数週間や数か月しか使えないことも。

確かに、使えなくなったスイッチを無駄にしておくのはもったいないです。
他に使いたいと思っている方はたくさんいらっしゃいますから。
有効に使えるシステムを作っていかないといけませんね。

難病医療情報センターでは、コミュニケーション機器の貸し出し事業も
今後、すすめていくようです。

実りの多い、研修を受けることができ、感謝致します。
実習にご協力頂きました、患者さん、ご家族
実習先の先生方、ありがとうございました。
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2014年03月20日

いいいいいいいいいいいい、いーたいのにな

ST水野です。
琴欧洲、引退です。

パーキンソン病のある利用者は悩んでいます。
「吃って、全然しゃべられへん」
うまく言えるときはこんな訴えをされます。

語頭音の繰り返しが頻発します。
発症前は全く吃りはなかったとのこと。
吃音というよりは吃様症状と言った方が正確だと思います。

パーキンソン病患者の歩行は小刻みで、突進傾向にありますが
「話す」ことにも、それが現れているように感じます。
「話す」ことも、運動なんですね!

当初、話すスピードを調整するために、
ペーシングボードを導入しました。
(ペーシングボードって?と思われた方は
2013年4月30日のブログをご参照ください)
ペーシングボード、練習ではうまく使えるのですが、
デイサービスへ持って行って使うまでにはいきません。

他のステーションの看護師さんと
担当者会議でお会いしたとき
右手でのタッピングはどうかと情報を頂きました。

言語リハビリでも音読教材で練習をし始めました。
今日の / お昼は / お弁当を / 食べた
文節ごとに、右手を上下に
タイミングをとるように動かします。

「一番困っているのが、ことばやねん」と
強いご本人の希望により
言語リハビリの頻度が
1回/2週から1回/週に増やされました。

最近はリハビリのない日にも、自主練習して下さってます。
デイサービスでも、スタッフさんに協力してもらいながら
タッピングを用いて話をしているとのことです。

ご本人の努力の成果が出始めています。
環境設定、ご自分で続けられるかが鍵だなあと感じています。
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2014年02月27日

他職種から学ぶ勉強会

花粉症シーズン突入ですね。
ST水野です(花粉症ではありません)

いきなりですが
「ST」は身体を触るリハビリが苦手です!!
「私」はではなく「ST」はと言い切ります!!

だって、学校で、実習で全く習ってきてないんですから。

特に訪問では、総合的に利用者さんをみるために、
身体にうまく触れたらいいなあと常々思ってきました。

そんなSTの声に応えて開催されたのが
田戸PTによる
「肩甲骨周囲筋の緊張の緩め方 治療のポイント」
です。

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先週金曜日の、業務時間後に行われました。

内容は
肩、肩甲骨の解剖
触診のポイント
実技の紹介
1 スタティックストレッチ
2 ダイナミックストレッチ
3 生理学を利用して筋肉を緩める方法

今回の対象の筋肉は
僧帽筋、肩甲拳筋、大胸筋、菱形筋。
ひとつひとつの筋肉の緩め方を説明して頂きました。

ポイントいろいろ
指に力を入れてぎゅっと握らず、手のひらを中心に面で触ること
筋肉の走行にしたがって触ること
側臥位なのか座位なのか姿勢での変化を感じること
痛みがないかを確認しながら触ること
運動は反動をつけないでゆっくり行うこと

今まで自分がざっくりと行っていたストレッチが
具体的にどの筋肉にきいていたのかを
明確に知ることができました。

田戸PT、ありがとうございました。
とてもわかりやすい講義、実技でした。
STの養成校でもこういう授業、必要だと思います。

次回は呼吸編だそうです。
専門職同士が高め合える機会、貴重です。
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2014年01月30日

がんばってまっせ6

ST水野です。
昨日は、大阪医専、夜間ST学科の授業におじゃましました。
ウスイSTとMさんの授業です。

Mさん、活躍中です。
何か月かぶりにお話ししたのですが、
更にことばが出やすくなっていました。
声についてたずねると
「ちょっと大きくなったと思う」と言われました。
私も同感でした。
電車のなかでも声がちゃんと届いてました。
経験を積み重ねていくと、変わっていかれますね。

夜間の学生さんたちは、お仕事後の方がほとんどだったでしょうか、
落ち着いた大人の雰囲気でした。
Mさんの問題点をあげたところで、
Mさんにどんな提案ができるかという流れ。
斬新な意見が出ていました!
早速、できることから実践していこうと
Mさんの意欲を引き出してくれました。

以前、ウスイSTに営業同行をしたとき
「ナニワの商人(あきんど)やなあ」と思ったのですが、
昨日の授業もパワー全開でした。

自分が学生のときに、こんな授業を受けていたら
訪問や地域リハに対する意識も
ずいぶん違っただろうなあと思いました。

実際に「ウスイ先生の話を聞いて、訪問に興味を持ちました」
という学生さんが急増中らしいです。
学生さんたちの頭の片隅にでも
「訪問」という選択肢が残ってくれれば、
うれしいですね。

Mさん、確実に言語能力も伸びてきていることを実感しました。
「毎日でも、依頼があったら行きたい」と言われています。
ご依頼、大歓迎です!


かんぱ〜い
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「ブログにのせていいですか?」とおたずねしたら
「ええけど、俺の写真ばっかりになってまうやん!」と笑うMさんでした。
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2013年12月21日

〇〇〇〇〇〇〇

こんにちは。
年末のあわただしい雰囲気ですね。
ST水野です。

2月にST勉強会で検討をしたBさん。

時間が経つにつれて、
発話がジャーゴンであること
重度の感覚性失語であるという評価の
自信は深まってきました。

言語症状は、少しずつ変わってきています。

一番の変化は、
復唱ができる割合が大きくなったことです。

どんなとき正しく復唱できるか
「口型への注目ができたとき」  △
「意味が理解されたとき」    〇

では、どんなとき意味が理解されやすいか
「聴こうとする姿勢で聴いたとき」

では、どうすれば聴こうとする姿勢で聴けるのか
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紙に〇を並べて書いただけのものです。

モーラ分解の評価や練習のために使っている
この 〇〇〇〇〇〇〇 を使うと
格段に復唱の正答率が上がります。

聴けなければ、復唱できない…
当たり前のことです!

でも、失語症状なのか、注意の問題なのか
なかなか聴けないのです。

この方にとっては
意識せず勝手に耳から入ってくる音は
単なる「音」でしかないのでしょう。

その聴くスイッチを入れるのが
〇〇〇〇〇〇〇 だったというわけです。

考えると、常に意識して、聴き続けるには
とてつもない集中力と体力が必要ですよね。

練習でうまくいき始めると
普段の会話でも「意味が通じてるな」と
はっきりわかる場面が増えてきました。

利用者さんの
生活のなかでの変化を感じるのは嬉しいことです。

Bさん、今後もいっしょにがんばりましょう!
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2013年11月14日

Aさんのその後のその後 追記

ST水野です。
追記です。

昨日、Aさん宅訪問しました。

PPSスイッチのニューマティック(エアバッグタイプ)は
わずかな動きで反応するので
セッティングは楽になりました。

ご本人としては
「指先が真ん中にささるように置いて下さい」
というのがベストのようです。

スペックスイッチとの大きな変更点は
呼び鈴の使い方で、スペックスイッチは長押しですが
PPSは連続で押すことで反応させます。

Aさんの場合は、1秒間に4回押すと鳴るように
セットして頂いています。

Aさんは入力が速いので
普通の入力でも
4回押してしまうことがあります。
反応音を少し大きめにして
3回で止めながら操作されています。

入力が速すぎて困ることもあるんですね!


手袋装着、冬仕様です。

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指はいい感じに、伸びています。

使用感をたずねると伝の心で
「すべります」と言われました。

軍手のようにすべり止めがついてる手袋だと
いいかもしれませんね。
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2013年11月12日

Aさんのその後のその後

こんにちは。
ST水野(松原所属)です。

1月31日、5月11日に
書かせて頂いたALSのAさんの近況。

5月の時点では、指でひらがなを書く方法が主でしたが
レスパイト目的の入院をきっかけに
伝の心を使われるようになりました。

操作は大変に上達し、入力スピードも上がっています。
ただ、病状は徐々に進んできており、
右示指で押していたスペックスイッチが
押しにくくなってきました。
http://www.p-supply.co.jp/products/242

押しにくいというのは正確ではないかもしれません。
困っていたのは、ご本人より、ご家族とスタッフでした。

スイッチのセッティングが難しくなり
慣れた娘さんでも30分かかったこともあったようです。
ひじや示指の位置や角度などなど。
しかもこのセッティングなら絶対!というのがなく
その時々で異なるため、特に難しかったのです。

ご本人は、「押せる」感覚は当然わかります。
でも
「セットしてもらって押すだけ。
押すところが見えないし
どんなセッティングがいいかわからない」と
伝の心で伝えてくれました。

ご本人はさほど、困ってはなかったと思います。
それより新しい方法へ変更することへの
抵抗の方が強くありました。

ゆっくり話をして、先々のことも考えて
今のスイッチが使えなくなる前に
次の方法を考えておいた方が安心と説明しました。

導入して下さった業者さんに
デモをお願いしました。

2種類を試して
PPSスイッチのニューマティック(エアバッグタイプ)に
決まりました。
http://www.p-supply.co.jp/products/196

セッティングは楽になりました。

思わぬ変化も!
スペックスイッチ時は右示指のみを使って
中指、環指、小指は握った状態だったのに
PPSスイッチの操作では中指と小指も動かしています。

本当にスイッチの選択や設定は難しいです。

それにも増して難しいのは
病状が進行していく将来を意識しながら
進めていかなければならないこと。
それをご本人やご家族とも共有しないといけないこと。

正直、怖いですね、先々を考えるのは…
でも、考えないと……難題です。
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2013年10月01日

死んでもいいから

こんにちは。
ST水野です。

5月から訪問し始めた、ある利用者さんについて。
小脳を中心とした脳梗塞を4回、起こされている方です。

まず食事場面の評価に、うかがいました。

すごい痰でした。
食事でむせるたび、
薄い茶色の粘調の痰がたびたび喀出されていました。

嚥下の状態としては大変厳しい。

誤嚥性肺炎の既往も数回あり、
入院中には胃瘻の話も出たとのことです。
胃瘻はかわいそうとご家族の意思により、
ミキサー食だけならという指導で在宅に戻られたようです。

在宅生活で、ご家族と一緒に食卓を囲むようになりました。
最初は、利用者さんに合わせて、
揚げ物やお肉などの食べにくいものを
ご家族みんなでやめていたそうです。

でも、小さいお子さんもいらっしゃるご家庭で、
その状態を続けることは難しく、
徐々にご家族は普通の食事に戻っていきました。

それを見た利用者さんは普通の食事を欲しがり、
奥様はかわいそうと思い
小さめに切るなどの工夫をしながらも
普通食に近いものを
利用者さんに出すようになったとのことです。

STの介入はその流れを
軌道修正することだったと思います。

誤嚥のリスクを十分に説明した上で
安全に食べることを優先させるか
楽しみを優先させるかなど話をしました。

利用者さんは最初は
死んでもいいから好きなものを食べさせて欲しいと
言われていましたが
奥様はそれに同意されませんでした。

結果、妥協点は
水分のとろみを少々強める
ぱさつきがあるものはあんかけにするなど
食事の条件を下げて
安全も考慮しながら長く食べ続けていこうと
いうものでした。

利用者さん
「食べたいのはサラダ!お好み焼き!天ぷら!
でもお母さんがくれない」
とニコニコして訴えられます。
一方で「だいぶ痰が減ったと思う」とも言われています。
確かにティッシュの山が2つから1つになりました。

奥様は「食べづらいものは欲しがっても
心を鬼にしてあげないようにしている」と。

利用者さんの状態だけでなく
環境も変化していきます。
訪問での関わりは長期にわたります。

「食べ続けていく方法」を
一緒に考えることがSTの大事な役割であると思います。
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2013年09月04日

手紙が書けたらなあ

ST水野です。
連投、失礼します。

「手紙が書けたらなあ」
ある日、ある利用者さんがおっしゃしました。

利用者さんは軽度の失語症があります。
元々筆まめな方で
はがきにぎっしり書いては
兄弟や友人に送っていたとのこと。
パソコンを買う前は150枚の年賀状を
全て手書きで書くのが楽しみだったと言われます。

実は、初めは、携帯のメールができないか
試行錯誤しました。
しかし、現段階では、
音韻操作能力が不十分なため
困難であると判断しました。

私は失語の方のリハビリでは
「話す」ことを中心に行うことが多いので
「書く」ことはあまり積極的に行っていません。

しかし、この方には「書く」ことが必要だ
「書く」ことで交友範囲が拡大するに違いないと
まず宿題で「書く」練習を始めました。

少しずつ書けるようになってきたので
実際にはがきをイメージして
手紙を送りたい弟さんに
書きたいことを一緒に考えました。

感情失禁(泣く)が強い方で
弟さんのことは話し始めると
嗚咽が出るくらいの号泣をされました。

私が下書きしました。
それを模写する方法をとりました。


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早速、はがきを投函したところ
翌々日には弟さんから電話があったそうです。

今年の目標が決まりました!
年賀状に一枚一行でも手書きで
メッセージをそえること。

必ずや実現することでしょう。
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薬を飲んでくれない

こんにちは。
雨が続いていますが
暑さは随分、楽になりましたね。
ST水野です。

認知症、失語症状がある
利用者さんについてです。


週に4回、デイサービスに行き
その準備に訪問介護が入っています。

訪問時、薬を飲んでくれなくなったと
ご主人から相談がありました。

口唇からのこぼれはあるものの
むせたりはほとんどなく
嚥下状態はおよそ良好な方です。

口に入れても吐き出してしまう
ひどいときには、
庭に捨ててしまったこともあったのこと。
ご主人は「自分に対しては甘えがあるようだ」と
おっしゃっていました。

できるであろう工夫を提案しました。
いずれも医師、薬剤師への相談や確認
ケアマネさんを含む他職種への依頼が必要です。

・錠剤をスライスゼリーに差し込んで
 丸飲み嚥下する

・錠剤を粉に変更、
 お好きな飲み物に混ぜる

 
・デイでは飲めているので
 一番多い、夕食後の薬を昼食後に変更
 あるいは、ヘルパーさんのいる朝食後に変更

また、認知症、失語症状が進んできており
論理的に説明しても理解が難しく
薬を嫌がるのは本能的なものではないかと
お話ししました。

ご主人ができることからやってみますと
言われたので
いったん、お任せすることにしました。

後日、ご主人から経過をうかがいしました。
いったん、薬を粉に変えてもらったそうですが
なかなかうまく飲むことが難しかったとのこと。

ヘルパーさんに、内服用ゼリーを勧められて
それを使うと錠剤の方が飲ませやすいので
再変更してもらったとのことです。
(内服用のゼリーは市販されています)

小さなことでも、相談しやすい関係作りに
努めていかないといけないと思う事例でした。

今後も認知症、嚥下の変化に合わせて
随時フォローをしていこうと思います。
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2013年07月09日

グループワーク

ST水野です。
毎日、腹立たしい!!

……ほどに暑いですね。


松原事業所では、毎週金曜日
持ち回りで勉強会を行っています。

先週は、私の順番で、症例検討を
グループワークで行いました。

スライドでの症例紹介の後、
3〜5人程度の多職種グループを作り
リーダーを決めます。
大きめの付箋を3枚ずつ渡し、
要点やキーワードを書きながら
話し合います。
これは意見をまとめ、
発表しやすくするためです。

15分程度の話し合い後
リーダーが発表し、まとめです。
発表者の感想を付け加えます。

症例検討をするとき
発表する人、聴く人と分かれてしまうと
聴く人の大半は受け身で、
意見を言う人が固定されがち。

みんながきちんと考えて
気軽に意見を言いやすい
この方法はおすすめです。


症例は70歳、男性、短期入所後に
意欲低下、リハビリ拒否を認めた症例です。

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このような意見を頂きました。

環境や生活リズム、
受診・診断の必要性については
ご家族に提案してみたいと思います。

練習の内容については
「言語」にとらわれ過ぎていたなあと
気付かされました。

好きなものを一緒に食べるなど
もっと「食べる」ことに
注目してもよいのかも。
反省。


多職種での検討はいろんな視点で
なるほど〜が多いです。
当社の看護師、療法士は、
前の職場、職域、経験が多様なので
特にそう思うのかもしれません。
それが強みでもあるのかな。
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2013年06月25日

気切と痰と嚥下障害

こんにちは。
ST水野です。

昨年末から、半年程、訪問させて頂いている方のお話です。

昨年、大きな手術を受け、
術後に重篤な肺炎を起こし、
気管切開されました。

開始時、スピーチバルブを使われており
発声でのやりとりが可能。
胃ろう増設されていますが
摂食練習中という段階でした。

リハビリ病院で受けたVF(嚥下造影検査)で
喉頭蓋の動きが悪く、
咽頭残留が多いと診断されたそうです。

咽頭残留の除去ため、
複数回嚥下、水分との交互嚥下、咳払いを使い
段階的に食形態や、摂取量、摂取回数を変えていきましたが
なかなか思うようにすすみません。

そんなとき大きな転機がありました。


気管切開が閉じられることになったのです!


以前から気管切開は必要かという話が
主治医からご本人やご家族にもあったようです。
口から痰を喀出することができるので
在宅で吸引したことはほとんどなかったからです。

私からもお伝えしてきました。
食物がのどに残るのは、
気管切開から空気が漏れることが
大きな要因で
気管切開があるから、
痰が減らないのだと。

しかし、ご本人はとても慎重な方で、
できるならこのままがいいという意見でした。

なぜ、気管切開が閉じられたか?

往診医が定期的なカニューレ交換をしようとしたら
新しいカニューレが入らなかったため

……なんですけどね。


ラッキーでした。


「痰がほんまに減ってもうたで〜」
抜去後、10日程の訪問日、ご本人がおっしゃいました。
その通り、痰が激減していました。

また、抜去前は1口につき、咳払いもまじえて、
5〜6回、複数回嚥下をされていたのですが
閉鎖後は、2〜3回程度になりました。

改めて、気管切開が嚥下障害にどれほど
影響するかを身にしみて感じています。

こんなものとか
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こんなものとか
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挑戦中!!
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2013年05月11日

Aさんのその後

こんにちは。
ST水野(松原所属)です。

1月31日に書いたALSのAさんについての続き。

業者さんに来てもらう予定まで書きましたので、
まずその後の流れを。

業者さんに来て頂き、保健師さん、私も立ち会いました。

業者さんと決めたのは、
呼び鈴、プリンターは必要か?
伝の心を固定する台の脚の形は?

決めた内容で、業者さんに見積を出して頂き
ご家族が見積含めた書類一式を役所に提出して申請。

その後、府の審査
(職員が家に来られ、使える状態にあるのかの確認)を
受けました。
難病センターから伝の心をお借りしていたので
実際に使う様子を見てもらったようです。


申請から給付まで約2か月。

業者さんが納品、セッティングして下さり、
インターネットもできるようになりました。

メールの設定がご家族では難しく
業者さんに再度、訪問をお願いしました。


現在のAさんの普段のコミュニケーション方法は
右の人差し指で、布団や相手の手のひらに
ひらがなを書くこと。

時間はかかりますが
意思疎通が十分にできます。

今の伝の心の役割は、メールです。
お友達や娘さんとやりとりをされているようです。

Aさんは現在、市販の呼び鈴を使われています。
その送信機が今週、訪問時、

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かわいらしくなってました。

ヘルパーさんが赤ちゃんのおもちゃ
(中に鈴が入っていてがらがらみたい)をつけて
下さったとのこと。

親指でちょっと弾いただけで、音が鳴ります。

同じ部屋にいて、呼び鈴を押すまでもないときに
使うのだそうです。

いい工夫をして頂きました!


Aさんとの最近のやりとり。

「ざ ぶ と ん」
 ざぶとんですか?
 ざぶとんをどうしたいですか?

「ど う ぞ」
 座布団をすすめて下さった だけでした。
 ……にぶくて、すみません。
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2013年04月30日

たくさんのカラフルな

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手作りペーシングボード。
碓井ST作です。

4月28日(日)
近畿SCD、MSA友の会で、
「ペーシングボード」の講習を行いました。

SCDとは脊髄小脳変性症
MSAとは多系統委縮症という神経変性疾患のこと。

ペーシングボードとは
簡単に言うと、ゆっくりはっきり話すための
道具であり、方法の1つです。

講習は、なぜ話しにくいのか
ゆっくり話すのはなぜ難しいのかといった講義の後
3名の方に見本を見せて頂き
全体で実習を行いました。

人前で話すような状況なので
みなさん意識してゆっくり話していらっしゃいましたが
ペーシングボードを使いながらだと
よりはっきりした発語になっていました。

同様の内容の講習を、
碓井STが4月7日に西宮で
村上STが4月14日に茨木で行っています。


当日は、患者さん、ご家族など、
30名程度の参加者がありました。

講習をすることが主目的でうかがったのですが
その前の自己紹介、近況報告が
とにかく心に響きました。

みなさんに共通してお話されたのは
・発症から診断までに時間がかかった
・信頼できる、病院や医師を探し続けている
・リハビリを受けられる環境がない、または少ない
・家族はリハビリを受けさせたい
 でも、本人は望んでいない場合は?

それを踏まえ、講習の内容に加えて、
STの現状(絶対数の不足、地域差)、
事業所の探し方、リハビリ導入のコツ
についてもお話しました。

徐々に身体機能が低下してきたとき
訪問でリハビリが受けられることの意義を改めて感じました。


また、みなさんそれぞれの人生にそれぞれのドラマがあって
「生きる」ことを考える、
大変いい機会を頂けたなと思っています。

ありがとうございました。
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2013年03月30日

ST勉強会A

続いて ST水野です。


昨日、2回目のST勉強会を行いました。
村上ST(大阪所属)が2例のビデオを用意してくれ
検討を行いました。


2例目の、嚥下障害の70代女性。
食べるのに大変な時間がかかる方とのこと。
特に好きなパンを食べるのに時間がかかってしまうと。
さて、問題点は?


緊張が低い?高い?

食形態や姿勢による違いは?

認知期?口腔期?咽頭期?

意識すると飲めなくなる?

なぜ、そんなに舌の動きが悪い?

発声は?構音は?


そういった内容の話し合いでした。
非常に興味深いケースです。
この方については、継続して検討していきます。


私の相談したケース。
高次脳機能障害(記憶障害、意欲低下、失語症状等)の60代男性。
アドバイスを頂いたのは、

「机上の訓練にこだわるな」ということ。


今日のその方の訪問でした。

後半は、2人でそれぞれカメラを持って、おでかけ。
近所の川沿いの満開の桜の写真を撮りました。


家の中では、話しかけても「わからん」「忘れた」がほとんど方なのですが
写真のことになると、少しことばがでてきました。


ピントの合わせ方、露出の上げ下げなども時間をかけて
教えて下さいました。
さすが、元写真部!


来週、写真を見ながら、桜の話をするのが楽しみです。
どこまで覚えていて下さるでしょうか。


勉強会、とてもいい刺激になっています。


碓井STから村上STへの技術指導。
こんなに大きな利用者さんの担当になったら大変…。
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訪問STとして

こんにちは
ST水野(松原所属)です。


3月24日に大阪訪問リハビリテーション振興会主催、
訪問リハビリテーション実務者研修会
で事例発表をしました。
テーマは連携、発表5分というお題。


どういう事例をあげようか迷っていたところ
連携がうまくいかなかった事例の方が
勉強になるのではという
アドバイスを頂き、そういった事例を出しました。


事例は 80代 男性 嚥下障害。


退院時指導が在宅で全く守られなかったケースです。


詳細は書きませんが、
疑問に思ったのが、ご本人やご家族の理解力に合わせた
指導が病院でされていたのかということ。


初回訪問時、このお宅は…厳しいな、そう感じました。


家の中は、物があふれ、テーブルの上も食べ物でいっぱい。
ご本人は認知症があり、10分に1回、同じ質問をされる。
奥様は、こちらの話を聞かず、一方的に話し続ける。
息子さんは、私が訪問中もこたつに首まで入って
携帯をずっとさわっていました。


病院では、ご家族と頻繁に会えないですし
在宅環境を把握するのも難しいと思います。
ただし、その観点が抜けると、

「守られる」指導ができなくなります。


嚥下食を作り続けること
1日3食介助をし続けること
それが、どれだけ大変なことか!


今回のケースについては、在宅での様子の情報を
病院の担当STに何度かお返ししました。


訪問STの役割として、
病院STと相互に情報を交換し続けることが
必要だと感じています。
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2013年02月22日

ST勉強会

こんにちは。
ST水野(松原所属)です。

毎日、寒くて、バイクでの訪問が厳しい季節です。
背中と、両足にカイロを貼るのが日課になっています。

今日は、初めてST勉強会をしました。

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といっても、おおげさなものではなく
普段、悩んでいる症例のビデオをみんなに見てもらって、
話し合いました

という位のものです。


1回目の症例は、失語症のBさん。
今朝1番に、撮らせて頂いたビデオです。


まずは、この方の発話はジャーゴンか?
流暢性といってよいのか?
今やっているリハビリはどうなのか?
みんなだったら、何をする?

といった話をしました。


そうそう、こういう話が気軽にしたかったんです!
なんだか、とてもすっきりしました。


今度は、今回と似た症例を担当しているという
村上ST(大阪所属)がビデオを出してくれることになりました。


当社のSTは常勤4名となり、
4月からは5名となる予定です。


他の事業所からは訪問でSTの求人を出しても、
なかなか人が集まらないという話も聞きますので
本当にありがたいことです。


持つべきものはやっぱり仲間ですね。
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