どうも。
実務者研修担当のむろのぞのです。
年内最後のスクーリングが12/9に行われましたので、報告させていただきます。
今回は本研修の柱でもある、『介護過程の展開』作業をグループワーク形式で実施しました。
本研修では最終的に実際の利用者様をお一人選び、その方の個別援助計画書の作成、介護の実践、介護内容を振り返り、さらに介護を掘り下げていく、という活動を課題としています。
今回はその準備運動といったところでしょうか。
事例に選ばせていただいたのは本研修1期生の皆さまが実際に関わられた利用者様です。
本研修が開講されて約5年。
こうして一年一年積み重ねてきたことで、過去の研修内容がいまの研修教材になることに、とても歴史を感じてしまいました。
今期受講生の皆さんには、先輩方が作成された利用者様情報のみを配布し、そこから自分たちだったらどんな介護計画を立てるかを考えていただきました。
一つ一つの情報から、「その情報は何を意味しているのか」
現在の状況(事実)とご本人の思いにズレがあった場合、なぜ思った通りの生活を送ることができていないのか。
と、いった具合に情報を解釈していくこと。
Aという事実はBという事実とも関連しているのでは?
AとBはCという関わりを作っていくことで解決することができるのではないか。
と、いった具合に情報を関連付け、統合化していくことをお伝えしました。
そして課題を明確にしていくのですが、ポイントとして、、、
@生命の安全
A生活の安定
B人生の豊かさ
この3つの柱を軸に考えていくことでバランスのとれたその人らしい個別援助計画を作成することができるということをお話させていただきました。
とは言っても、、、言うは易し行うは難しです。
なかなかすぐに良いものができる訳ではありません。
最後に1期生の皆さんが考えたアセスメント表と個別援助計画書を見ていただいたところ、
「情報量がすごい…」
「一つ一つの情報をこれだけ掘り下げるんや…」
といった意見を聞くことができました。
私たち介護職が捉える『生活』とは、評価表などで一つ一つ介助量をチェックしていけばわかるものだけはありません。
その方が今までどんな人生を送ってこられたか。
いつの時代が自分らしいと思える時だったか。
どんなことに価値を置き、どんなことを大切にして生きてこられたのか。
そういったときを経て今の生活をどう感じておられるのか。
介護とはそういったその方の人生の数ページにお邪魔させていただき、もう一度自分らしい人生を送っていただくためのお手伝いをさせていただくものであると思っています。
残りの研修でこういった介護の深み、面白みをお伝えできればと思っています。
以上で報告を終わります。
最後までお読みいただきありがとうございました。