2019年04月20日

キャリアインタビュー「人生、散らかっております」。左田聖子さん(看護師、大正所属)


社内メールマガジン〜アクティブ流〜20196月号のキャリアインタビューでは、大正事業所の左田聖子(しょうこ)さん(看護師20年目、入職年月:平成292月、所属:大正)からお話をうかがいました。


1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯


15年間のハワイでの暮らしは…

学生時代に夏季セミナーでハワイを訪れたのが全ての始まりだったと思います。ハワイという土地の持つ独特の空気感にすっかりハマってしまい、「前世はここにいたに違いない」と、脳天気な勘違いをしました。卒業後は貿易商社に就職し、何の不満もない生活を送っていたのですが、何か物足りない思いが次第に強くなっていきました。「このまま漫然と人生過ごしたらアカン。そうだ、“故郷のハワイ“に帰ろう!」とまた脳天気に考え、渡航費用を稼ぐため仕事の掛け持ちを始めました。晴れて目標の金額を貯め、‘’故郷のハワイ“に降り立った時は21歳、まもなく22歳の誕生日を迎える12月の終わりごろでした。
「ハワイでたこ焼き屋をやる」と豪語して出てきたものの、現地に知り合いもいなかったので、とりあえずハワイ大学の語学コースを受講することにしました。そこには世界各国から様々な人が学びに来ていて、毎日が新しい発見の連続。夢の中にいるような、刺激的で楽しい学生生活を過ごさせて頂きました。

◇今の看護師の仕事を目指すきっかけは…

そうこうするうち、たこ焼き屋のことはすっかり忘れ、学生生活が終わると同時に結婚、そして旅行会社に就職しました。ここでツアーコーディネーターとして勤務した経験が、後に「ナース同行のバリアフリーツアー」を思いつくきっかけとなったのだと思います。旅行社では4年ほど経験を積みましたが、その頃始めたスクーバダイビングにまたしても“ハマって”しまい、インストラクターのライセンスを取得しました。そして退社してダイブショップを開業することとなりました。
毎日海に潜りながらお店の切り盛りをする日々が数年続いたのですが、看護師を志すきっかけとなった出来事は、この頃連続して起こりました。
その中でも一番大きかったのが、事故で障害を負った友人の夫のリハビリ過程に立ち会う、という経験です。脊髄損傷で下半身不随となった夫を、小さな子どもを抱えながら友人たったひとりで介護する過酷な生活。障害受容ができず自暴自棄となった夫はリハビリもせず毎日家族に当たり散らし、友人は心身ともに疲れ果てていきした。
そんなとき、あるエピソードを思い出したのです。それは私のダイビングの師匠のお話で、同じく脊髄損傷で"歩行機能回復の見込みなし"と宣告されていた師匠の友人を海に連れ出し、クルーザーであちこち旅するうち、立ち上がって数歩歩いた。最終的には杖歩行可能なったというお話です。
善は急げとばかりに、ウェットスーツとシュノーケルセットを車に積み込み、その家族をプールにお連れしました。浮力確保のためのウェットスーツを身につけておそるおそる水に入っていった彼は、あっけないほどすぐに水に馴染み、すごい勢いで泳ぎだしました。下半身が動かなくても、水中ではとても自由だったのです。ひとしきりクロールで泳いだあと、水面に大の字で浮かんで「あ〜っ!気持ちいい!!」といった彼の顔が今でも忘れられません。
その後家族の事情で帰国することになり、お店を人に任せて15年暮らしたハワイをあとにしたのですが、再就職にあたり次はリハビリに関わる仕事がしたいと考えたのは、そんないくつかの出会いがあったおかげです。

◇帰国当初は…

帰阪してすぐ、リハビリの学校を探し始めました。ところが当時は学校が少ないうえに3歳の子供を抱えての学生生活は時間的にも経済的にも無理があると分かり断念。
働きながら通える看護学校に入学し、准看護師2年、正看護師3年の学生生活を送ることになりました。学生時代は小児科・内科の診療所で経験を積ませて頂きました。
卒業後は病棟勤務を急性期から回復期リハ病棟まで一通り巡り、その後老健を2か所、2年ずつ。その際に同じ法人内のデイケアやグループホーム、小規模多機能型なども手伝わせて頂きました。
どこの職場もそこ特有の大変さがありましたが、今思えばどの経験も無駄ではなかったと感謝しています。

◇キャリアの転機

そうやってあちこち渡り歩くうち、前述の「ナース同行のバリアフリーツアー」を思いつき、職業訓練校の開業支援科に半年間通いました。マーケティングや経理、税務のことなどこれまで縁のなかった分野の勉強は、これまた新鮮でおもしろかったです。そして卒業と同時に、バリアフリーツアーをこれから始めようとしている会社に雇って頂くことになりました。いきなり開業するよりは、まず経験を積みたいと考えたのです。その会社は介護事業を多岐にわたり展開していて、旅行社としての仕事が増えるまでの間はと与えられた仕事が、サービス付き高齢者向け住宅の看護師でした。そして同時に新たな事業としての訪問看護ステーションの立ち上げに関わらせて頂き、ここで初めて在宅医療のおもしろさを知ることとなったのです。
この会社では、いくつかのツアーを出すことはできたもののニーズが少なく、思うような仕事ができなかったことから一年余りで退社。その後はやっと出会えた訪問看護への道をまっしぐらといった感じで、今に至っています。

2.今の仕事、働き方


訪問看護月〜金曜日、週5日勤務です。大正区を中心とした5区を自転車で廻っています。


3.仕事での苦労、醍醐味、仕事の魅力、やりがい


在宅の仕事はやりがいたっぷり!!

お一人おひとりと向き合えることがとても大きいです。

病院での仕事はルーティンワークにとらわれて思うような看護ができなかった。


4.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること


それぞれの持つ”強み“を引き出し、最大限に生かせるような関りができたらと思っています。そのためには、相手をありのまま受け入れる姿勢が大切かなと。そしてその人の自尊心をくすぐるような言葉かけを心がけています。平たく言えば、けっこうホメまくります()


5.今の仕事に限らず、これからやってみたいこと、もうすでに挑戦していること


南国リゾートでのリハビリ生活をコーディネートするサービス。ハワイに中〜長期間滞在してのリハビリをお世話したい。夕日を見ながらビーチを散歩する…妄想中です。



看護師 左田 聖子(しょうこ)さん 略歴


大阪府出身50歳代

看護師を18年ほど経験し、平成292月に弊社入職。大正事業所で訪問看護師として勤務、現在に至る。

朗らかさと溢れるバイタリティーで訪問看護利用者様をグイグイと引っ張ってくださっています。


〜キャリアインタビューを終えて…左田さん(大正)からひとこと〜


自分の半生を人に語ったのは今回が初めてです。訳が分からないほど散らかり倒した私の話を、インタビュアーの伊藤さんは辛抱強く聴いて下さいました。おかげでこれまで考えたこともなかった“自分史”が整理でき、今はとてもスッキリした気分です。これからの人生をどう生きていきたいか、ここでまた考えるきっかけにもなりました。こんな貴重な機会を与えて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。これからまだひとふんばり、頑張れそうです。ありがとうございました!



■キャリアインタビュー記事編集担当より■



インタビューのなかで、「私の人生、散らかってるでしょ」。と、度々聴かれました。軽いようでいて深みのある重い言葉に、左田さんの今までの人生とその歩みが凝縮されていると感じました。人生とキャリアの転機で左田さんは、いつも自分で決断し、その時を逃さずに自らすぐに行動を起こしてたくさんのことにチャレンジされてきたことが分かりました。その"散らかった人生"と世界観、あまりの話しのオモロさに引き込まれてしまいました。まるで“左田ワールド”に連れて行ってもらったような。。。

今までのご自身の“散らかった人生”を左田さんは「行き当たりばったりで」、「風の吹くまま」と笑い飛ばしていました。

自分の人生やキャリアを会社や人任せにせず、自分らしいキャリアと人生を切り開いていこうとする姿勢や具体的な行動に感銘を受け、ワクワクして共感することができました。

先日の大正事業所独自の事例報告会“チャレンジ報告”での左田さんの実践報告は、『糖尿病を伴う認知症高齢者のひとり暮らしを支える 〜それでも家がいい〜』でした。このなかには関係者やご家族との連携強化や気持ち良さを重視したケアでコミュニケーションを図ったり、回想法を取り入れた自尊心、意欲向上への取り組みがありました。これらは血糖値や血圧の改善、精神的な安定、ADLと在宅の生活を維持等の成果を上げていました。加えて“自分にも人にも容易に限界を定めてはいけない”、“不可能という思い込みを一旦取り去ってみると思いがけない結果が得られることもある”と報告されていました。

左田さんの“あきらめない看護”の実直な仕事ぶりは、入職当初より耳にしていました。まさにこの報告を通して左田さんの“あきらめない看護”の真骨頂を知りました。

在宅生活を支援する訪問看護師として、その人の人生を切り開くような関わりをしている左田さんのなかには“キャリアのオーナーは自分”“人生を楽しむ”という信念が基にあるのではと強く感じました。自分の人生や仕事に自分で責任を持つことで、よく自己研鑽するようになり、自分を深く知ること(自己理解)にもなり、その姿勢で利用者様に向き合うことでその人の深みを知ること(他者理解)となり、それが結果的により良い関わりにつながっているように感じました。

今回のインタビューを通して、まず自分の人生を楽しみ、自分らしく仕事をして楽しめていないとより良い支援につながるのは難しいと改めて思いました。

今回のインタビューの場となったのは大正駅至近で、生豆を一つずつ吟味して焙煎する超本格派の自家焙煎珈琲と良質な音楽を提供する異空間な「井尻珈琲焙煎所」さん。インタビュー中はできるだけ静かに聴取しながらも左田さんのお話しがあまりにもオモロ過ぎて、店主でラグビー関係の知人でもある井尻さんに「静かにしてください、ここはそういう場所ではないので…」と注意されるくらいでした。ご迷惑おかけし本当に申し訳ありませんでした。しかも写真も撮り忘れた。。。


キャリアインタビュー記事編集担当:

人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎

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2019年04月17日

読書について。

心意気実践チームのいとうです。

通勤時間の大きな愉しみのひとつとなっている読書。

なぜ学ばないといけないのかなぜ本を読んだ方がいいのかということを考えてみるために、下記のよく似た題名の本を読み比べてみました。



◆「読書する人だけがたどり着ける場所」斎藤孝著、SB新書、2019

帯文:毎日情報に触れているのに知識が深まらないのは、なぜか?読んだ本の差で人生は変わる、深い人、浅い人の差は読書で作られる。
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◆「本を読む人だけが手にするもの」藤原和博著、日本実業出版社、2015

帯文:なぜ本を読むといいのか?仕事と人生に効く

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◇心意気的ナナメ読み◇

[斎藤本]のなかのキーワードをピックアップして、[藤原本]とも共通する中身を抽出しました。



●ネットでいいじゃんと思っている人に●

[斎藤本]

⇒ネットで文字を読むときと読書の違いは“向かい方”

⇒ネットで何か読むときはじっくり向き合うというより、パッパッと短時間で次へいこうとする

⇒情報化社会と言われながら、有用な情報にあまり接していない私たち

⇒インターネットの海でほとんどの人は浅瀬で貝殻をとっているようなもの

⇒表面だけサーッと撫でてニュース、記事のキーワードだけ拾って詳しいところまで読んでいないのでは

⇒本を読んで教養を高めることが、その人に深みを持たせ人生も豊かにする

⇒読書は人間に生まれたからこそ味わえる喜び、自分で自分の人生を深めていける最高のもの

[藤原本]

⇒読書は能動的に情報を取りに行くアクティブラーニング

⇒あなたが人事部長だったら、電車のなかで、読書をしている人と、ずっとスマホとにらめっこの人、どちらを採用するだろうか?

⇒本を読んでいる人には、嫌な感じの表情をしている人はいない

⇒読書をする人は、著者の脳のかけらを自分の脳につなげることで脳を拡張し、世界観を広げられる人、イマジネーション豊かな人



●コミュニケーションは文字で磨かれる●

[斎藤本]

⇒コミュニケーションの根底は認識力

⇒人の複雑な感情を瞬時に理解するのも認識力です。そういったものを感じ取ることができればより深いコミュニケーションにつながる。

[藤原本]

⇒コミュニケーションは人の話しをよく聴くことが大切

⇒ヒアリング技術が高くなければ、他人の脳につながらないから、自分のことを相手に伝えることもできない

⇒人の話しを聴く技術は読書で高め深められる



●物語で身につく「映像化」する力●

[斎藤本]

⇒読書をしているときの脳の働きは、文字をたどって意味内容を理解し、感情を理解して味わい、描かれた風景や人物の姿、声など様々なものを想像する

⇒映像は視覚・聴覚に訴える情報量が多い分、短時間でワールドに入っていける

⇒同時に自分の頭をあまり使わなくていい、想像力、イメージ力を駆使する必要が減る

[藤原本]

⇒本の中の「雪国」の情景や人物を想像するため、視覚野に蓄積された過去の映像が引き出されて、場面のイメージが脳の中に作り出される

⇒現代は映像時代であり、テレビでもスマホでも解像度が高いため、人間のイマジネーションのレベルが下がってしまう



●著者の目で物事を見てみる●

[斎藤本]

⇒読書は自分と異なる視点を手に入れるのに役立つ

⇒視点が重層的で多角的になる

[藤原本]

⇒読書は世界観を広げることに役立つ

⇒両極端の視点を獲得するには本を読み比べることが肝要

⇒読書で複眼的な視点(クリティカルシンキング)を持つことができる

⇒著者の脳のかけらをつなげることで脳は拡張する

⇒本を読むことは、見方を増やし、味方も増える

⇒自分の意見を作り上げるための読書



●集中力を高める読書●

[斎藤本]

⇒現代人の集中力の低下を示唆する研究、アテンション・スパン(一つのことに集中できる時間)の低下、2015年は8秒(2000年は12秒)

[藤原本]

⇒読書を楽しむこと、没頭することが集中力を高める



自分自身の読書歴をリフレクションしてみたところ…

1.学生時代(OT養成校卒業)まで本が苦手だった
○読み進むのが遅かった
○国語力と読解力がなかった
○難しい本を無理して読もうとし断念した苦い経験があった
○勉強方法の要領が悪かった
○ラグビーのトレーニングやスポーツ心理学、人物像等に関する専門誌のコーナー記事は読めた

2.本を読むようになったのは…
○どうしても専門書を読まないといけないOTの仕事に就いたから
○はじめの職場が自己研鑽と研究発表、講師等に積極的に取り組まないといけない職場と状況だった
○リハの理由付けと考察に入れ込むために、脳生理学や解剖学、運動学等の専門書の参考・引用文献を選択的に読んだ
○就労支援関連の専門書を選択的に読んだ
○働くことの意味や理由、職業観に関連する専門書を選択的に読んだ
○講師の仕事で、学生さんに教えるための言葉の多くを本から学ぶという生きた経験ができた
○起業関連のビジネス書を幅広く読んだ
○ブログが自分自身の考えを文字にアウトプットする習慣化になった
○人材育成・開発やキャリアデザイン、コーチング等に関するビジネス書を読んだ
○転勤により電車通勤になった
そのタイミングで革のブックカバーを同僚からもらった
○通勤時間に池波正太郎さんの時代小説や随筆を初めて漁るように通勤時間内外で本を読んだ。そのハードボイルドなエンターテイメント性に没頭し、著者の世界観の中で一緒に生きたような錯覚にハマった
○本を読む抵抗感がなくなった
○職業観、人生観、組織学、社会学、臨床哲学、行動経済学、心理学、地域社会、コミュニティ、幸福学等の幅広い専門書を読むようになった。たくさんの著者の世界観に触れる・つながる経験ができた
○ブログに本から得た学びを深め、文章の中に入れ込み自分自身の考えや解釈につなぎ合わせ、アウトプットする習慣化になった
○メルマガ編集や書評を文章化することで、自分の捉え方や考え方を言葉にすることで、自分自身の意見に深みをもてるようになってきた
○様々な職種や背景の方々とのコミュニケーションに一役買ってくれた

自分自身の読書歴の振り返りとこの2冊の読み比べは、個別性のある個々の人生に直接的に関わる仕事であるリハビリテーション職、看護師、介護士だけに、読書は欠かせないものとして、あらためて確認することができました。


訪問リハビリテーションの開始当初に利用者様のお宅で先ずやることとして、お話しをしっかりと聴くことはもちろんのこと、お宅の本棚にある本の題名やジャンルを確認すること、壁に掛けられている絵や写真を確認することが習慣になっていることを思い出しました。


利用者様とそのご家族の人となりを知るためのごく自然な行動習慣です。


[藤原本]では、読書、芸術、遊び、スポーツ等で得た知識、技術、経験が想いや考えとして結晶すると、電磁波が出て共鳴しあい、より多くの関連したヒトやモノを引き寄せるとしています。


それらを在宅の現場で、利用者個々により発信される電磁波をキャッチできる受信機を常に持ち、共鳴しあえるようにするためにも幅広い分野の読書をしたいものです。


読み比べしてみて、子供たちにも“なぜ本を読んだ方がいいか”をどうにか説明できそうです。


朝の公園にて
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2019年03月20日

キャリアインタビュー 「利用者さん-療法士、お互いが切磋琢磨し合える療法士になりたい」谷川朋也さん(OT、大正事業所)

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写真右が谷川さん

社内メールマガジン〜アクティブ流〜20194月号のキャリアインタビューでは、養成校卒業後に弊社に入職したOT谷川朋也(たにがわともや)さん(OT3年目、入職年月:平成284月、所属:大正)からお話をうかがいました。


1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯
 高校時代、バスケ部での活動中の怪我(突き指)をした際に整骨院でリハビリをしてもらったことが大きかったです。このときに体の構造を教えてもらい、リハビリテーション全体に興味を持ちました。PTOTST等の違いも全く分からないなか、高校3年時に大学のPT学科を受験したものの不合格となり、スライドでOT学科に合格・入学することになりました。
 中学2年生の時に父が55歳で亡くなりました。このときに密な関わりを持ってくれた看護師さんの親身な関わりにより、母親の心理的負担感を軽くしてもらった経験が忘れられません。自分もこの看護師さんのように辛い状況にある当事者の方に手を差し伸べれるような人になりたいと、漠然と思ったのを今回のインタビューのなかで思い出しました。


2.今の仕事、働き方
 土、日曜日がお休みで、訪問看護ステーション大正で2.5/週、デイサービス大正で2.5/週で働いています。提携医療機関である山ア診療所での外来リハ業務も経験させてもらっています。


3.仕事での苦労、醍醐味、魅力、やりがい
 自分が行なっていたリハが正しいかは分かりませんが、利用者さんから「やってよかった」。等とお言葉をもらえると実践してよかったなと思います。


4.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること
 利用者さんとの距離感を考えることを大切にしています。25歳という若さを活かして、時には利用者さんとお孫さんと接するような近い距離感で意識的に関わることもあります。雑談のなかで相手と状況に応じて、話し口調を丁寧語から親しみやすい口調に変えたりすることもあります。デイのモニタリング訪問の際に、ご家族からのご意向や困っていることを耳を傾けて聴くことも心掛けています。


5.わたしの作業療法士像
○療法士側からだけでなく利用者さん側からも提案が出来て、お互いに切磋琢磨し合える作業療法士
○活動や参加の面だけでなく心身機能への関わりもしっかりできる作業療法士


6.わたしの利用者さん自慢
 プロ野球の沖縄キャンプ巡りへのチャレンジを画策中の脊髄小脳変性症の訪問男性利用者Aさんです。前任者からの引継ぎで始まった訪問当初は、ROM訓練、歩行練習等のルーティン的な内容でした。何か今までとは違う取り組みができないかと考え、Aさんが得意なパソコンを使って自主トレメニュー表の作成を提案し、訪問のなかで始めてみました。
そして次に一緒に取り組んだのが谷川自身の営業パンフレットの作成でした。
「ありきたりのものは誰も見ない。先生が今までやったこと、どういう風に考えているか、どんな人なのかということが分かれば興味が湧く」。
とAさんから的確な助言をもらい、利用者目線、当事者視点というのはどういうものなのかを教えて頂きました。営業パンフレットはAさん主導で週1回の訪問のなかで案を出し合い見事完成!今では営業活動に使用し好評を博しています(下の写真)。わたしが苦手なパソコンを“Aさんに教えを請う”というリハビリテーションの形もあっていいのでは…と思い、このような訪問になりました。
今年はAさんと共通の趣味であるプロ野球の沖縄キャンプ巡りに向けて、お互いに刺激し合って課題を明確にし、1つずつクリアしていきたいと思っています。ご支援ご協力よろしくお願い致します!
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7.わたしのアクティブ大正自慢
 ○スタッフ間の関係性が良好なところです。そんな声を他の事業所からも聴いて嬉しいです。昼ごはんをみんなで食べています。先輩後輩どうしで冗談を言い合える仲です。
 ○アクティブクラブをきちんとしているところ。事前の下見や現地での情報収集などの準備を時間うを惜しまずにやっています。
 ○今年度から大正独自の勉強会企画でやっているチャレンジ報告では、他の療法士や看護師の話を聴けるのはとても勉強になっています。


8.趣味や関心事、休日の過ごし方
 〇おススメの観光地は思い当たらないが愛車での旅行
〇特にひいきチームは無いがプロ野球観戦
〇地元奈良の大学サークルで作ったチームでの草野球


9.これから仕事でチャレンジしたいこと
 今の仕事ではAさん宅、Bさん宅等、それぞれのお宅の訪問利用者と1対1だけの関わりとなっています。これをわたし自身がAさん―Bさんの橋渡し役となり、2対1、3対1など利用者同士のつながりを意図的に作って、活動・参加・心身機能の向上や拡がりに結び付けることができるような仕事がしたいです。具体的には最近移転した大正事業所の外壁や看板を、訪問・デイ利用者様数名の特技を掛け合わせて彩りよく完成させることを妄想しています。


10.これからリハ専門職(PTOTST)を目指す人、新人さんへのひとこと
 ○お互い成長し合えるよう頑張りましょう
 ○訪問の仕事のなかでは、利用者様と目標を共有しながらできます。このため在宅でできること、在宅でしかできないことがたくさんあります。病院勤務している大学時代の同級生と仕事の話しをしているとあらためて気づかされます。今も利用者さんからたくさんのことを教えてもらっています。


作業療法士 谷川 朋也さん 略歴
奈良県生駒市出身の25歳。平成273月四条畷学園大学卒業。
平成274月、新卒で弊社へ入職も国家試験に失敗。その後デイサービスで介護職として、勉強しながら勤務。翌年には無事に合格。デイサービス、訪問リハ業務に従事。現在に至る。人懐っこい明るい笑顔が魅力のいじられキャラ・癒し系ボンバーヘアの谷川さん。リハ・利用者さまへの熱い思いを持ちつつ、利用者さんからの信頼が厚い期待の若手生活期・在宅OTです。将来のパートナー募集中!!


〜キャリアインタビューを終えて…OT谷川さん(大正)からひとこと〜
今回インタビューを受けて、自分自身が何故リハビリ業界に興味を持ち仕事としたのか改めて思い出すきっかけになりました。今後もデイサービス・訪問リハビリ・診療所で様々な環境で初心を忘れず働いていきたいと思います。


■キャリアインタビュー記事編集担当より■
弊社では谷川さんのような新卒採用の方々が配属されるのがデイサービスです。訪問リハビリテーションの仕事の前段階として、デイサービスではゼネラリスト(総合職)的な仕事をこなすことを求められます。
まず誰にでも元気よくしっかり挨拶ができて、リハ業務だけでなく他職種との関わり、書類作成、管理、勉強会の準備、送迎等々…ほんとに大変だと思います。
谷川さんは介護職時代を含めると4年近く、様々な仕事をこなしながらその場その場で生きた経験を積み重ねてこられました。
その中できっとたくさんの困難があったことでしょう。もちろん、今も。
それらをうまく切り抜けてこられたレジリエンス※(打たれ強さ)をインタビューを通して何度も感じました。
「ずっといじられキャラでした(笑)」と谷川さん。そんな自分自身をよく知った上で、それを利用者様の支援方法に反映させたり、周囲のスタッフとの関係性の構築に活かしたり…うまく自分自身の存在を強みへと変換し発揮することができているのはひとつの大きな才能やなぁと感心させられました。
谷川さんを媒介して、利用者様同士の"人とのつながりを作る仕事"にチャレンジしたいという心意気にも頼もしさを感じました。


リーダーシップやレジリエンスは生まれつきだけのものではなく、習得すれば誰でも身につけられると言われています。また京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授の恩師は、レジリエンスは感謝することで養える、感謝する気持ちを持てば、様々な困難に打ち克つことができるのではないか、と話されていたそうです。
谷川さんもきっといつも感謝の気持ちを忘れずに日頃から過ごしているはず。これからのチャレンジにも目が離せません。

※レジリエンスとは…
ペンシルベニア大学ポジティブ心理学センターのカレン・ライビッチ博士は、レジリエンスとは「逆境から素早く立ち直り、成長する能力」と定義しています。日本では、打たれ強いこと、折れない心、心のしなやかさ、といった表現が使われることもあります。


キャリアインタビュー記事編集担当
人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎
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2019年01月21日

◆今月の一冊◆ 「幸せのメカニズム 実践・幸福学入門」 前野隆司著

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◆今月の一冊◆

「幸せのメカニズム 実践・幸福学入門」
前野隆司著、講談社現代新書

脳科学者、ロボット工学者という著者が、"幸せ"というプライスレスかつカタチが無いものを、分野横断的な研究や文献をもとに"幸福学"として、その原理原則と具体的な方法を体系化した好著。

在宅・生活期リハビリテーション・看護・デイサービスの利用者さまの"幸せ"再構築を直接支援し、心身機能・活動・参加、自立支援に資するサービスを提供する私たちには必読の一冊。
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2018年12月20日

「訪問、好きです。その人の人生に関われるから」。キャリアインタビュー OT肥留川敦(ひるかわあつし)さん(松原)

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お子さんとのベストショット。
「妻の実家がある九州から大阪に帰るフェリーで撮りました」。と肥留川さん。


社内メールマガジン〜アクティブ流〜2019年1月号のキャリアインタビューでは、子育てと仕事の両立に取り組み真っ只中のOT肥留川敦(ひるかわあつし)さん(OT10年目、入職年月:平成23年4月、所属:松原)からお話をうかがいました。


1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯

子供の頃から父の仕事で転勤の連続でした。その中でも気に入った関西、大阪にある大学の社会福祉学部に在籍していた2回生の時に、福祉系の仕事に専門性をあまり感じることが出来ませんでした。より専門性を身近に感じることができたリハビリテーション職を将来の仕事として考えるようになりました。
結局、大学在学中のリハ関連の学部への転部は単位取得・認定が不可のため一旦は断念。
卒業後は某福祉事業団に就職し、肢体不自由児療護施設で児童指導員、障がい者支援施設で介護職として働いていました。その施設で勤務していた同期入職OTの遊びを取り入れたアクティビティを見て、あらためてOTになりたいと思うようになりました。勤務先の施設の理解と協力もあり、早出と土日出勤をしながら大阪物療専門学校OT学科夜間部へ入学したのが28歳の時でした。そして4年間の“通勤⇒通学⇒通勤”の生活を経て32歳の時にOTになりました。
卒業後は施設と病院勤務を経て、生活課題が目の前にあるということもあり、在宅、訪問リハのアクティブでの仕事に従事することになりました。



2.今の仕事、働き方

木、日曜日がお休みで、訪問看護ステーション松原で4.5日/週、デイサービス松原で0.5日/週で働いています。


3.仕事での苦労、醍醐味

医師からの医学的な情報、画像等を収集するのにいつも苦労します。ケアマネージャーさん、ご家族から聴き取りをすることから始まり、利用者様の主治医等の受診日を把握し、質問・確認事項の要点をまとめたメモを医師へ手渡してもらったり…何かと工夫が必要でいつもひと苦労しています。
ぼくとの関わりで「生活が変わった」。と感じてくれた時が、この仕事の一番の醍醐味と思います。
病院勤務時代に回復期リハ病棟の患者様に自助具として食事用カフを作成しました。フィッティング-調整を繰り返して提供すると、ご自分でごはんが食べられるようになりました。この時に患者様から「生活が変わった」。と有難いお言葉を頂きました。これはぼくにとっては最大のほめ言葉で、今でも忘れられません。


4.仕事の魅力、やりがい

OTは“もっと専門性やエビデンスを”といわれます。その反面、OTはカタチに囚われることなく何にでも関われる視点を持っていると思っています。なぜその人はこの作業をするのか、生活動作の分析、性格、メンタル面等々へのOTの視点は活かせると思っています。そして、その人の人生に関わることができるのがこの仕事の一番のやりがいです。その一方で責任も大きく感じます。


5.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること

訪問リハで関わった時間以外に利用者様が1週間をどのように過ごされていたかを毎回確認するようにしています。リハ以外の時間は膨大で、その時間の過ごし方がQOL向上にもつながり、大切と考えています。


6.家庭と仕事の両立の秘訣は?

子供は9歳の長女、6歳の長男の二人です。妻も仕事をしていて家事を分担しています。休みの木曜日は家事と子育てをぼくに任せてもらい、妻に仕事帰り1人でゆっくりと外出できる時間を作ったり、子供が学校に行っている間に妻と二人でランチに行ったり息抜きをしています。
木曜日の休みは”ひとりグルメツアー”に行くことがあります。特に昔ながらの洋食屋さんが大好きで、住んでいる堺にある「トミーパート2」、「味の店一番」、「れすとらん浪花亭」が超おすすめです!ラーメンはこれも堺にある「九州ラーメン六五六(むころく)」でコショーたっぷりなチャンポンが最高です!


7.作業療法士人生を左右したひと、出来事、言葉、一冊

福祉事業団の同期入職のOTです。
「子供は大人みたいに普通にリハビリを受けてくれんのんじゃ!」と野球好きで阪神ファンの子にバッティングにPNF理論を用いて、遊びを取り入れながら、その子が興味を持ち、その子に合ったリハビリを提供している姿を見て、こんなリハビリがしたいと思い、作業療法士を目指すきっかけとなりました。
実習期間中と卒業後に何度か再会を果たしています。この方は今、広島の方で訪問リハの仕事をされています。


8.キャリアを振り返ると…

介護職の経験から実際に介護している家族様のしんどさや、大変さが分かり、教科書通りの介護ではなく楽な介護、効率の良い介護の提案ができ、現在もその経験が活かせていると思います。


9.わたしの利用者さま自慢

24才で左上下肢機能に障がいのある脳性麻痺の男性。
お母様が「出来るスポーツは色々やらせたい」と障がい者スポーツ大会に出場しています。
マラソン(3km)、短距離走、ボーリング、水泳で好成績をおさめ、部屋にはたくさんのメダルがあります。各大会に向けて、リハビリの中でも想定した模擬的な練習を取り入れています。


10.わたしの作業療法士像・これから仕事でチャレンジしたいこと

療法士が行っている治療の方法をどうやったら患者様自身が行え、どうすれば自分自身の身体と精神の適切なメンテナンスが出来るように一緒に考えること。
患者様が療法士に依存するのではなく、自律できるような関係を心理的な距離感を適切に図りながら構築していきたいです。

今までの介護福祉士の経験を活かした仕事も切り拓いていきたいです。
やってみたいことを具体的に挙げるとすれば外国人介護技能実習生の指導です。2025年には34万人もの介護人材が不足すると言われています。そのため2017年11月1日に外国人技能実習制度の対象職種に介護職種が追加されました。今後、中国や東南アジアからの介護実習生の介護施設等で受け入れが加速すると思われます。
わたしは高校1年時に講道館柔道を現地のアメリカ人に指導する為に、3ヶ月渡米・留学していました教えていた子のなかにアフガニスタン出身で技は粗削りながらもとても強い子がいました。話を聞くと当時のアフガニスタン紛争から家族でアメリカに逃げてきたとのことでしたアフガニスタンにいた頃に軍事訓練も受けていて、それで強かったようです。
何気なく当たり前のように健康で平和に生きてた日本での高校生活が、世界視野で見ると随分狭い世界で生きてたんだなぁとその時に感じたのを今でも覚えています。

大学時代は3ヶ月間、中国でバックパッカーの旅をしました

ともに大きく価値観を変える経験になりました。

加えて、介護福祉士としての重度障害のある方々の介護経験が外国人実習生育成に活かされると思っています。

国際交流や国際貢献に興味があるのでチャレンジしたい分野です。


11.わたしのアクティブ自慢

社長の奇抜な発想と大胆な行動力。
一例を挙げるならば、なめだリハビリテーションクリニック開設などの、先を見据えて医師を雇用するという奇抜な発想と大胆な行動力。

療法士以外の他のスキルを持った職員が多い。調理師・OT伊藤さん(吹田、心意気実践チーム)の出張料理人もしかり、僕やOT室之園さん(泉北、心意気実践チーム)の様な介護福祉士、ゴルフ経験者のOT井上さん(堺デイ)のゴルフチーム…等々


作業療法士 肥留川 敦さん 略歴
福井県敦賀市出身の41歳。平成21年3月大阪物療専門学校卒業。
32歳の時のOT学科卒業後は重症心身障がい児施設に入職し、脳性麻痺、筋疾患、二分脊椎、後天性脳障害、骨系統疾患、染色体異常、発達遅滞、学習障害、知的障害、自閉症、切断、頭部外傷、てんかん等の入所者へのリハを提供するというOT1年目を過ごす。先輩OTへの症例レポート提出と症例発表を繰り返し経験。ご自身とは無関係なものながらも職場内の人間関係の不和があり、希望していた配置転換も叶わず1年で退職。2年目からは回復期・療養型の病院勤務を1年経験。生活課題が目の前にあるということもあり、在宅、訪問リハがフィールドの弊社に入職。勤続7年を超え、現在に至る。
いつも黙々と仕事をこなし寡黙で安定したイメージの肥留川さん。あまり表には出さないようですが“根っからの訪問好き”で生活課題を見つけるOT的視点と、寡黙なイメージながらも案外⁈“人好き”で話すとよくしゃべる肥留川さん。利用者さん目線かつ親身さを持った肥留川さんならではの関わりで、地域からの信頼度、安定感が高い生活期・在宅OTです。

〜キャリアインタビューを終えて…OT肥留川さん(松原)からひとこと〜
 大学以降どうやって自分が生きてきたか、改めて見直す事が出来ました。

■キャリアインタビュー記事編集担当より■
今の仕事について聴くと肥留川さんは、「訪問好きですよ。その人の人生に関われるから」。と開口一番に淀みなく話しがありました。

その言葉から周囲の動きに気をとられることなく安定的に黙々と仕事に取り組まれている理由が少し分かった気がしました。

そんな好きな仕事に没頭しながらも、家庭でも妻子への配慮を忘れずに自分の仕事の平日休み(木曜日)をうまく活用して、妻の家事・子育ての“息抜きタイム”を意識的に作ることを習慣化されています。

仕事も家庭生活のどちらも大切にされていること(ワークライフインテグレーション)に感心させられました。

好きな訪問リハの仕事で、介護福祉士の経験も活かした支援、関わり…さらなるご活躍に期待大です。
その一方で、肥留川さんは自身とは無関係な職場内の不和により、致し方なく勤続1年程度での転職を2回経験されています。

「前の職場に比べたら全然問題ないです」。と弊社の職場の人間関係についてそう言い切る肥留川さん。
弊社での勤続年数は7年以上あり、前の職場よりも明らかに安心して長く働くことができているそうです。


"皆が信頼し合って助け合いも自然とできる組織の方がパフォーマンス、生産性も高い"というGoogle社での取り組みも参考になります。
Google社内にある数百のチームの分析から、明らかになった唯一の生産性向上の鍵は、チーム内での"心理的安全性の確保"でした。
これは思ったことを安心して言えるような雰囲気をチーム内に作り出すことで生まれてくるもの。
他のメンバーへの配慮、共感、尊重といったところがお互いが持つべき心がまえとして、大きな要点となってきます。


今回のインタビューから、職場内のソーシャルキャピタル※(社会的関係資本≒つながり、絆、信頼関係等)が仕事に及ぼす影響(心身の健康や仕事の成果、健全な職場環境等)とその大切さにあらためて気付かされました。

"つながりのある職場は働く人を健康にする"
"職場のソーシャル・キャピタルは豊かな方が好ましい"
等々…様々な分野の研究でわかってきています。

職場内のソーシャル・キャピタルを豊かにするには、職員各々の生まれ育った世代あるいは時代によって異なる人間関係への考え方を適切にとらえて、それに合わせた方法を施すことが課題になってきそうです。

ソーシャル・キャピタルは地域包括ケアシステムの担い手育成、地域創り、地域リハビリテーションでもキーワードの一つです。

※ソーシャル‐キャピタル(social capital)社会・地域における人々の信頼関係や結びつきを表す概念。抽象的な概念で、定義もさまざまだが、ソーシャルキャピタルが蓄積された社会では、相互の信頼や協力が得られるため、他人への警戒が少なく、治安・経済・教育・健康・幸福感などに良い影響があり、社会の効率性が高まるとされる。直訳すると社会資本だが、インフラを意味する「社会資本」とは異なる。社会関係資本。(コトバンクより)


肥留川さん、お忙しいなか度々インタビューと作成の時間を作って下さり、本当にありがとうございました。


参考・引用文献)
○「"つながり"と健康格差」村山洋史著 ポプラ新書
○「ソーシャル・キャピタル入門」稲葉陽ニ著 中公新書


キャリアインタビュー記事編集担当
人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎
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2018年12月17日

今月のオススメの一冊。「つながりと健康格差」

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「"つながり"と健康格差」
〜なぜ夫と別れても妻は変わらず健康なのか〜
村山洋史著 ポプラ新書

■解説■
イギリスでは「孤独担当大臣」が創設され、喫煙、飲みすぎ、肥満よりも、人とのつながりが私たちの健康に影響を与えることが明らかになりました。「つながり」が体、脳、心にどういう影響を与えるのか。また、家族、職場、地域など、毎日の生活でなにを意識していたら、健康で長生きできるのか。最先端の研究を交え、わかりやすく解説します。(ポプラ新書HPより)

■心意気的ナナメ読み■
主題も副題にも興味が惹かれてたまたまこの本を買いました。
本書ではわたしたちの仕事柄、どこかで耳にしたことがあるような、見たことがあるようなことを、公衆衛生学や社会疫学、社会学等の国内外新旧の研究や論文を具体的に紹介しているので理解が深まり、"なるほど〜"の連続です。
利用者さまにも家族にも知ってほしい中身が満載です。


○"つながり"は運動やダイエットの3倍の効果!

○人とのつながりが健康への近道、孤独は命取りになる

○つながりは認知症、心疾患、脳卒中発症のリスクを下げる

○つながりは量より質、質の良いつながりが幸せの鍵

○弱いつながり、ゆるいつながりがより健康に大きな効果

○世界的に観ると日本人はつながりをあまり持たない国民

○ご近所の底力、信頼関係、組織への所属感、規範意識等のソーシャル・キャピタルは地域や職場創りの鍵

○ソーシャル・キャピタル、つながりの強い地域では死亡率や病気の発症率は低い、主観的健康感は高い

○都市部はソーシャル・キャピタルが低い傾向

○ソーシャル・キャピタルが健康寿命を延ばす

○地域に人と交流する仕組みと助け合いや町内会、ボランティア活動等の社会参加の土壌や環境が健康寿命の秘訣か

○ソーシャル・キャピタルと健康のメカニズムとは

○健康づくりに向けて、個人ではなく地域に働きかける地域のソーシャル・キャピタルを切り口にしたやり方とは

○何らかの運動の場に参加し、みんなが運動しているのを見てる人の方が、自宅等で一人で運動する人より要介護度は低かった

○現代の日本人が大切に思っている家族のつながりとは

○妻の幸福度は夫の定年退職で低下する

○同僚があなたの寿命を縮める

○つながりのある職場は働く人を健康にする

○職場の生産性向上の鍵は、チーム内での"心理的安全性の確保"

○年齢とともにつながりは減少する

○つながりが少なくなっても寂しいと感じない、"老年的超越"とは


度々本書のなかに出てくる"ソーシャル・キャピタル"は地域包括ケアシステムの1つのキーワードであり、日頃の地域リハビリテーションや地域創り、職場創り等にも活かせるエッセンスが詰まった好著です。


人材開発室・心意気実践チーム 
OT・介護福祉士 伊藤健次郎
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2018年11月20日

キャリアインタビュー(社内メールマガジン社員紹介)OT井上雄一朗さん(堺デイ、主任)

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鳥取県米子市でのリハケア合同学会2018ポスター発表「作業療法士におけるゴルフ支援の取り組み」を終えた井上さん。

◇インタビュアー:PT軽部さん(吹田、メルマガ編集委員)


1.今の仕事内容、働き方について(担当している仕事やプロジェクトなども)、簡単に教えてください。

デイサービス管理業務、訪問リハビリテーション、デイサービス個別機能訓練、新人・学生指導育成。大阪障がい者ゴルフチーム『フェニックス』のサポート、アクティブ・ライブ2018松原の事務局長。


2.今の仕事・役職に至るまでの経緯、きっかけなどを教えてください。

作業療法士になるきっかけは、高校卒業後ゴルフ場で研修生として勤務していましたが、自分自身のゴルフの上達に限界を感じていました。その頃、同じ職場にアメリカで理学療法士の資格を取得した方に出会い、リハビリテーションに興味を持つきっかけになりました。


3.今の仕事は面白いですか?

訪問リハビリではADLだけではなく仕事や余暇など、個々の価値や興味に応じた作業活動に直接介入することができることろが面白いと思います。
また、アクティブではデイサービスや訪問リハビリの枠を超えて支援できる環境にあると思います。
大阪障がい者ゴルフチーム『フェニックス』のサポートがその一つ。
以前、病院で訪問リハビリしていたころ、ゴルフ場に連れていきたい利用者がいましたが勤務内で行う事が難しく、プライベートで先輩方の協力のもとゴルフ練習場に一緒に行った機会がありました。でも、プライベートではさまざまな理由から継続的な支援は難しく、ゴルフ場にいくことができませんでした。
現在は、ゴルフや各種イベントを含めてそのような支援をできる環境にあると思います。


4.あなたにとっての仕事の魅力・やりがいは何ですか?

訪問リハビリやイベント活動内容を含めて、利用者も自分自身も楽しめるところ。


5.仕事をしていくうえで大切にしていること、心掛けていることはありますか?

わからない作業はご利用者様にも教えていただきながら、自分自身も一緒に作業を楽しむ事。


6.仕事での苦労は?

苦労ではありませんが、『人に伝えることは難しいな。』と、いつも感じています。


7.仕事と育児・家庭の両立について、自分自身ではバランスが取れていると思いますか?

取れていると思います。


8.今後、どのような働き方をしていきたいと考えていますか?(家庭も含め)

仕事、家庭、遊びの並立。


9.あなたの理想とする自分(家庭・仕事含めて)や将来の目標、夢など、ありましたら教えてください。

現在住まいの地域では少子化、高齢化がすすみ人口が減少してきています。メディアでは『買い物難民』など社会的な問題として取り上げられることもあります。作業療法士としてはもちろんですが、地域住民としてさまざまな活動に関われればと思います。理想としては高齢者だけではなく、障がい者や子どもを含めて地域全体が活性化するような取り組みに興味があります。


10.自分らしいと感じるのは、どんな時・どんなことですか?

好きな事をしている時。
子どもと野球やゲームで遊ぶ、地域のソフトボールに参加する、少年野球のコーチをする、近所の人や友人とお酒を飲む など。


11.最後は、自由に語って下さい!

大阪障がい者ゴルフチームでは、会員ならびにボランティアを募集しています。アクティブ外の方の参加も大歓迎です。周りで興味のある方がおられましたら下記『大阪障がい者ゴルフチーム フェニックスHPのお問い合わせ』、もしくは『堺デイサービス 井上まで』ご連絡ください。
大阪障がい者ゴルフチーム フェニックスHP
https://odgt-phoenix.jimdo.com/

大阪府訪問リハビリテーション振興会(3府士会合同)では、今年度泉州・北摂・河内の3か所で事例検討会を実施しています。
府士会会員無料、非会員500円です。
日程や申し込み等の詳細は
http://www.physiotherapist-osk.or.jp/osakahoumonreha/moushikomiannai.html
皆様お誘い合わせの上ぜひご参加いただければと存じます。よろしくお願い致します。


◆キャリアインタビューを受けて◆
日頃、自分のことを振り返ることがないため、自分自身を見直す良い経験となりました。その反面、やはり『人に伝えることは難しいな。』と感じました。貴重な機会をいただきありがとうございました。


■キャリアインタビュー記事編集担当より■

今回の井上さんのインタビューからワークライフインテグレーションのひとつのカタチを見た気がしました。

井上さんは、自分の人的なネットワークを存分に活かして周りを巻き込みながら、ゴルフチーム「フェニックス」の立ち上げからその運営、利用者さんへの運営移譲・フォローアップまで、仕事の中に見事な成果を作り出しています。

この成果は、井上さんの仕事の拡げ方や地域活動への参画等の、仕事以外の学びを日頃から仕事に取り入れる姿勢が一役買っていると思います。

ようやく近年よく聴かれるようになってきたパラレルキャリアの考え方に近いかもしれません。

井上さんのような幅広い学びを仕事にも活かし、わからないことも利用者様と真面目に楽しんでしまう姿勢は、結果として仕事の成果が上がるといわれています。

そのなかで自分の視野と人とのつながりが広がり、次の新たなチャレンジとイノベーションの機会が舞い込んできてくれます。

そして、利用者さんのみならず自分自身の人生をも豊かにしてくれるはずです。

生活期リハビリテーションで働くわたしたちは、ぜひ参考にし共鳴したい働き方です。


参考)
☆ワークライフインテグレーションとは?

自らの人生観を軸に、ワーク(職業生活)とライフ(個人生活)を柔軟、かつ高い次元で統合し、双方の充実を求めること。それによって、生産性や成長拡大を実現するとともに生活の質を高め、充実感と幸福感を得るなどの相乗効果を目指す働き方をいいます。仕事と生活を対立的にとらえて、その量的バランスの調整・回復を目指す、従来の「ワーク・ライフ・バランス」の発想を一歩進めたものと考えられます。

ワーク・ライフ・バランスの重要性が叫ばれて久しいですが、そもそも仕事とプライベート、社会生活と私生活、職場と家庭は本当に二者択一なのか、区別したり、優先順位をつけたりすべきものなのか――。キャリア論の権威で、ワークとライフの“統合”(インテグレーション)をいちはやく唱えた慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科の高橋俊介教授は、「家庭と仕事を分業してしまうから、相手への感受性が鈍化して、相互不信が募る。家庭と仕事のどちらかに優先順位をつけようとするから、ストレスが生まれる。二つを同時にやるから、得られるものもある」と説きます。そしてその具体例として、ヒアリングで得たワーキングマザーの次のような意見を挙げています。
「いざとなったら人にふらなければいけないので、自分の仕事を抱え込まずに、他の人でもいつでもできるように情報を共有化・見える化するようになった」
 「夫や家族、地域の人たちの助けが絶対に必要。多様な人たちとの良好な人間関係構築の能力が鍛えられた」
仕事と生活に優先順位をつけず、前向きに、どちらも充実させることを目指すからこそ得られるこうした相乗効果が、ワーク・ライフ・インテグレーションの真髄といえそうです。

引用)
日本の人事部HPより
https://jinjibu.jp/smp/keyword/index.php?act=detl&id=267


キャリアインタビュー記事編集担当:人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎
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2018年11月13日

なぜ人は避難しないのか?

◆今月の一冊

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「人が死なない防災」片田敏孝著(集英社新書、2012年)


◆心意気的ナナメ読み◆

"なぜ人は避難しないのか?あらゆる危険に備えられない心理的背景、人間の性(さが)とは…"

"人間は大丈夫だとは思えない事実を目の前に突きつけられるまで、危険な状態に自分が置かれていると思いたくない(正常化の偏見)。だから非常ベルが鳴ってもすぐに行動を起こさない、すぐに逃げない"

"周りが本気で逃げないと自分は逃げない、自分が本気で逃げると周りも同じように逃げはじめる(集団同調)"

"大いなる自然の営みに畏敬の念をもち、行政に委ねることなく、自らの命を守ることに主体的たれ"

"避難の三原則"
その一「想定にとらわれるな」
→ハザードマップを信じるな
そのニ「最善を尽くせ」
→自然に向き合い、"これでよし"とせず、いかなる状況下においてもできることは最善を尽くす以外にない
その三「率先避難者たれ」
→まず自分が避難することが周りの人たちも救う

"たとえ100%のリスクがあっても、あえて明示しないからこそ幸せなのだ、というところが人間にはある。そのことを頭に入れて、防災を行なう必要がある"


災害対策基本法や市町村のハザードマップ等…防災は、いつの間にか行政任せ、ひいては会社・学校(所属先)任せになってしまい、主体的でない自分がいることに気付かされました。

また、防災教育(地震や水害等の災害はいつか来るのは分かってるはずなのに…)と疾病・介護予防(歳を重ねて不摂生してたら何かしら病気するのは分かってるはずなのに…)の難しさ、要点は人の心理特性の点で重なる部分があるように感じました。


人材開発室・心意気実践チーム 
OT・介護福祉士 伊藤健次郎
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2018年10月05日

今月のおすすめの一冊。

人材開発室のいとうです。

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◆今月のおススメの一冊

「リフレクティブ・マネジャー 〜一流はつねに内省する〜」中原淳、金井壽宏著/光文社新書/2009年

組織のなかであらゆる難題を一身に背負わされるマネジャーやその予備軍にこそ学びと成長のチャンスがある。教育学と経営学の研究者によるコラボで、学びのきっかけに満ちた仕事にするためのヒントを提供。経験し、対話を行い、持論を創るきっかけになりうる内省(リフレクション)することの大切さを伝える一冊。

人の命、生活、人生に関わることができるわたしたちの仕事のフィールド。

医療・介護・福祉の在宅の現場でこそ活かすべき内省(リフレクション)の要素が本書の中で記されています。

本書の中の"上司"を訪問看護・リハ・ケアの"担当者、支援者"に置き換えると…

1.リフレクションを生かすには、
@アクションとつながっていること
A節目に大きく深く考えて、対話の相手を持ちながら議論の中で行うこと

2.仕事と学びを分けて考えないこと
 
3.上司(="担当者・支援者")がなすべきこと
@人が育つ職場をつくること、職場のメンバーが成長するような社会的環境や職場の風土をデザインすること(=看護・リハ・ケアの環境作り)
A上司(="担当者・支援者")自らが学び続ける存在として、成長を目指すこと

内省(リフレクション)を通して、訪問看護・リハ・ケアのより良い実践と成果を図っていきましょう。
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2018年09月27日

人材開拓の旅。博多〜柳川編。


人材開発室OTいとうです。

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昨日、本日は就職説明会です。

初日は博多。
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博多駅近くの福岡リハビリテーション専門学校さんの就職説明会に参加させて頂きました。

理学療法、作業療法学科の学生さん2名がブースを訪ねてくれ、しっかりと熱心に話しを聴いてくれました。


2日目は柳川へ。
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水郷の街です。
街並みにお堀のような川が馴染んでいました。

柳川ええとこ。
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西鉄柳川駅から水郷横を歩いて約60分ほど。

専門学校柳川リハビリテーション学院さんの就職説明会に参加させて頂きました。
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理学療法学科の学生さん3名がブースを訪ねてくれました。
みなさん熱心に説明を聴いて質問もしてくれました。

両校とも臨床実習を弊社で引き受けていませんが、毎年就職説明会に参加させて下さるオープンな校風と、来校し先生方や事務方の方々とお会いして、あらためて感じました。

学生さん目線で、かつ学生さん自身が主体的にキャリアを考える機会となり、キャリア選択の幅が拡がる就職説明会でした。


限られた25〜30分の持ち時間を無駄にしないためにも、まずどんな話しを聴きたいか希望を学生さんにお聴きしてから説明を進めるようにしています。

学生さんからは、"実習期間に体験できなかった訪問リハビリテーションや生活期、在宅のリハ、デイサービスの現場をどんなものか、一度お話しを聴きに来ました"という方々が大半でした。

実際の就職1年目のイメージとキャリアステップのイメージを説明しました。
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業務・内省・精神のスタッフ支援の3つの柱とバイザー・メンター制度を中心とした教育体制や育成のシステムはどのようなものかという点を説明しました。
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事例はやはりこの人。
森さんです。
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利用者さまがスタッフと一緒に非日常を体験するアクティブクラブのことも。
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このあたりになると学生さんたちは目がキラキラしてくれていました。

最後に若手社員が中心に活動中のスポーツクラブについて。
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「ぼく、サッカーやってたんです」。
「わたし、水泳やってたんです」。
と、笑顔で学生さん。
就職してみんなでやりましょう!
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2018年09月20日

キャリアインタビュー 介護職員の渡邉紀子さん(泉北)

「介護は仕事でもあり、両親のお世話でもあり、今は最も身近なものになっています。」

社内メールマガジン〜アクティブ流〜2018年10月号のキャリアインタビューでは、ご両親の介護とデイサービスでの仕事を自然体で見事に両立している介護職員の渡邉紀子さん(ホームヘルパー等の介護職経験9年目、入職年月:平成24年11月、所属:泉北デイサービス)からお話をうかがいました。

1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯

将来、80〜90歳代になる両親のために少しでも介護に関する知識があればと思い、専業主婦を経てパート勤務をしながら日曜日は学校に通いヘルパー資格を取得しました。すぐに現場で働くつもりはなかったのですがヘルパーの仕事をしていた知人から請われてホームヘルパー(訪問介護:家事全般等の生活援助や排泄・入浴等の身体介護等)の仕事を始めました。泉北への引っ越しを機に求職活動で数か所のデイサービス見学を通して、少人数対応かつ午前午後で利用者様が入れ替わる泉北デイサービスの仕事に魅力を感じ入職しました。


2.今の仕事、働き方

半日型のデイサービスで食事や入浴等はなく、午前午後で入れ替わる利用者さまに合わせて自分の頭も切り替えながら、利用者さまとの会話をたくさん楽しんだり、日ごろのケアができるのは自分には合っているように思います。


3.仕事での苦労、醍醐味

仕事での苦労はそれほど感じていません(笑)私は昔から周りの人には恵まれているので私の周りの人の方が苦労しているかもしれませんね。。。いつもうるさくてごめんなさい(苦笑)


4.仕事の魅力

利用者さま、スタッフ、ケアマネジャーさん等、本当に色々な世代の方々がいて、時には父母、兄姉、友達、弟、妹、息子、娘と幅広くたくさんのことを吸収できるので勉強になり楽しめています。


5.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること

できる限り利用者さまに話しかけてコミュニケーションを取るように心がけています。話していく中で今日の体調や気になっていること、心配していること、うれしいこと、楽しみにしていること、ご本人だけでなく家族のこと等、とにかくいっぱい話すようにしています。


6.在宅介護と仕事の両立の現状は?

父は90歳、母は87歳。耳も遠くなり動きも悪くなってきています。父母は実家での二人暮らしで、わたしは実家近くに住んでいるので仕事⇔実家を往復する毎日です。近くに住む姉弟とも協力しながら通院介助したり、買い物やゴミ出ししたり等の在宅介護を続けています。近い将来に同居することも考えています。もっと介護量が増えていくと仕事との両立は難しくなるかもしれません。できる限り実家で一緒に過ごしたいと考えています。いくつになっても両親の死や最期というのは受け容れることができないものです。


7.今の仕事に限らず、これからやってみたいこと、もうすでに挑戦していること

一昨年から手話の講習会で基礎の勉強をしました。レベルアップの講習はどうしても日程が合わずに行けませんでした。時間が作って手話サークルに入りたいと考えています。できれば上級クラスから通訳者までなれたらと思います。


8.昨年度のアクティブリハビリ介護福祉士実務者研修2017を受講前と後での心境や行動に変化はありましたか?

およそ半年間の研修参加時はレポートを提出するのに必死でした。色々と勉強している間に今までよりもう一歩踏み込んだ関わりがデイサービスでできるのではないかと考えるようになったと思います。いずれは訪問介護でより個別的なケアに関わってみたいと考えています。


9.チームで働くことや、リハや看護、ケアマネジャーさん等との多職種連携するうえで大事にしていること

報連相だと思います。こんなことまで話をしなくてもいいのではと思わず、細かいことでも報連相する。多職種の方々から色々な情報をもらうことでプラスになると考えています。


10.わたしの家族自慢

息子が二人います。長男33歳、次男29歳。仕事で忙しくしていた夫に代わり、気が優しくて平和主義な長男が家族を安心させてくれ、いつも仲の良い二人兄弟がわたしを守ってくれました。静岡に住む長男夫婦の間に産まれた孫二人(4歳と生後5か月)には、遠方のためなかなか会えませんが電話越しで聞こえる長男とお嫁さん、孫とのやり取りで心が癒されています。次男も大阪で一人暮らしをしながらしっかり仕事に励んでおり、何も心配することがなく二人には感謝しています。


11.わたしにとって介護とは?

介護は数年前までまだまだ自分とは無関係のものと考えていました。今は自分の仕事でもあり、両親のお世話でもあり、もっとも身近なものになっています。いずれ自分も介護される立場になっていくんだろうなあと考えたりしています。
仕事としては少しの気の緩みから大きな事故につながるという怖さも感じます。子育ては終わりがあっても介護は奥が深くてゴールが無いように感じています。まだまだやれることがありそうです。


渡邉 紀子さん 略歴
訪問介護員(ホームヘルパー2級)、実務者研修修了

大阪府出身50歳代の人を惹きつけるディズニー大好きな美魔女。写真掲載NGなのが残念です…

8年前からホームヘルパーの仕事を数年経験し、アクティブ泉北事業所の開設6か月経過後にデイサービスに入職。現在に至る。実家近くに一人暮らしをしながら実家を往復しての在宅介護中。

“すぐに友達になってしまうんです”という持ち前の親しみやすさと朗らかさでデイサービスの利用者さまにも“渡邉ファン”が多いようです。若いデイ職員より利用者さまと年齢も近いこともあるためか、利用者さまからの個別の“お誘い”や利用者さまから「渡邉さんお願いします。」と個別の相談事も多いそうです。

昨年度は超過密スケジュールだった弊社の実務者研修2017にもチャレンジし、レポート作成や介護計画立案のグループワークでも中心的な役割を果たされました。今年度の介護福祉士の国家試験にも受験を予定されています。

〜キャリアインタビューを終えて…渡邉さん(泉北)からひとこと〜
「キャリアインタビューのお話を頂き、内心私でいいのかな?という思いがありました。しっかりと話しを聴いてもらい、自分の思いをいろいろお話しすることができました。新事業のお話しも聞かせて頂き年甲斐もなくワクワクしています。あとどれくらい今の状態で仕事を続けていけるかわかりませんができる限り自分らしく頑張っていきたいと思っています。ありがとうございました。」


■キャリアインタビュー記事編集担当より■
「デイサービスではとにかくいっぱいお話しするようにしています。」と渡邉さん。いつも自然体で利用者さまに接しているようですが、心がけていることがあるとのことで具体的に教えてもらいました。
“利用者さまが来所されたときのこと。表情や元気はもちろんのこと、髪型の変化の有無を確認。もし散髪をしておられたら、すかさず「いいですね〜」と声かけをするとその後のお話は弾み、利用者さまは“一人だけ特別視されている”ように感じて喜んでもらえます“
“少しご機嫌や具合が悪そうであれば適切な距離をはかりながら声かけの内容もよく吟味して”
等々…とのことでした。

渡邉さんはデイサービスにて様々な世代や生活背景の方々とのお話しが、自分自身で吸収できること、勉強できることがたくさんあると感じ、それ自体を“自然体”で楽しめています。これがたくさんの“渡邉ファン”を生み出す源泉のようにインタビューを通して感じました。

その一方でこれをどの職員も同じように“自然体”でするのは難しいかなあとも感じました。

ではどうするのか…まずできることは聴く技術(傾聴やコーチング、ミラーリング、ペーシング等)や心構えについて学び、日ごろから現場で意識的に実践することかと思います。そしてナラティブアプローチで、その人の人生の“もの語り”に意識的に入り込んでいくことも必要かと思います。渡邉さんのインタビューを通してあらためてこれらの大切さを知ることができました。

“働きながら介護をしている人は50代が最も多い“、”毎年10万人が介護離職(退職、転職)し、介護休業についての理解が進んでいない現状がある”との報告(総務省「就業構造基本調査2012年」)もあります。

渡邉さんは泉北事業所の運営責任者OT北山さんをはじめ職員のみなさんの在宅介護に関する理解と協力のおかげで、仕事と介護の両立がどうにかできていると常に感じているそうです。

肉親の介護とはいつ訪れ、何年続くのかを予想することができないものです。いずれわが身にも訪れることで身をつまされるインタビューでもありました。

最後に渡邉さんは弊社のなかでも在職期間(約6年)が長い介護職員のお一人です。
今年度中に開設予定の訪問介護事業所での新事業の構想段階から関心を寄せておられます。この新事業は今回の介護保険制度の改定で訪問介護サービスの見守り的援助、身体介護の範囲が明確化されました(“「老計10号」の見直し”、厚労省2018年3月30日)。
▼詳細はこちら↓

これに伴い、昨年度から事業構想があった訪問看護-デイ-NRCと連携した訪問介護事業所(新設)による見守り的援助、身体介護による自立支援、重度化予防に資するリハケアの新事業を具体化する運びとなりました。

渡邉さんにはこれからの介護職員のお手本となりうる働き方の実践にも乞うご期待です!!

キャリアインタビュー記事編集担当:人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎
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2018年08月24日

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)

人材開発室のいとうです。

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8/24(金)の夕方はアドバンス・ケア・プランニング(以下、ACP)の研修会に参加しました。

あらためて、在宅・生活期リハ利用者さまとの関わりを振り返る良い機会となりました。たくさんの利用者さま、ご家族の方々の顔が浮かびます。

ACPはなかなか聞き慣れない言葉で、医療・福祉関係者でも7〜8割は知らない、一般の方々ならほとんど知らないというのが現状のようです。

ACPの定義︰
今後の治療やケア、療養の希望について、本人や家族、医療職、介護職らが話し合うプロセス。
本人が意思決定できない時、意向推定の材料となる。本人の意思が変わることを認め、繰り返し行われる。

今回の研修では、人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(厚労省、平成30年3月改訂)を基に、ACPに関する事例紹介やグループワークをしました。
☆次回も同じ内容で11/9(金)18時半〜予定されています。
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本人にとっての最善、本人の意思決定を支えるためには…と考えると…

○進行かつ変化していく病状に合わせて、患者本人の意思も"変わる"ということを念頭におくこと

○意思が変わっても良いということを本人、家族等に保障すること

○何度も繰り返し話し合い、記録、本人、家族等と医療・ケアチームで共有が行われていること

○患者の意思が最善の意思決定とは限らないこと

意思決定支援の概念図
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○上記の概念図の実践のためには…
◆ナラティブ・アプローチ、ナラティブ・ベースド・メディスン(NBM)の考え方の大切さ
→本人の"語り"にある本当の気持ちに迫る
→最善の"生"を紐解く
→相手をわかろうとする姿勢
等…
◆ACPをファシリテートする支援者の役割
→日常的なケアからも本当の気持ちを探る
→的確なタイミングで対話する
→本人の権利擁護、支援、時には代弁する
等…

弊社でサポートを続けている在宅・生活期リハ利用者さまとのトークライブ等は、まさにナラティブ・アプローチのもとACPをファシリテートする機会になっています。
▼ALS利用者さまとのトークライブはこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/183219446.html
▼失語症トークライブはこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/category/4455207-1.html
▼アクティブトーク2017はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/181672698.html
▼認知症の利用者さまとご家族の意思決定支援の経過、「生きる力」はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/181862715.html
https://ameblo.jp/kchgm-5it/entry-12336846951.html

利用者さまのナマの気持ちをご自身で"語り"、自分自身の"本当の気持ち"に迫り、ご家族等ともそれを共有する。

終末期になる前から、日頃からも定期的にもこのような場面、機会があれば、本人、家族等と医療・ケアチームでの共有がより促進されるはずです。

参考)
▼人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(厚労省、平成30年3月改訂)のプレスリリースはこちら↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000197665.html

▼アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは?日本医師会HPより↓
https://www.med.or.jp/nichiionline/article/006650.html

▼ACPの愛称募集中(厚労省)はこちら↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00775.html


◆「人間は生まれ出た瞬間から、死へ向かって歩みはじめる。」
時代小説家の池波正太郎

◆「長く生きることより、よく生きることだ。」
哲学者のセネカ
https://www.philosophyguides.org/decoding/decoding-of-seneca-brevitate-vitae/

◆「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい。」
◆「速度を上げるばかりが人生ではない。」
インド独立の父ガンディー

などなど…

ACPをファシリテートする支援者自身が人生観、価値観、死生観を日頃から、"よう考えて"、"よう生きやへん"と、その人により迫ることは難しいように思います。

本人にとっての最善、本人の意思決定を支えるために…まだまだ勉強です。
ありがとうございます。
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2018年08月04日

キャリア・デザインを駆動させる三つの問い。


人材開発室いとうです。


過去の記事でもキャリア・アンカーについて考えてきました。

キャリア・アンカーを通して、わたしたち自身が"自分らしいキャリア形成(キャリア自律)"を図る営み・試みを続けることは、それらが結果的に利用者さまへの理解を深めることにもなり、より良い関わりにつながるのではないかと考えています。
▼詳細はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/183450687.html
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/183450707.html


今回は今のキャリアがどのように歩み続けてきて、うまくいったこと、いかなかったこと等々を立ち止まって振り返る機会となりうるマイケル・アーサーの三つの問い(米サフォーク大学キャリア学者)を紹介します。

アーサーは、次の三つの問いかけがキャリアの内省(自分なりの振り返り)には大事だと主張してきた。

"自分についていったいなにを知っているか"という観点から…自分なりの考えをメモしてみてください。


@自分ならではの強みはどこにあるのか。
(知識と技能等=自分のノウハウ(know how)を知る)

A自分があることをしたいとき、それをしたいのはなぜか。
(アイデンティティや信念、職場に持ちこむモチベーション等=自分のノウホワイ(know why)を知る)

B自分はこれまでだれとつながり、その関係をどのように生かしてきたか。
(人的なネットワーク=自分のノウフーム(know whom)を知る)


弊社で働いているのは事務職、介護職、介護福祉士、看護師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、医師、就労支援員、生活支援員です。

どんな職種でも"専門性+α"として別の高いレベルの専門性"サブスペシャリティ"をいかにして早い段階から築いていけるかが、キャリア、仕事、人生のなかでステップアップしていくにはとても大切なことです。

そのためには経験年数に関わらず、目の前の仕事にしっかり向き合いながら、様々な本を読み、勉強会や研修に参加し、内省することが一番の近道です。

上記のアーサーの三つの問い@〜B全てにもかかわっていることです。

それらを自分に問い掛け、自分自身のキャリアデザインを駆動して、自分らしいキャリア、仕事、人生を営めますように…

キャリアのオーナーは自分です。


参考文献)
〇働くひとのためのキャリアデザイン 金井壽宏著 PHP研究所
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2018年07月30日

今月のオススメの一冊。「"病を気から"を科学する」


人材開発室 いとうより

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「"病を気から"を科学する」ジョー・マーチャント著、服部由美訳 講談社

「科学も心も万能ではない。」過敏性腸症候群、がん、うつ、自己免疫疾患、分娩…。最新医療における"心の役割"を緻密な取材をもとに検証。イギリスの気鋭科学ジャーナリストによる知的興奮のノンフィクション!

「病は気から」を科学できれば、自分自身の考えや思い、行動によって最先端医療の効果を最大化できるのでは…とたくさんの興味深いエビデンスや研究結果を知りたくてページをあちこち止まらずにめくってしまう一冊。


以下は、心意気的ナナメ読み。


「社会的"つながり"が健康長寿のカギとなる」

米スタンフォード大学による男性の平均余命が世界的にも高いコスタリカ共和国のニコヤ半島でのありとあらゆるものの影響を分析(2013年)。

食生活に明らかな差はなく、肥満や血圧など健康状態を示す測定値では、ニコヤの人たちは他のコスタリカ人より悪い結果が出た。
ニコヤの人たちは他のコスタリカ人よりテロメアが長い(テロメア:細胞の中で遺伝情報を保つDNAの末端を保護する部分で”細胞分裂の回数券””命の回数券”ともいわれ、テロメアの長さは細胞の寿命、老化の目安となるといわれる)。

テロメアの長さは…
裕福な人たちの方が短い。
毎週子どもと会わない人は半分の長さになる。
一人暮らしならなおさら短くなる。

ニコヤの人たちに一人暮らしは少なく、子どもと毎週会う傾向が強い。家族に対する心理的愛着が非常に大きい。

たとえ貧しくても強い社会的な絆が若さを維持させていると推測した。

引用・参考)
○社会的な孤立は飲酒や喫煙と同じくらい有害で、運動不足や肥満よりずっと危険なものであることを示唆した。
ミシガン大学疫学者のジェームス・ハウスが1988年のサイエンス誌にて報告)

○強い社会的な絆がなければ、あらゆる原因による死のリスクが二倍や三倍にもなる。
(2010年の米の研究より)

○"必要とされること"で高齢者は変わる。
○その歳を重ねた脳を利用し、必要とされているものを社会に還元できる。
○老年期とは人々に還元する時期。
(ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院の神経科学者のミッシェル・カールソン)


テロメアについて
○テロメアに関する研究でノーベル医学・生理学賞を受賞したエリザベス・ブラックバーン博士は「健康長寿を手に入れるための重要な要素。それはテロメアです。病気にかからず、生産的に人生を楽しめる年数に、テロメアという部分が関わっているのです。」
○米 予防医学研究所 ディーン・オーニッシュ所長
「愛情は大切です。孤独で気分が沈んでいる人はテロメアが短く、3倍以上も病気になりやすくて、早死にする傾向にあります。」
▼詳細はこちら↓
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3974/

これらは弊社が提供する生活期、在宅での看護やリハビリテーションで関わる活動・参加にも大きく関係すること。

活動・参加が拡がれば社会的つながりも拡がる。社会的つながりが増えれば活動・参加も拡がるはず。
参考)
人と人とのつながりや信頼関係を意味する、ソーシャルキャピタルの充実度のランクにおいて日本は149カ国中101位。先進国で最低。

仕事としてそれらの直接支援ができるのはわたしたちです。

今の利用者さまや患者さまだけでなく、わたしたち自身やその家族もいずれは歳を重ねて支援を受ける側になる。

近い将来、いずれは自分たちにも還ってくること。

そうなる頃には今の自分たちの身近な世の中を少しでも変えていきたいところです。

今、わたしは築40数年、260戸あまりのマンションの自治会会長を務めています。
毎日、答えのない試行錯誤が続きますが、"新たな出会いと出会い直し"です。自分の仕事や人生にもつながる良い経験です。

わたしたちの仕事から変えることでできることがありそうです。明日から今日からの仕事で、生活で、一歩踏み出してやってみましょう。
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2018年06月20日

社内メールマガジン〜アクティブ流〜2018年7月号のキャリアインタビュー「利用者さまと接することで自分が成長できる」PT中島めぐみさん(松原)


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自動車運転評価のサポートでの一枚。右:PT中島さん
▼詳細はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/article/180819576.html


1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯

 理学療法士の仕事を選んだきっかけは、私自身も理学療法士によるリハを受けたことです。中学3年生時の陸上部(200b走短距離専門、市内では上位クラスだったそうです)での軽い肉離れでお世話になりこの仕事を知りました。スポーツに関わりたかった思いがありましたが、実習を経験して中枢神経疾患や難病の方々を担当してから生活期リハへの関心が強くなりました。


2.今の仕事、働き方

 訪問看護ステーション松原で4.5/週、デイサービス松原で0.5/週で働いています。


3.仕事での苦労、醍醐味

 一番の苦労というか難しいと感じていることは、リハへの同じ思いを持つ仲間を見つけることです。まだまだ仲間との話し合いが足りていないのかもしれません。わたしとしてはリハを少しでも前へ進めたい気持ちを常に強く持っています。

前の職場では、あるスタッフに対してもっと前向きにリハを進めて欲しいという思いでイライラすることもありました。

利用者さまともですがスタッフとリハへの同じ気持ちや思いを共有できる関係性を築くことがとても難しくて大切なことと感じています。

 生活期リハならではの時間をかけて得られた変化を利用者さまや仲間と共有できることがこの仕事の醍醐味です。


4.仕事の魅力

 利用者さまと接することで自分が成長できることです。“踏み台”という言い方にすると少し語弊があるかもしれませんが、利用者さまの人生や経験、体、心を見せてもらうことから、自分自身を成長させてもらっている実感があります。そのなかから何でも吸収してしまえる。在宅の現場はすごいリアルです。そこに自分が関われることに感謝しています。その経験によって自分自身の人としての幅や懐を深めてもらっています。新人さん、新入職者のみなさんにも現場を通してそのことを知ってほしいです。


5.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること

 わたし自身が利用者さまの“限界”になってしまわないように心がけています。また利用者さま、自分の可能性も狭めてしまっていないかという点にもいつも気を配っています。自分が今所属している組織のシステムや自分の捉え方、視点だけに留まらないようにしています。アプローチは無限にあるはずだと考えながら仕事をしています。


6.家庭と仕事の両立の秘訣は?

家族の理解と協力に尽きます。夫の父母と同居していて、家事は何にもしていないんです(笑)とてもよくしてもらっていて素直に感謝しながら今は甘えています。


7.理学療法士人生を左右した出来事

 どうしても良くならなかった患者さまを病院勤務時代に経験しました。先輩と一緒に担当させてもらっていた患者さまで、先輩がリハすると良くなるけど、わたしがリハするとどうにもこうにも良い変化や反応を出すことができないという苦い経験がありました。リハの担当の違いで患者さまにもたらす成果や人生に違うものがあったのかもしれないと思うといたたまれない気持ちになるのと同時に、もっと勉強しないといけないとあの時、本当に強くそう思いました。


8.キャリアを振り返ると…

 前の職場ではアプローチ一つをとっても選択肢が少なかった。でもわたし自身ももう少しやれたはずなのに、我慢してしまっていた自分がいてそんな自分が嫌だったことを思い出します。

 大きな組織の規則のなかで狭まってしまうアプローチの幅や、“それで良し”とするスタッフに対して少し残念な気持ちでいました。大きな組織のなかでは仕方がないことかもしれませんね。

アクティブでの今は自分のやりたいことができています。やっぱり決まり事だけで仕事を済ますとダメだと思います。どんなことにも柔軟に「やってみたら」と言ってくれる上司や職場の仲間に背中を押してもらっています。


9.わたしの利用者さま自慢

 脳出血による半身麻痺や高次脳機能障害を有しながら、持ち前のポジティブ思考とご家族の支えで自分のやりたいことに向かって突き進んでおられます。その行動力や可能性の拡がりには私自身大きな刺激を受けました。関わりのなかで電動車いすに乗っての公共交通機関を利用した通勤練習を一緒に行いましたが、粘り強く少しずつ安全に操作出来るようになっていく姿には感動しました。この達成感は口では言い表せません。


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通勤リハでの様子

▼詳細はこちら↓

http://active-nopsj.sblo.jp/article/180040597.html


リワーク支援の様子

▼詳細はこちら↓

http://active-nopsj.sblo.jp/article/181903099.html


10.わたしの理学療法士像

 身体的な評価をコアにしながら多様なアプローチをリンクさせて実践・マネジメントできる人。



理学療法士 中島 めぐみさん 略歴

大阪府出身。平成233月大阪河アリハビリテーション大学卒業。

都内の回復期リハ病院2年→同診療所・訪問リハ2年→同回復期リハ病院1.5年→アクティブ松原、現在に至る。夫と義父義母の4人暮らし。父が経営しているデイサービスを事業承継することに一念発起。今年8月末には弊社を退職予定。

時には利用者さま、職場の仲間をも引っ張ってくれる力強さと当事者目線の親身さを併せ持った中島さんならではの関わりで、地域の利用者さまやご家族さま、ケアマネジャーさん、職場の仲間・後輩からも常に高い信頼を得ている生活期・在宅PT

夏休みの宿題のやり方:“前半詰込み型”と言いながらも結局、宿題が終わるのは夏休みも終わり頃。やりながら計画していく“まんべんなく計画型”かな(笑)


〜キャリアインタビューを終えて…PT中島さん(松原)からひとこと〜

 普段はあまり出さない自分の気持ちを表に出させてもらいました。客観的に自分を見ることが出来た気がします。意外にも長話が好きな自分がいました(笑)何に対してもそうですが、自分が思うことを仲間や上司、利用者さんと話しすることが大事だと思います。話しをすることで距離が近くなることで、お互いの思いが共有でき、より良く関われるのではと思います。8月末で退職することが決まっていますが、それ以降も“アクティブ”な関わりを活かした仕事が出来たらと思っています!今後もよろしくお願いします!




■キャリアインタビュー記事編集担当より■

「アクティブに来て、やりたいことができています。」とはっきり言い切れる中島さんが輝いて見えました。仕事の魅力については「利用者さまと接することで自分が成長できる。」とも話していたのが印象的で、何でも吸収できる謙虚さと頼もしさを併せて感じることができました。インタビューする側が中島さんからパワーをもらう機会となりました。

インタビューを通して強く感じたことは、中島さんは常に“自分がいる”仕事をしようとしていることです。在宅リハの現場で“自分らしさ”を発揮しているということです。それによって上記の利用者さまやご家族は存分に力を引き出されて、さらには心意気実践チームや他の職員、他事業所の方々も良い意味で巻き込まれ幅広い支援に加勢・拡張しています。

働き方研究家の西村佳哲さんの著書「自分をいかして生きる」(筑摩書房)では働き方や仕事のなかで、“わたしが「いる」ことによって相手がより「いる」ようになる。そんなエネルギーの還流が起こる”としています。

上記の利用者さまの場合では、お互いに「いる」ことによってエンパワメント(元気づけ)し合い、その結果前向きなお互いの成長につながったり、良い方向に進むのではないかと思います。


本国会でも働き方改革関連法案が採決される見込みです。弊社でも働く側に立った仕組み・体制の再構築や必要に応じた就業規則の見直し、働くママ・女性への配慮、働く側の多様性への対応等について、専門家を交えて協議し、具体的な実践に移し始めているところです。引き続き検討を進めていきますので職員の皆さまからもご意見いただければと思います。




キャリアインタビュー記事編集担当

人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎

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2018年06月07日

キャリア・アンカー そのA


◆キャリア・アンカー◆ そのA

キャリア・アンカーとは、個人がキャリアを選択する際に、自分にとって最も大切で、これだけはどうしても犠牲にできないという価値観や欲求、動機、能力、自分の軸を指します。

アメリカ合衆国の組織心理学者、マサチューセッツ工科大学経営大学院、名誉教授エドガー・シャイン氏によって提唱されたキャリア理論の概念です。

船の“錨”(アンカー:Anchor)のように、職業人生の舵取りのよりどころとなるキャリア・アンカーは、生涯にわたってその人の重要な意思決定に影響を及ぼすとされています。

キャリア・アンカーを通して、わたしたち自身が"自分らしいキャリア形成(キャリア自律)"を図る営みを続けることは、それらが結果的に利用者さまへの理解を深めることにもなり、より良い関わりにつながるのではないかと考えています。


"職業は人生の背骨である"
ドイツの哲学者ニーチェの金言です。

この金言からも利用者さまが経験されてきた職業、キャリアに焦点を当てることで、利用者さまの"その人らしさ"や"人となり"に迫ることができそうです。

▼キャリア・アンカー その@はこちら↓


下記のシャインの三つの問いにも同じようなことが言えるのかもしれません。

まず自分自身に問い、利用者さまにもあててみて想像を膨らませてから、そして問うてみる。

利用者さまの"人となり"や"その人らしさ"への理解がより一層深まります。

自分自身の価値観や欲求、動機、能力、自分の軸を知ることは、同時に利用者さまの"その人らしさ"、"人となり"に迫ることなのかもしれません。


◆シャインの三つの問い◆

1.自分は何が得意か
→能力・才能についての自己イメージ、自分の能力や才能が生かせるか

2.自分はいったい何がやりたいのか
→動機・欲求についての自己イメージ、自分の動機・欲求に合っているか

3.どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ、社会に役立っていると実感できるか
→意味・価値についての自己イメージ、自分の感じる意味・価値と適合しているか


これら三つの問いについて、神戸大学大学院経営学研究科教授で日本のキャリア研究の第一人者の金井壽宏教授によると…

○キャリアトランジション(仕事・人生の節目)にはぜひ問うべきハードル。

○それ以外の時は忘れていてもよい。

○眠る前に毎夜、これらの問いが気になりだしたら、それは節目をくぐりかけている証拠かもしれない。

とのことです。


みなさんも自分のキャリアを考える基盤となる"シャインの三つの問い"を節目節目に考えてみてはいかがでしょうか。

自分自身が日々の営みのなかで大切にしてきたことや自分らしさに気付けるかもしれません。


参考文献等)

〇キャリア・アンカー 自分のほんとうの価値を発見しよう エドガーH・シャイン著、金井壽宏訳 白桃書房

〇働くひとのためのキャリアデザイン 金井壽宏著 PHP研究所

○allaboutより
https://allabout.co.jp/gm/gc/454276/

○日本の人事部より
https://jinjibu.jp/smp/keyword/index.php?act=detl&id=458


人材開発室 いとう
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キャリア・アンカー その@


◆キャリア・アンカー◆ その@

キャリア・アンカーとは、個人がキャリアを選択する際に、自分にとって最も大切で、これだけはどうしても犠牲にできないという価値観や欲求、動機、能力、自分の軸を指します。

アメリカ合衆国の組織心理学者、マサチューセッツ工科大学経営大学院、名誉教授エドガー・シャイン氏によって提唱されたキャリア理論の概念です。

船の“錨”(アンカー:Anchor)のように、職業人生の舵取りのよりどころとなるキャリア・アンカーは、生涯にわたってその人の重要な意思決定に影響を及ぼすとされています。

シャイン氏は主なキャリア・アンカーを「全般管理コンピタンス」「専門・職能別コンピタンス」「保障・安定」「起業家的創造性」「自律と独立」「社会への貢献」「純粋なチャレンジ」「ワーク・ライフ・バランス」の8つに分類しました。参考までに詳細を以下に掲載します。

キャリア・アンカーにどれが良いとか悪いとか正解はもちろんありません。
また、それが1つなのか、いくつ当てはまるのかも人それぞれです。
自分ならどれに当てはまるのか、どれが近いのかを一度考えてみましょう。
そうすることで自分自身の働く理由や意味、労働観、人生観を自問自答することができると思います。


1.全般管理コンピタンス
組織の中で責任ある役割を担うこと
→集団を統率し、権限を行使して、組織の中で責任ある役割を担うことに幸せを感じる

2.専門・職能別コンピタンス
自分の専門性や技術が高まること
→特定の分野で能力を発揮し、自分の専門性や技術が高まることに幸せを感じる

3.保障・安定
安定的に1つの組織に属すること
→一つの組織に忠誠を尽くし、社会的・経済的な安定を得ることを望む

4.起業家的創造性
クリエイティブに新しいことを生み出すこと
→リスクを恐れず、クリエイティブに新しいものを創り出すことを望む

5.自律と独立
自分で独立すること
→組織のルールや規則に縛られず、自分のやり方で仕事を進めていくことを望む

6.社会への貢献
社会を良くしたり他人に奉仕したりすること
→社会的に意義のあることを成し遂げる機会を、転職してでも求めようとする

7.純粋なチャレンジ
解決困難な問題に挑戦すること
→解決困難に見える問題の解決や手ごわいライバルとの競争にやりがいを感じる

8.ワーク・ライフ・バランス
個人的な欲求と、家族と、仕事とのバランス調整をすること
→個人的な欲求や家族の願望、自分の仕事などのバランスや調整に力をいれる


自分自身のキャリア・アンカーを知ることで、自己理解が深まり各個人のキャリアデザインに役立ちます。

それだけでなく組織も社員一人ひとりのキャリア・アンカーを見極めることで他者理解が深まり、適材適所の人員配置や職場内コミュニケーションの質の向上、効果的な研修体系の構築に活かすことができるのです。

また、上記の8つの分類を自問自答すると、仕事と生活のワーク・ライフは、明確にそう簡単に切り離すことができるモノではないということに気付きます。ワークもライフもどちらも大事で大切でつながりあるもので、ましては"バランス"を取るものではないということが分かるかと思います。
どちらも誠実かつ大切にする"ワーク・ライフ・インテグレーション"という考え方があります。かなり欲張りですがいつもこうありたいところです。


このキャリア・アンカーを通して、わたしたち自身が"自分らしいキャリア形成(キャリア自律)"を図る営みを続けることは、それらが結果的に利用者さまへの理解を深めることにもなり、より良い関わりにつながるのではないかと考えています。

わたしたちが提供する在宅リハの場面において、利用者支援を行なう上で、他者理解をするには、わたしたち自身が自己理解を深めることが欠かせないものになります。

自分自身のキャリア・アンカーを知ること、自己理解が、利用者さまを知ること、他者理解のきっかけになることもあります。

在宅リハの現場で、キャリア・アンカーの視点を利用者さまにあてて考えてみると、利用者さまが今までの仕事や日々の営みで大切にされてきたことが少し分かったような瞬間を度々経験しました。


クルマ好きな虎党のALS患者○○様は、病気や障害全てが初めて尽くしで、新たな人生の転機として、これからの生活や活動・参加の意思決定をサポートしました。

ナラティブアプローチのもと、たくさんの語りのなかで、"今まで"から"これから"を一緒に探索するお手伝いをしました。
▼ナラティブアプローチ等の詳細はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/179679034.html

そして、ポジティブアプローチのもと、最大限の目標イメージを共有し達成可能な目標を共に描いたことで、甲子園球場でのタイガース戦の観戦が当初の目標となりました。
▼ポジティブアプローチ等の詳細はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/179786107.html

草野球チームの監督さんでもあり、元水道管工事の仕事を職人気質で仲間と長くこなされてきた男気たっぷりな方です。

進行する障害で度々気が滅入る時もありました。
ある日の在宅リハのなかで、亡くなられた隣人さんの仏様に手を合わせていなかったことに深く悔いておられることを耳にしました。

進行する麻痺症状に加えてひきこもりがちな毎日だったなか、リハ担当者とご家族と一緒に大好きなクルマに乗って当時住んでいた場所まで行き、亡くなられた隣人のご家族にあいさつを果たされました。
▼その日の様子はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/180730179.html


病前から超アクティブな片麻痺患者の○○様は、メンタル不調もあるなか、やりたいことがたくさんあり、常に行動を起こして日々の営みを送られてきた方です。ひきこもり支援等のお仕事の傍ら、ボランティア活動や園芸等の趣味の幅も広い方です。

心身のケアをしながら、やりたいことである園芸の実行のサポートと次にやりたいことの聴取や整理等を毎週しています。
▼園芸等の様子はこちら↓
http://active-nopsj.sblo.jp/s/article/182269129.html


生活期・在宅リハの現場は、その人やその周りの人、その場の空気感にも合わせた多様かつ柔軟な関わりが求められているのではないかと思います。


"職業は人生の背骨である"
ドイツの哲学者ニーチェの金言です。

この金言からも利用者さまが経験されてきた職業、キャリアに焦点を当てることで、利用者さまの"その人らしさ"や"人となり"に迫ることができそうです。

キャリア・アンカーを通して、自分自身の価値観や欲求、動機、能力、自分の軸を知ることは、同時に利用者さまの"その人らしさ"、"人となり"に迫ることなのかもしれません。


参考文献等)

〇キャリア・アンカー 自分のほんとうの価値を発見しよう エドガーH・シャイン著、金井壽宏訳 白桃書房

〇働くひとのためのキャリアデザイン 金井壽宏著 PHP研究所

○働く居場所の作り方 花田光世著 日本経済新聞社

○自分らしいキャリアのつくり方 高橋俊介著 PHP研究所

○allaboutより
https://allabout.co.jp/gm/gc/454276/

○日本の人事部より
https://jinjibu.jp/smp/keyword/index.php?act=detl&id=458


人材開発室 いとう
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2018年05月18日

リーダーシップ論、組織論。

人材開発室のいとうです。


■故 元ラグビー日本代表監督 平尾誠二さんのリーダーシップ論、組織論■


1.リーダーシップで心がけることの3つ
@媚びない
→自分の信ずるところを見失わないこと
Aキレない
→余計に悪化するだけ
B意地を張らない
→相手も意地になるだけ、折り合いをつける


2.求心力に必要な4つの要素
@専門性
A人間性
B一貫性
C怒ったら怖い


3.正しい人間(仕事に一生懸命、課題に前向きに日々取り組む)にチャンスを与えよ。


4.人を叱るときの4つの心得
@プレーは叱っても人格は責めない
Aあとで必ずフォローする
B他人と比較しない
C長時間叱らない


5.組織論
@個が強くならなければ、強い組織などつくれるはずがない
A場所に人を当てはめるのではなく、人に場所を当てはめる
Bコミュニケーションは量ではなく質
C自由を行使するためには、厳しい自己節制が要求される
D主体性を持った個人がつくっていくのがチームだ
Eチームとしての目標と、個人の目的に接点をもたせる
F目標を達成しようとすれば、規律は自ら生まれてくる


6.その他
@愛嬌のある人間や素直な人間は、他人の力を引き出すことができる。
A不安をマイナスとは考えない。自信と不安のなかで葛藤することが成長を促す大きな力になる。
B面白いと思えなければ主体性は芽生えない
C知っているだけでは専門性にはならない。経験を付加しながら自分の言葉として置き換え、"わかる"に変換させなければ専門性を高めたことにはならない。
Dわれ以外みなわが師



平尾さんはミスターラグビーと言われる名選手であり、時代の2歩も3歩も先を行く名指導者でもあった方です。その考え方は未だ色褪せないものばかりです。

多くのラグビーマンがそうであったように、わたしも平尾さんに憧れて中学時代から、当時所属していた陸上部やクラスの仲間と昼休みにラグビーを始めました。

平尾さんは選手や指導者のキャリアを終えたあとも、NPO法人の設立と理事長や文科省教育審議会委員、日本ラグビー協会理事、日本サッカー協会理事を歴任し、リーダーシップ論や組織論などの興味深い本をたくさん書かれていました。

そのほとんどは買って読み終えました。

そして、いつかはお会いしたいと4年前に沖縄から大阪へ戻り住んだときから、まずは神戸での講演会に行こうと思っていたところでした。

平尾さんは平成28年10月20日に胆管細胞癌を患い53歳で逝去されました。

先日、縁があって平尾さんの息子さんと酒席を共にする機会を得ました。

お父さんに似て男前でほんとに稀に見る素晴らしい青年でした。

息子さんに思いがけなくお会いして、お父さんの平尾さんがお元気な時に一度だけでもいいのでお会いしたかった…と改めて思いました。


京都大学iPS研究所所長の山中伸弥教授は平尾さんのことを、レジリエンス(打たれ強さ)の塊と評しています。

平尾さんは、リーダーシップやレジリエンスは生まれつきだけのものではなく、習得すれば誰でも身につけられると言われています。

また山中伸弥教授の研究の恩師は、レジリエンスは感謝することで養える。感謝する気持ちを持てば、様々な困難に打ち克つことができるのではないか、と話されていたそうです。

山中伸弥教授によると、平尾さんも凄まじい闘病生活の中でも周囲の人たちに対して、常に感謝の気持ちを持ち続けていたそうです。

そう、いつも感謝の気持ちを忘れずに。

私たちの医療・介護・福祉の仕事にも大きく影響を与えうる平尾さんの金言を中心に下記の文献から抜粋掲載しました。


引用・参考文献)
〇人を奮い立たせるリーダーの力 マガジンハウス
〇人は誰もがリーダーである PHP研究所
〇求心力 第3のリーダーシップ PHP研究所
〇生き続ける言葉 情と知で動かす PHP研究所
〇友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」 講談社
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2018年05月13日

プランドハップンスタンス理論。

人材開発室のいとうです。


人生と仕事、キャリアはときに予期しない方向に進むことがあるかと思います。

そのなかに"必然的な偶然"というか、"来たるべくしてきた"、"前向きにしてたらたまたまチャンスが回ってきた"という経験に覚えがないでしょうか。


現代のような変化の多い時代においては、「自分のキャリアは計画的、意図的に会社主導で仕事で経験を積み重ねて形成するもの」という従来型のキャリア論、人材開発論では限界がありました。


プランドハップンスタンス理論とは…

スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が1999年に提唱した"個人のキャリアの8割は予想しなかった偶発的な事象によって決定される"としたプランドハップンスタンス「計画された偶発性」理論です。
500人の成功したビジネスパーソンのキャリアを調査研究したものを元にした理論です。

自分のキャリアを計画的かつ意図的に自分自身で形成することや1つの仕事や職場に固執し過ぎることは、変化の激しい現代社会では非現実的で、自分自身の可能性・エンプロイアビリティ(職場・仕事での可能性)を狭めてしまうことになるとしています。

キャリアは偶然の出来事、予期せぬ出来事に対し、最善を尽くし対応することを積み重ねることで形成されるというものとしています。

予期しない出来事、偶然がキャリアを左右するということです。

その偶然の出来事や予期しない出来事を自ら創り出すために、積極的な行動や心がけをしたり、それらの偶然を意図的・計画的にキャリアステップの機会へと変えていくべきとしています。

自分らしいキャリアをつくるには、目標よりもむしろ仕事のなかでの普段の習慣を大事にすべきだとクランボルツ教授は主張されています。

そのための普段の具体的な行動や心がけとして、以下の5つの力を発揮し続けることとしています。

○好奇心(Curiosity):新しい学習機会を模索すること

○持続性(Persistence):失敗に屈せず努力をすること

○楽観性(Optimism):新しい機会が「必ず実現する」「可能となる」と捉えること

○柔軟性(Flexibility):信念、概念、態度、行動を変えること

○リスク・テイキング(Risk-taking):結果が不確実でも行動を起こすこと

上記の5つを平たくいうと…
こうでなくてはいけないとか、こうあるべきだというこだわりを時には捨て去り、前向きに新しいことに失敗を恐れずにチャレンジすること。

これらを続けることが自分らしいキャリアの形成につながるということかと思います。

そして、私たちのような在宅・生活期のリハ職は自分が持つ専門的な技術や知識、視点にこだわり過ぎずに、まずは目の前の利用者さまに対峙することが、利用者さまも考えもしなかった思わぬより良い方向に人生を切り開くような関わりや支援につながるのではないでしょうか。

「こういう仕事がしたい」
「自分はこうありたい」
「こういう感じになりたい」
と思いながらたった今から働いてみることです。

それが職員のみなさんのキャリア形成のステップにもつながると思います。

目標は持てばモチベーションを高めるもの。
それに縛られるのではなく、目標は変化させるもの。
目標は絶対的なものではなく、人との出会いや経済の動向などの様々な状況の変化に応じて柔軟に変化させるものというくらいに考えたらいいのではないでしょうか。


参考文献等)
○「働くひとのためのキャリアデザイン」金井壽宏著 PHP研究所
○「働く居場所の作り方」花田光世著 日本経済新聞出版社
○「自分らしいキャリアのつくり方」高橋俊介著 PHP研究所
○人材開発プロフェッショナル養成講座資料 慶應義塾大学SFC研究所キャリアリソースラボラトリー編
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2018年03月20日

キャリアインタビュー 2018年4月号 「育児・家事と仕事の両立に取り組み中」PT内山いずみさん


「働くママ・女性は増えている」    


○18歳未満の子どもがいる人のうち、仕事をしている人の割合が68.1%(厚労省2015年国民生活調査より)

2015年度に結婚した夫婦の就業状態では共働きが73.8%、夫が働く専業主婦世帯は17.7%(厚労省2018年人口動態職業・産業別統計より)

2015年度に第1子を出産した母親の45.8%が仕事を持っていた。(同上より)

厚労省は仕事を続けながら出産する母親は今後も増えるとみており、保育の受け皿の拡充が急務となっています。その一方で働くママ・女性を支える企業側の理解や配慮だけでなく、働くママ・女性側の仕事の際の心掛けや意識もクローズアップされています。



社内メールマガジン〜アクティブ流〜20184月号のキャリアインタビューでは、育児・家事と仕事の両立に取り組み真っ只中のPT内山いずみさん(12年目、入職年月:201310月、所属:吹田)からお話をうかがいました。



1.今の仕事に至ったきっかけ、経緯

中学生の時に、課外活動で老人ホームを訪ねたこと。寝たきりのご老人に出会い、「この人たちに自分ができることがあるのだろうか?」と思ったことからリハビリテーションへの興味が沸いて理学療法士の道に進みました。


2.今の仕事、働き方

帰宅が遅くなることが多く不規則な労働形態の夫との共働きです。3歳の息子の保育園への送り迎え等の育児と家事を両立させるために、週5日の時短勤務で訪問、デイサービス0.5日で働いています。子供を授かった時は所属長の軽部さんの計らいで(デイ開設当初かつ職員も新卒者ばかりだったこともあり)、産休前(妊娠9か月目)までデイサービスのみの勤務で働かせていただきました。


3.仕事での苦労

在宅での生活、闘病が長くなると利用者さまのリハビリテーションへの意欲が乏しくなったり目標が曖昧になりやすいこと。


4.仕事の魅力

「痛みがなくなった」「肩が上がるようになった」等と利用者さまに喜ばれること。一緒に悩みを共有し解決を目指すことができること。


5.仕事をしていくうえで大切にしていること、心がけていること

利用者さまの思いを大切にすること。専門職としてアドバイスさせて頂くこともありますが、一方的になりすぎないように気をつけています。


6.産休からの仕事復帰に際して1番気がかりだったこと、気になっていたことは?

子どもを保育園に預けると風邪など体調を崩すことが多いと聞いていました。実家など頼れる親族も近隣にいなかったので、私が仕事を休むことで、職場や利用者さまにご迷惑をかけてしまうことが気がかりでした。


7.仕事と育児・家事の両立を頑張れる1番の原動力は?

3歳になる息子が元気に遊んでいる姿をみていると、私も頑張ろうと思えます。


8.育児・家庭と仕事の両立の秘訣は?

家族と職場の方の理解と協力なしでは行えません。本当にたくさんの人にいつも助けてもらい、感謝しています。育児・家事、仕事どれもやりたいことはたくさんあって、できないことにストレスをかんじることもありますが「まあいいか」と自分を許すことも必要なことと思っています。


理学療法士 内山 いずみさん 略歴

回復期リハ病院→通所リハビリテーション→他の訪問看護ステーション→アクティブ吹田(1年6か月間の産休・育休後に訪問の現場復帰。復帰から約2年経過、現在に至る)

見た目のとおりの穏やかで優しさ溢れる親身な関わりで、地域の利用者さまやご家族さま、ケアマネジャーさんから安定した評価を博す頼れるベテラン生活期・在宅PT



〜キャリアインタビューを終えて…PT内山さん(吹田)からひとこと〜

「復帰当初は子供の体調不良で急なお休みを頂くことも多かったですが、病児保育を利用するなどして乗り切っています。」

「育児・家事ではできないことが多くて、そればかりにとらわれると全てが嫌になってしまうんです。。。人によって優先順位や価値観も違うと思いますが、自分ができる限度を知るということも大切なことのように思います。」

「今回のキャリアインタビューは自分を見つめ直す良いきっかけになりました。初心を思い出し頑張ります。」





■キャリアインタビュー記事編集担当より■


自身も出産、育児を経験した経済学者の国安祥子さんは、働く女性側は「うちの会社や上司は子育て中の社員への理解が足りない」と不満を抱き、企業側は「女性は子供を産むと仕事のパフォーマンスが下がる」と嘆きます。このすれ違いはお互いのミスコミュニケーションが生じているためと指摘しています。

また経営側からは時短勤務はデメリットが大きいとしています。育児中だからという理由で“負担の少ない業務にしてあげよう”と上司側が“過剰に”配慮すれば女性社員はやりがいを感じにくく意欲を失ってしまい、そこで成長が止まってしまいます。安易に時短勤務などで配慮しすぎても成長機会を奪うことになり、配慮が不足していてもお互いの不満が募ってしまう。だからこそ、数年後に挑戦的な業務を担えるように細々とでもいいから挑戦的な業務をやっておくことが大事としています。

加えてミスコミュニケーション、すれ違いをなくす働く女性側の具体的な行動として、組織目線を踏まえて自分のモチベーションを上司に伝えることとしている。

「自分はこんな形で組織に貢献したいけど、こういう制約がある。だからここだけ配慮してもらえれば、もっといろんなことができるようになります。」

と上司にしっかり伝えることで、

「じゃあこれはぜひやってほしい。その制約は配慮します。」

と上司からの適切な配慮を得られやすいのではないか。

上司と会社側がどのように反応するか想像してコミュニケーションをとっていくことを心掛けるといいとしている。

そして何より働く女性側が仕事を能動的に主体的に取り組む意識を持つべきとも強調しています。(ハフポスト日本版201833日記事より)


 今回のキャリアインタビューと記事編集を通して、わたし自身の育児経験を振り返る良い機会を得ました。

   記事を書いている今も、うちの一番下の娘(4人姉兄)のウィルス感染により土曜日から緊急入院中です。月曜日の今日は、病院での付き添いと泊まり込みの合間に娘を抱っこしながら記事を書いています。わたしたちの世帯もやはり妻との共働き世帯です。娘は1週間も熱が下がらなかったため保育園へ登園出来ず(病児保育は予約いっぱい)、妻は仕事(パート勤務)を5日連続で休んで娘のお世話をしました。今日はわたしが職場のみなさんにご協力頂き、1日お休みを頂きました。そのおかげで前日の日曜日から病院に泊まり込みで娘の1日付き添いが可能になりました。病院の中かつ記事を書きながらではありますが娘と過ごせる時間を頂き、職場のみなさんの顔を思い起こして感謝しながらありがたく過ごしました。

   働くママ・女性(もちろんパパ・男性にも)にはそれぞれの家庭で様々な事情があるかと思います。それらを適切に配慮し、やりがいを持ちより良い仕事を実現してもらうためには、働く側と企業・上司側のお互いの質の高いコミュニケーションが必要と感じました。単なるコミュニケーションの量ではなく、働く側の個別的な状況や仕事への思い、モチベーションを適時に把握できる企業側の仕組み・体制の構築と上司側の日常からの心配りが、コミュニケーションの質の担保には不可欠と考えます。

   それと同時に働く側(男女問わず)も主体的・能動的に働くことに心掛け、日ごろから上司側に個別的な状況や仕事への思いを丁寧に発信していくことが重要と感じました。

   もちろんわたしの自宅でも妻自身のキャリア開発・自律について、日頃から話し合っているところです。


本国会でも働き方改革に関する議論が進んでいます。弊社でも前述のような仕組み・体制の構築や必要に応じた就業規則の見直し、働くママ・女性への配慮、働く側の多様性への対応等について、専門家を交えて協議しているところです。引き続き検討を進めていきますので職員の皆さまからもご意見いただければと思います。




キャリアインタビュー記事編集担当

人材開発室・心意気実践チーム 伊藤健次郎

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